DIMENSION MANIA

DIMENSION以外のインスト・フュージョン名盤紹介

ここでは DIMENSION 以外の「聴いて後悔しない」インスト・フュージョンの名盤を少しずつ紹介していきます


"Make up City" CASIOPEA (1980.11.20)

  収録曲

 
1.Gypsy Wind 2.Eyes of Mind 3.Reflections of You 4.Ripple Dance
  5.Life Game 6.Make Up City 7.Pastel Sea 8.Twinkle Wing


  まず第1弾は日本に和製フュージョンブーム巻き起こしたCasiopea。その4枚目の作品である "Make up City"です。私は未だにこのアルバムがCasiopeaの最高傑作だと感じます。Casiopeaの魅力は分かりやすいメロディーとそれをひきたてる小気味よく切れの良い演奏ですが、このアルバムではその形が最も魅力的に表現されています。

 M-1"Gypsy Wind"では、当時最先端だったFM系のブラスを効果的に使ったスリリングなイントロから、タイトなリズムの中で練り込まれた演奏が続きます。特に向谷さんのシンセソロのバッキングは小気味よく、この少し前に加入した日本を代表するドラマーである神保さんのタイトな刻みがそれに磨きをかけます。M-2"Eyes of the Mind"は今でも演奏される、Casiopeaを代表する曲です。、FM音源で弾かれるシンプルなAメロと、それを受ける16拍子の裏側にアクセントを置くリズムで始まるこの曲は、当時の楽器好きな青少年がこぞって練習をしました。M-4"Ripple Dance"は前作のライブから加入した神保さんのプロとして初めて発表した曲です。底抜けに明るく、そして後半のスリリングな展開は、彼がコンポーザーとしても天才であることを思わせます。M-5"Life Game"は、16ビートに乗せた美しくて悲しいメロディーが胸を打ちます。ベースはオクターブのスラップを多用しますが、この曲に関してはそれが全くいやみになりません。佳作です。タイトル曲でもあるM-5"Make up City"もファンには評価の高い曲です。野呂さんのギターがオクターブでAメロを奏で、イントロとつなぎにはこの時期特有のFMブラスの和音が決めのリズムとともに走ります。

 活動歴が4半世紀を超え、たくさんの作品を発表したCasiopeaですが、このアルバムなしにその魅力は語れません。

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