2006 北タイドライブ (Nasu 4歳)
14 「供給過多 - チェンマイ 」
僅か数日ぶりなのに、チェンマイに戻ると「都会に帰ってきたな」と感じる。何せこの街、街道添いには大型スーパーやファストフッド店、市内には巨大なショッピングモールが二つもある。もちろん宿も高級リゾートからゲストハウスまでよりどりみどり。
とりあえず、今夜の宿を探さなければならないのだが、選択肢が少なすぎるのも困るが、多すぎるのもちょっとやっかいだ。「もっと良い宿を、もっと安い宿を」と微妙な欲が出て迷いが生じるからだ。
市内を走っていると、「スーパーハイウェイ」(実は単なる環状道路)添いに、怪しい垂れ幕を下げているホテルがあった。ガイドブックの地図が正確ならば、ここは "Amity Green Hills" という、ラックレートでツインB3200からという、そこそこの高級ホテルであるはずだ。
http://www.sawadee.com/hotel/chiangmai/amity/pictures.html
しかしホテルの看板には "Chiangmai Grand View" とあり、なんだかよく分からないタイ語とタイ数字で「何かが900バーツだよ!」と盛んにアピールしている。そこで車をとめてレセプションへ。
「すみません、あの900バーツってルームレートですか?」
「はい。どの部屋もツインで、税サービス料込みで900バーツです」
「コネクティングはありますか?」
「ええと、空きはありますね。」
ということで部屋を見せてもらったのだが、大変に良い。さすがラックレート3200バーツからだっただけある。本当にこの部屋900バーツでいいのか?
実際のところ、一定水準以上のホテルだとラックレート(定価)で泊まる客はそう多くない。宿泊客のほとんどが、メンバー価格だったりプロモーション価格だったり代理店を通してのディスカウント価格だったりと、何らかの割引きを受けている。
またこの時期のタイはオフシーズンなので、一定以上のクラスのホテルでは、半額程度になることは結構普通にある。しかしラックレートで3200バーツの部屋ががNETで900バーツになるというのは、破格と言って良い。30%以下ではないか。
あとで地元の元代理店関係者に聞いたのだが、チェンマイは今ホテルや旅行代理店が供給過多になっているとのことだった。ハイシーズンならともかく、この時期はどのホテルも集客が大変だとのこと。
しかもこのホテルは (1) 経営者が替わりホテル名も変わったばかり、(2) オフシーズン、(3) リノベーション中 という「三重苦」状態。そこであんな垂れ幕を出したようだ。代理店に提供する価格を個人客にも提示し、稼働率を上げたいのだろう。
場所が旧市街から離れるので車がないとやや不便だが、ナイトバザールへの無料シャトルもある。価格を下げた分アメニティは少々安っぽいものだったけれど、それでもここは、今回のタイ旅行で最もコストパフォーマンスの高いホテルとなった。
チェンマイ グランドビューホテル
http://www.chiangmaigrandview.com/
長男が体調が良くないというので、薬と弁当を買って帰るために、夕食はショッピングモールのフードコード。フードコートでの夕飯は少々寂しいが、料理そのものの味はよい。せっかくの北タイなので、カオニャムやソムタム、ガイヤーンなどを購入。
このソムタム(青パパイヤの辛いサラダ)が、ビールに大変良く合う。で、ビールもちょっと大きめのものを注文してしまったのだけれど、これも少々「供給過多」だったかもしれない。
さすがに飲み切れませんでした…