世界、大人の社会科見学!

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チベット青蔵鉄道

成都観華青年旅舎 (2007.1 チベット青蔵鉄道旅行記 4)

さて、この成都観華青年旅舎(Sim's Cosy)は、個人旅行者の間で極めて評判が良い。

どうしてなのだろうと思っていたが、一度泊まってみて大変その理由が良く分かった。日本人女性のマキさんとシンガポール国籍の華僑であるSimさんが中国国籍もないのになぜか宿を経営しているのだが、この2ヶ国のご夫婦による宿のマネージメントが完璧なのだ。

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成都観華青年旅舎
(2007.1 チベット青蔵鉄道旅行記 4)

広州白雲空港から南方航空の国内線で成都に向かう。機材は日本では少数派のB757だ。

CZ_can_chendu.jpg

南方航空は国内線2時間程度のフライトでもミールを出してくれる。
私は特に機内食には大きな期待はないのだけれど、出ないよりは出た方がうれしいのは確かだ。とりたてて期待はしていないが、出てきたからにはありがたく頂く。東京/ソウル線の全日空A320弁当などよりはずっとおいしい。

CZ_can_chendu_meal.jpg

成都の空港からはエアポートバスも安く出ているが、市内南部の民航発券カウンターが終点だ。
成都観華青年旅舎(Sim's Cosy)の近くに出るには、300番のバスに乗り八宝街バス停で降りるのが便利かもしれない。バスを降り文殊院を抜けて東側の大通りに向かえば、旅社は徒歩圏内だ。

さて、この成都観華青年旅舎(Sim's Cosy)は、個人旅行者の間で極めて評判が良い。

どうしてなのだろうと思っていたが、一度泊まってみて大変その理由が良く分かった。日本人女性のマキさんとシンガポール国籍の華僑であるSimさんが中国国籍もないのになぜか宿を経営しているのだが、この2ヶ国のご夫婦による宿のマネージメントが完璧なのだ。

宿を清潔に保つ能力では世界トップクラスの日本人女性と、卓抜した経営センスと明確なルールを提示しつつ宿泊客に快適な場所を提供するシンガポール男性が宿を構えれば、中国メインランドでもここまでできるのだ、と正直感動した。

入り口の外観は多少くすんで見えるが、内部は想像以上に快適なのだ。しかも価格も極めて安価だ。

Sims_Cosy_entrance.jpg

私はエアコン・シャワー/トイレ付きのちょっと贅沢な部屋に泊まったのだが、それでも1泊90元だ。エアコンなしならおおよそ半額、ドミに至っては15-20元で宿泊できる。シーツも "Don't Disturb" のサインを出していても、3日目には強制交換されることになっている。清潔なベッドを維持するためなのだ。

Sims_single.jpg

Simさんご夫婦に小さな子どもがあるせいか、ファミリールームもある。掃除の合間に撮影させてもらったのだが、この部屋も極めて快適そうだ。

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1階にはバーコーナーもあり、ビールが街の食堂と同じ値段(Snow Beer 5元)で飲める。しかしここは宿泊客の社交場と化していて、特に何も注文しないで出入りしている客もいた。こういう客に対してもSimさんもマキさんも、非常識に振る舞わない限りあまり目くじらをたてない。

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また、ネット接続可能なPCも4台ある。本来は有料なのだが、閑散期に限っては無料開放していることもある。食事も可能だ。「食べる場所はお好きなところで」というシステムだが、中華式の朝食が4元、ディナーでも焼き飯が5元からと街の食堂とさほど変わらず、しかもなかなか美味しい。

sims_cosy_netbar.jpg

宿には洗濯機もある。
1回8元と、中国のゲストハウスとしては最安値の部類だ。また、自分で洗濯する余裕がなければ12元でスタッフが洗濯をしておいてくれる。これは大変に助かる。屋上には洗濯された衣服がいつもはためいている。

sims_cosy_roof_closes.jpg

まだまだ良いところはある。

日本語を始め数多くの本が置いてあり自由に読めるし、卓球台などの娯楽施設もなかなか充実している。それに何よりここの中国人スタッフは、「本当に漢民族?」と思ってしまうほどサービス業のプロに徹している。聞くところによると Simさんは、スタッフを定期的に旅行に行かせて、臨むべきゲストハウスの在り方を勉強できるように気を配っているらしい。

マネージメントもセキュリティも完璧だ。
「見学はお断り」の看板を出していて、不審者が入る余地はないし、夜にはゲートに鍵もかかる。
またドライヤーの無料貸し出しなど、バックパッカー向けには贅沢なサービスもある。それでいて宿には宿泊者の感想ノートが各部屋に置いてあり、その全てをマキさんがチェックしている。ノートを見てみたが「ここまでしてもらえればもう十分」という声が多かった。しかしマキさんにノートを撤去する様子はないし、「他に何か欲しいサービスはないか」とメッセージを残している。

ここはまだサービスを向上するつもりなのだ。

併設の旅行代理店も、中国としてはトップクラスのサービスだ。
日本人青年がマネージメントをしているのだが、そのサービスは日本でも通用する水準だ。青蔵鉄道の手配をここに依頼したのは、間違いではなかった。ここ以上に安く確実に、そして信頼をもって依頼できる代理店は、今のところないだろう。

部屋には「中国1のゲストハウスを目指す」とのメッセージがあった。これはもう半分くらい達成できているように思う。しかもまだまだサービスを向上させようとしているのだから、もしかしたら近い将来、向かうところ敵なしのゲストハウスになってしまうのかもしれない。

四川省成都の宿なら成都観華青年旅舎(Sim's Cosy)だ。
単に値段が安いシングルのホテルなら山ほどあるが、この快適さと「きちんとした」空気は他の中国系ホテルではなかなかあり得ない。どの街にいっても「成都ならSim's Cosyがいいですよ」と話題になっていたが、私も全く同感だ。成都には他にも2軒同様のゲストハウスがある。そのうちの1軒は中国各地のユースやゲストハウスに "tell me what U need" のポスターを貼っていて、なかなか盛況らしい。

しかし、少なくとも日本人の感性と潔癖さを求めるのなら、Sim's Cosyだ。ここは鼻息荒くお勧めしたい、中国でも最高のゲストハウスだと思う。

Sim's Cosyは近い将来ガイドブックに紹介されることになったらしい。成都に行く予定がある人は、混雑してしまう前に一度この宿を経験しておいて損はないと思う。

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