・1997 北インド(デリー、バラナシ、アグラ、タイ)17日間
この記録は、書き方も文体も今までと全く違います。
過去参加してたMLに投稿したものをまとめたです。
おかしな書き方も目立ちますが、ご容赦ください。
この旅行記はページ数が多いのでメニューをつけました。 1."到着"、2."鉄道"、 3."国内線飛行機"、4."バラナシ観光1" 5."バラナシ観光2"、 6."バラナシ観光3"、 7,"その他いろいろ、アグラ" |
1 「到着」
ユナイテッド航空と全日空を乗り継ぎデリーに到着。
イミグレーションの列に並んでるとき、Tinaが「蚊に刺されてかゆい」と言い出した。ホテルに着いたら薬でも塗ろうと思っていたが、見ると近くに"First Aid"の文字がある。とりあえずのぞいて見たら手招きされ、応急処置が必要だとも思えない虫さされにてんこ盛りの茶色いクリームを塗ってくれた。親切というか大げさというか。でもありがたい。
空港から半額券で予約を入れたHyattまではプリペイドタクシーを使う。空港を出てからタクシー乗り場までは大した距離ではないが、子どもたちを連れて初めてのインドなので多少緊張感を持って歩く。わずか数十メートルの間に当然のように数十人が何かしらの声をかけるが笑ってスルー。タクシーの料金はRs90。「実はこの時刻は夜間料金がかかる」「荷物は別料金」といった恒例の言いがかりもなくすんなりホテル到着。ちょっと拍子抜けしてしまった。
デリーのHyattは空港と市街地の中間地点にありアクセスが良い。一歩中に入るとそこはもう世界中どこでも変わらないHyatt。少しほっとする。ちなみに料金は半額で$200弱。一人で旅行をしていた時の100倍以上だ。子ども連れの旅行は何かとお金がかかるなぁ。チェックインを済ませ「疲れているので荷物を早めに持ってきてね」と言うと、「お客様がお部屋に入られて2分以内にお届けいたします。Sir」ときた。中産階級の身としてはひるまないでもないが、鷹揚に頷くなど馴染む努力をする。
ROHの半額なのだから仕方ないが、あてがわれた部屋はやや狭い。エキストラベッドを入れるとほとんどスペースがなくなる。それでも部屋は清潔で子連れインド初日の夜を安心して過ごすことができる。デスクを見ると"New Year Eve Party"のお誘いがある。確かにその日にも予約は入れているけれど…。レターには「ダンスシューズをお忘れなく」とある。そんなものあるか。今日はゆっくり休んで明日の列車予約に備えなければ。
2 「鉄道」
[New Delhi駅]
今回の旅行で一番やばそうなエリアがここ。といってもデトロイトのダウンタウンの様なやばさではないので、殺される心配や強盗に会う心配はそうない。要は変な奴について行かず、荷物に気を付けていれば良いのだ。命まで取られることは滅多にない。駅に着くと人がいるいっぱいいるうじゃうじゃいる。薄暗い駅なのに、アナウンスだけは空港のようなコンピュータ音声。チャイムの替わりにWin3.1起動時に鳴る「じゃじゃーん」と言う音が聞こえる。大変似合わない。
それにしてもいろんな奴が声をかけてくる。「どこへ行く」「どの列車だ」「予約窓口はここだ」etc,,あんまりしつこくつきまとう奴がいたので、
「あい、きゃんのっと、すぴーく、いんぐりっしゅ」と2度繰り返したらどこかへ行ってしまった。この技、場合によっては「ちょろ(行け)」より効果がある。全ての子音に母音を付けるのがコツ。サムイからの渡し船で、小銭をせびろうとする船頭に香港おじさんが使っていた技だ。
売店で朝食のビスケット(Rs4)と紅茶(Rs2.5)を買う。ついでにベジタブルカツレツ。2個でRs10。カレーコロッケみたいなもの。水Rs10。駅の売店は全て定価販売なので安心して買い物が出来る。
外国人専用予約窓口は駅舎2階。ルピー払いとドル/ポンド払いの二つの窓口があり、それぞれに列。2,30人分は椅子があるので、のんびり本を読んで待つことが出来る。外貨払いの方が列の進みは早かった。待つことおおよそ1時間、Delhi-Agra-Delhiの Shatabdi Expを予約。12/27に1/1分を予約したが、既に帰路の"ビジネスクラス"は売り切れだった。結構人気みたい。
[Shatabdi Express]
「主要都市、観光地を結ぶ特急列車。Rajdani Expressより短い距離を走るため寝台車は接続されていないが。全てA/C車両で高級感はRajdaniに負けない。」(「地球の歩き方 インド」より)
確かに速い。Taj expでさえ4時間かかるDelhi-Agraを往復ともちゃんと2時間で走り抜けた。平均時速は100km/h近くということになる。前後に機関車を付けて走っているだけあるな。息子には「インドの新幹線に乗るぞ」と説明しておいたのだが、外見のあまりのぼろさに「ほんとうにこれなの?」との感想を漏らす。確かに外見は他の列車と余り変わりはない。が、シートやサービスは悪くない。
行きの"ビジネスクラス"。どうせならファーストクラスとでも呼べば良いのだが、この列車は全ての車両がファーストより上のエアコンクラスになるため、混乱を避けたいのだろう。広軌のゆったりした車両に2x2のシート。ピッチも50inchはあり、妻はフットレストに足が届かない。
出発するとまずは水と新聞のサービス。続いて朝食。コーンフレークから始まり、紅茶、缶コーラ、機内食様のメイン(オムレツ)。紅茶はポットで配られるが、車内が揺れるため飲むのが恐ろしい。トイレも大変清潔(洋式)でトイレットペーパーまである。
帰りの"エコノミークラス"は2x3のシート。ビニール張りで、新幹線を貧相にしたような席。しかしこちらにもスープから始まる食事(夕食)が
ついていた。もちろん水、紅茶、おまけにアイスクリームつき。なぜかCold Drinkだけが有料(Rs8)。なるほど。これは確かに優等列車だ。定時に
出発し定時に到着したことも偉い。
Delhi発06:15、Agra着08:10。Agra発20:18、Delhi着22:25。
この列車を利用すればゆったりとアグラ観光が出来る。Agra駅10:00発、18:00着の観光バス(UP州観光局主催/Rs150)と組み合わせれば、楽勝アグラツアーの出来上がり。
さて、気になるお値段。"ビジネス"が家族4人でUS$46、"エコノミー"が家族4人でUS$26。内訳は不明。これを安いと見るか高いと見るかは、人それぞれだろうなぁ。私はこの列車に一度乗ってみたかったので、文句はない。ちなみにHyattではDelhi-Agraの日帰りリムジンをUS$240で用意していた。でもそこはHyatt。州政府観光局ならもっと安いはず。
[Agra駅 Retiring Room]
今回のAgraではタクシーをチャーター(Rs400/8hs)したため、時間を持て余してしまい、Retiring Roomで昼寝しつつ休憩をした。料金はエアコンなしでRs200、エアコン付きでRs400(24時間以内)。駅の二階、奥まった所にあり、部屋の前には花を植えベンチが置いており、大変のんびりできる。エアコンなしの部屋は典型的インドの安ホテル。ぼろベッド2台に木の椅子二つ、サイドテーブル一つ。トイレと一緒の水シャワー。一応掃除はしてあるが、トイレの床はパイプから漏れた水で濡れている。Hyattからかけ離れたうらぶれた雰囲気が旅情を誘う。隣のエアコンルームをインド人家族がチェックアウトしていたので、頼んで部屋を見せてもらたところ、雲泥の差。絨毯張りでソファつき。ベッドこそ同じだけれど、部屋の広さは4倍ほど。こりゃ今度はエアコン部屋だな。
(おまけ)
インド国鉄のCRSは出発4時間前になると切符を切ることが出来なくなる。張り紙によると「乗客リスト作成のため」だそうだ。もちろん当日券を買うことは可能。