世界、大人の社会科見学!

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ホテルおおるり 香港・深セン

錦繍中華/中国民俗文化村 (2007.1 10回目の香港家族旅行 10)

2019/03/19

深センには結構な数の観光施設がある。
いくつかの大規模テーマパークもあるし、古くからの遊園地、更には中国が"リゾート"と言い張る景勝地などだ。深センには家族でも個人でも何度か来たことがあるので多少の事は分かる。だかテーマパークは数回行っただけだ。最近はずいぶん事情が変わっているらしい。

実際に訪れるまでは、旧ソ連の空母を買い取りそのままテーマパークにした "Minsk World - 明思克航母世界" に大変期待をしていたのだが、2ヶ月前下見をしたところ大変にしょうもない施設であることが判明した。

深センの3大テーマパークはこのしょうもない明思克航母世界と、世界之窓、そして錦繍中華/中国民俗文化村だと言われている。他にもなかなかにぎやかで楽しい遊園地などもあるのだが、遊園地はディズニーランドだけでお腹いっぱいだ。

世界之窓は中国人を中心になかなか人気らしいのだが、私には「世界の名所のミニチュア巡り」というコンセプトはどうしても理解できない。日光にも「東武ワールドスクウェア」という似たような施設があるが、あの"おおるりチェーン"に泊まるため、何度も日光にいった我が家ですら一度で食傷した。

世界之窓は地下鉄の終点駅でもあり、中国最大のスケートリンクがあるなどアトラクションもそこそこ充実しているらしいが、正直関心がわかなかった。ゲートの外から見えたみみっちいエッフェル塔が侘びしくも悲しく感じられたのだ。

そこで今回は「中国で一番成功しているテーマパーク」と言われている錦繍中華/中国民俗文化村を訪ねることにした。二つの名前を並べて長ったらしく書いたのは、ここが以前別々のテーマパークだったからだ。民俗文化村と呼ばれることが多いようだが、錦繍中華でも通じる。

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錦繍中華/中国民俗文化村
(2007.1 10回目の香港家族旅行 10)

深センには結構な数の観光施設がある。
いくつかの大規模テーマパークもあるし、古くからの遊園地、更には中国が"リゾート"と言い張る景勝地などだ。深センには家族でも個人でも何度か来たことがあるので多少の事は分かる。だかテーマパークは数回行っただけだ。最近はずいぶん事情が変わっているらしい。

実際に訪れるまでは、旧ソ連の空母を買い取りそのままテーマパークにした "Minsk World - 明思克航母世界" に大変期待をしていたのだが、2ヶ月前下見をしたところ大変にしょうもない施設であることが判明した。

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深センの3大テーマパークはこのしょうもない明思克航母世界と、世界之窓、そして錦繍中華/中国民俗文化村だと言われている。他にもなかなかにぎやかで楽しい遊園地などもあるのだが、遊園地はディズニーランドだけでお腹いっぱいだ。

世界之窓は中国人を中心になかなか人気らしいのだが、私には「世界の名所のミニチュア巡り」というコンセプトはどうしても理解できない。日光にも「東武ワールドスクウェア」という似たような施設があるが、あの"おおるりチェーン"に泊まるため、何度も日光にいった我が家ですら一度で食傷した。

世界之窓は地下鉄の終点駅でもあり、中国最大のスケートリンクがあるなどアトラクションもそこそこ充実しているらしいが、正直関心がわかなかった。ゲートの外から見えたみみっちいエッフェル塔が侘びしくも悲しく感じられたのだ。

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そこで今回は「中国で一番成功しているテーマパーク」と言われている錦繍中華/中国民俗文化村を訪ねることにした。二つの名前を並べて長ったらしく書いたのは、ここが以前別々のテーマパークだったからだ。民俗文化村と呼ばれることが多いようだが、錦繍中華でも通じる。

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前回まだ合併する前の民俗文化村に行ったのは何年前だろう。

まだ地下鉄もなく、治安も悪かった深セン駅前から逃げるようにタクシーに乗りついたそこは、まずその入場料が中国人30元/外国人100元という2重価格だった。

内容はと言うと、だらだら広くて面白くもない展示、流れがなく濁った堀の水を手ですくって飲む現地のみなさん、普通のトイレなのにそこに居座り手を洗うや否やハンカチと櫛を差し出して10元などという資本主義を何か誤解した従業員でもない漢人などなど、「さすが中国大陸」と思わせてくれる最低の場所だったのだ。それが今や「中国で一番成功しているテーマパーク」になったらしい。一体どんな奇跡が起きたのか大変気になる。

以前二つのテーマパークだったものが合併したため、敷地が大変に広い。しかも、風景のジオラマでは有名どころは山ほど重複している。まぁどっちも大した物ではないが。妙に左右に長いのが、以前左側が錦繍中華、右側が中国民俗文化村だったことの名残だ。

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今回訪れて前回と全く違っていたのは「こんなもん、とにかく何か作って置いときゃいいんだろ」の精神がなくなっていることだ。

例えば朝鮮族の家があるとする。
昔なら建物が建っていて外から眺めて「はいおしまい」だったのだが、今回は家の中にも入れるしその建物にちなんだパフォーマンスも何度かある。物を作って放置するのではなく、そこにやって来る客を楽しませようという、実に当たり前の事に気がついたようなのだ。

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蒙古族のエリアにはゲルがある。
ここも中に入ることができたし、中ではモンゴルの楽器と歌の実演も行っていた。ちぅごくだってやればできるのだ。問題はなぜ今までやらなかったか、だが。

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この調子でひとつひとつの展示やアトラクションを見ていると、まる1日かかりそうだ。そのくせ敷地内には幼児を誘惑・拘束して見学時間を浪費させる罠もある。油断ならない。

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ともあれ、施設全体の質がアトラクションとして大変に向上していた。おまけにあの不愉快な二重価格も廃止されている。しかも合併で規模は倍増。これだけでもかなりの進化なのだが、もっと大変な進化がある。変異と言っても良い。大規模なショーの導入だ。

民俗文化村では毎日3つの大規模なショーが行われている。

どうせ文字化けしてしまうだろうから英語で書かせてもらうが、まず一つめはモンゴルエリアで行われる "Proud Son of Heaven" というショーだ。その辺の学校のグラウンドより広い馬場の中で、数十頭の馬での曲乗りや戦闘で、モンゴル帝国の成立を芝居仕立てにして見せる。

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俳優の台詞は北京語で何を言っているのか良くわからないし、多少あか抜けない印象もあるが、たくさんの馬が目の前を走り戦を再現する様は決してつまらなくはない。中国としてはかなり良くやっているといって良いだろう。

二つめが屋内劇場で行われる "East Nichang - Oriental Apparel" というショーだ。
中国の各民族の衣装をモチーフに、その地方の文化や習慣を踊りで紹介するという趣旨のショーで、室内劇場を使うだけあってライティングや音響にやたら凝っている。
ここは撮影禁止だったので画像はないのだが、このまえ中国には苦労して撮ったチベット鉄道の写真を大量にぱくられたので、仕返しにサイトに貼ってあったものをここに貼る。って、これじゃただ宣伝に協力しているような気もするが。

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正直私はちょっと退屈だった。
きれいな服をきたきれいなお姉様方が、きれいな光りやレーザー、きれいな音楽に合わせてキレイキレイしている、といった印象だったのだ。しかし5歳の次女は目を輝かせて見ていた。このキレイキレイも見方によっては素直に楽しめるのかもしれない。実は私は衣服・服飾文化に全く関心がない。

そして中国文化民俗村のハイライトとも言える、"Dragon & Phoenix in China"。サイトにはこう書いてある。

「1億元(約15億円)をかけたステージで、様々な道具や光、電気、噴水を背景にダンス、アクロバットなど500人以上の出演者が1200もの衣装を来て、55分間皆さまに中国文化の魅力をお楽しみいただきます。」

「どうせまた白髪三千丈だろう」などと言ってはいけない。このショーは本当に凄い。ラスベガスで行っても他のショーに比べ遜色はないと思う。中国雑伎団のような演出の甘さはあるものの、規模や仕掛けなど中国を代表するショーなのではないだろうか。

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ショーは3部構成になっている。

第1部「古代のこだま」では、古代の洪水や治水、人類の移動、戦争などをモチーフに歌やダンスが披露される。古代だけあって本物の動物も登場する。

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第2部「民族文化の紹介」では、中国56の民族の、恋愛や結婚、家族生活などをなぜかドラゴンやフェニックスと一緒に踊りながら紹介する。

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そして最後の第3部「Colorful Phoenix Flies (どう訳せばいいのかわからん!)」は、もうなんだか分からないがとにかく派手になる。黄金の不死鳥が花火と一緒に空に旅立ち、様々な衣装を着た人々が炎や噴水と一緒に踊る。「派手なら良いと思っている」と言われてもしかたがない気もする。

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各シーンの簡単な解説は、ステージ横の電光掲示板で、中国語、英語、日本語、韓国語で紹介されるのでそれをちらちら見ておけば多少のことは分かる。しかし、日本語の説明は中国語や英語のそれに比べて明らかに手抜きであるが。

また、ステージをよく見ると、目立たない場所で大変に難しそうな技を披露している雑伎団員もいる。苦労のわりには大抵の人が気がつかなかったのか、これは場内のスクリーンにアップで投影されているが、技を決めても拍手も起きない。周りのパフォーマンスが派手すぎてまるで存在感がなくなってしまうのだ。だいたいスクリーンなしだと気がつかない人が半分はいるのではないだろうか。

広い場内をのんびり散策して小さなパフォーマンスを見たり民俗建築の中をみたりして、ショーが始まる時間には遅れないように劇場に向かう。これだけでも丸1日潰れてしまう。展示をじっくり見ていたら1日では足りないかもしれない。

ちなみに "East Nichang - Oriental Apparel"、"Dragon & Phoenix in China"の二つのショーは指定席制なので、入場したらすぐ園内のショー専用チケットブースに入場券を見せて、チケットを確保しておいた方が良い。チケットは無料だが、中央前方の一部の良い席だけは有料になっている。まぁわざわざお金を払う必要はないと思われるが、無料の席がなくなるとこのチケットしかないのだろう。"Proud Son of Heaven" は座席指定がないので、混んでいない限り開演少し前に劇場に行けばそれでよい。

公演は、2007年5月の時点で、"Proud Son of Heaven"が14:00/16:10の2回、"East Nichang - Oriental Apparel"が17:00、"Dragon & Phoenix in China"が19:30からだ。回数が少ないので、現地に到着したらまずスケジュールを調べ切符を確保しておきたい。

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パーク内には各地の様々な食事をたべさせる小さな市場のようなスナックコーナーと、50元食べ放題のレストランがある。小さな子どものいる家庭だと、どうしても17:00のショーが終わった後、19:30からのショーまでの間に夕飯、ということになるだろう。

この日は多少寒く、また夕飯位室内のレストランでと50元食べ放題レストランに言ったが、食べ物に文句の少ない我が家でも多少残念な内容と言えなくもなかった。まぁ香港の物価を思えば大した金額ではないが。

錦繍中華と中国民俗文化村は隣接していた。
あのまま二つのテーマパークで営業を続けていたら、きっと共倒れになっていただろう。しかしどちらが主導権を取ったのかはしらないがこの合併で、深センを代表するテーマパークに生まれ変わった。園内を散歩して3つのショーを見るだけでも、中国のアトラクションとしては上出来だ。ちなみに入場料は大人120元、子ども60元。昔のそれぞれの(外国人)入場料とそう変わらない。ミンスクワールドなどに比べてもコストパフォーマンスは高いと思う。

深センの錦繍中華/中国民俗文化村、中国の観光現場を覗いて見たい人にはなかなかお勧めかもしれない。香港から簡単に日帰りできる。

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