M-1 "Breal Out" 05:42
Se.le.neと並ぶDIMENSIONの代表曲の一つです。公式サイトの小野塚さんのコメントに「この曲は最初から、難しくて凄いのを作ったる!と意気込んで取りかかったので、こんなことになってしまったのだが、曲が出来てから、本当にLIVEで演奏できるのか?という不安がメンバーの脳裏をよぎったのは言うまでもない
」とあります(笑)。もちろん次作6thのライブでは素晴らしい演奏を聞かせてくれるのですが。単に運指が難しいだけでなく、アクセントのバリエーションが多く、ちょっと気を抜くと別のアクセントで演奏してしまいそうなそんな難曲ですが、その迫力とスリリングな演奏にファンは魅せられました。
M-2 "Aquarius" 05:28
Dimension初のカバー曲。私は未だ原曲を聴いたことがないので比較をすることができません。Aメロから小野塚さんがピアノをメインに演奏します。この曲に関しては少なくともベースは打ち込みではないでしょうか。ファンクがかった8つのリズムで曲は流れますが、3:37から少しの間エレクトリック4ビートにリズムを変えるなど、聴く人を楽しませてくれます。
M-3 "Nothing Doing" 05:27
ちょっと機械的に刻む16に乗せた軽快でかつややこしい構成の(笑)DIMENSIONらしい作品です。ギターのBメロ、シンセのCメロのあとのサビの展開では、わざと小節数を2拍分「字余り」にしてつないでいます。
M-4 "Tones" 06:13
現在でもライブで良く演奏される増崎さんのギターをフューチャーした曲です。この曲を弾く時の増崎さんはいつもとても楽しそうで、聴いてる方まで楽しくなりますね。8つのロック系の曲なのですが、小野塚さんのロック風オルガンのソロも貴重な演奏です。4:50頃、DIMENSIONらしいユニゾンの決めがあり、これもまた小気味よい味を出します。
M-5 "Safetty Zone" 06:07
ゆったりとしたファンク風のリズムに合わせて小野塚さんがシンセでAメロを取ります。青木さんがここぞとばかり快いゆったりした引き締まった音色のスラップを聴かせてくれます。青木さんのスラップとなるとどうしてもM-1などに目が行ってしまいますが、このノリがわたしは好きです。
M-6 "La-di-da Woman" 04:59
打ち込みのにおいもするリズムに合わせたロック的かつファンキーなナンバーです。イントロのギターには軽くフランジャーもかかっているのでしょうか。1stと2ndを青木さんの短いスラップソロがつなぎます。4:15から曲は新しい展開を見せ爽快にエンディングに向かいます。1枚目のDVDに収録され、ファンの再評価を受けた曲でもあります。
M-7 "Blue Gaerden" 05:43
個人的に大変好きな曲です。増崎さんのギターはその音の良さにも定評がありますが、その魅力を最大限に生かした曲の一つではないでしょうか。Tonesとは違った増崎ギターの魅力を感じます。決して凝った構成ではありませんが、落ち着いた8つのリズムの佳作です。
M-8 "Aquatic Wall" 05:30
軽やかなパーカッションをバックにした明るく美しい曲です。2:30を過ぎてからのソロでは、メローなソプラノサックスが勝田さんの「もう一つの表情」を見えます。やがてメローなソプラノは勝田さんの定番の一つになっていくのですが、それが初期に最も前面に出た曲の一つがこの曲ではないでしょうか。
M-9 "Colors of the Rainbow" 05:00
華やかなアコースティックピアノのイントロで始まる軽快で明るい曲です。8ビートに乗せた小野塚さんのアコースティックピアノソロが、曲想にも小野塚さん自身にもよく似合います。アルバムの終盤を盛り上げにふさわしい、爽やかな曲です。
M-10 "Autumu RIver" 04:56
レゲェ的裏ノリのリズムなのですがなんと7拍子。従ってアクセントが小節毎に裏と表に交互に入ります。このややこしいリズムをバックに増崎さんのギターはあくまでメローに落ち着いた音。サビに入ってもリズムは7拍子を変えません。サックスソロ、キーボードソロ、ギターソロとあくまでリズムは終始一貫。それなのに無理をしている印象を聴く物に与えないのはさすがです。秀逸なアイディアと演奏には脱帽です。この曲は次作のライブにも収録されています。
・ M-1の"Break Out"の人気が高すぎ、他の曲が語られることが少なめになってしまいがちですが、私はM-1はもちろん後半の曲にも大きな魅力を感じます。3rdの打ち込みリズム隊、4thの青木さんゲストを経て、「バンド」としてのDIMENSIONの魅力を大きくアピールする作品となりました。