世界、大人の社会科見学!

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2009GW お伊勢参り/善光寺ご開帳ツーリング

2009GW中日本ツーリング11 名古屋・サラリーマンホテル松竹梅の詳細

 
ホテルは旅行者便宜のために、寝室を提供する。
つまりは基本的に旅行のための手段であって目的ではない。
しかし、旅行にもいろいろあって、「このホテルに泊まりたい」という想いで旅に出る人もいる。そしてそう思わせるホテルもある。いわゆる滞在型リゾートホテルだ。バリ島、モルディブなどには1泊$500以上する贅沢なホテルがこそこそ隠れていて、そこで寛ぐためにわざわざ何時間も飛行機に乗る人がいるらしい。
リゾート地でなくとも「1度は泊まってみたい」と思わせるホテルもある。
ニューヨークでは1度Waldof Astoriaに泊まってみたいと思ったし、バンコクのOrientalや香港のPeninsulaなどにも同様に1泊だけでも滞在体験をしたいと思った。単に贅沢なだけではなく、どこもそれなりに歴史や物語を持つ宿だ。泊まってみると意外と普通だったりするのだが、それでも興味深い滞在になった。
そして私がここ数年憧れていたのが、名古屋のサラリーマンホテル松竹梅である。
Gn125_shoutikibai_35.gif
日本の都市型格安宿には2種類ある。
一つはゲストハウス
ゲストハウスではドミトリー(Dorm)と呼ばれる相部屋で、バックパッカーなどに格安でベッドを提供している。少し追加すれば個室がある宿も多い。東京ならカオサン東京TenTenゲストハウス、京都なら京都っ子五条ゲストハウス、那覇なら月光荘などが有名だ。
そしてもう一つが、最近頭角を現してきた簡易旅館発展型ホテルだ。
もともとドヤ(宿の逆読み)などと呼ばれていた、不定期労働者のための安宿だったものが、不況と共に客層を学生やサラリーマンにシフトし、今やホテル予約サイトにまで進出している。これは大阪の西成にある大型簡易旅館が先鞭を切ったように記憶している。大阪の安い宿に詳細が詳しい。ちなみに私の定宿は、1泊2100円のホテル来山だ。
ここの成功を受けて、東京の簡易旅館街も節約型旅行者を獲得しようと動き出したように思う。ワールドカップの頃から外国人バックパッカーを歓迎する宿が目立ってきたように思うが、日本人旅行者を獲得しようと東京の安い宿ができたのは、そんなに昔のことではない。
そんな簡易旅館発展型ホテルは、大阪と東京については情報が豊富だが、名古屋に関しては噂の域を出ない話が多かった。
曰く「名古屋にも1500円の宿があるみたいだよ」、曰く「泊まったけれどもそんなに酷くなかった」、曰く「サラリーマンホテルというらしい」、等々だ。
サラリーマンホテル松竹梅で検索すると、一応サイトはある。しかしこれが文字だけのサイトで、1枚も宿の写真・画像がない。それではとGoogleで画像検索をかけても、ホテルの内部をうかがい知るような情報が皆無に近い。
GN125_STB_web.gif
(サラリーマンホテル松竹梅公式サイトより)
サラリーマンホテルってどんなホテルなんだろう?
文字だけで作られたサイトが研究者の論文のようで良い。第1松竹梅から第5松竹梅まであるが、3軒しかないのが良い。電話予約を受け付けず、直接宿に行かないと泊まれないのも良い。男性しか泊まれないのもジェンダーフリーの昨今勇気を感じて良い。なにより、1泊1500円からというのが最高に良い。泊まってみたい。ホテルの中を見てみたい……
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ホテルは旅行者便宜のために、寝室を提供する。
つまりは基本的に旅行のための手段であって目的ではない。
しかし、旅行にもいろいろあって、「このホテルに泊まりたい」という想いで旅に出る人もいる。そしてそう思わせるホテルもある。いわゆる滞在型リゾートホテルだ。バリ島、モルディブなどには1泊$500以上する贅沢なホテルがこそこそ隠れていて、そこで寛ぐためにわざわざ何時間も飛行機に乗る人がいるらしい。
リゾート地でなくとも「1度は泊まってみたい」と思わせるホテルもある。
ニューヨークでは1度Waldof Astoriaに泊まってみたいと思ったし、バンコクのOrientalや香港のPeninsulaなどにも同様に1泊だけでも滞在体験をしたいと思った。単に贅沢なだけではなく、どこもそれなりに歴史や物語を持つ宿だ。泊まってみると意外と普通だったりするのだが、それでも興味深い滞在になった。
そして私がここ数年憧れていたのが、名古屋のサラリーマンホテル松竹梅である。
Gn125_shoutikibai_35.gif
日本の都市型格安宿には2種類ある。
一つはゲストハウス
ゲストハウスではドミトリー(Dorm)と呼ばれる相部屋で、バックパッカーなどに格安でベッドを提供している。少し追加すれば個室がある宿も多い。東京ならカオサン東京TenTenゲストハウス、京都なら京都っ子五条ゲストハウス、那覇なら月光荘などが有名だ。
そしてもう一つが、最近頭角を現してきた簡易旅館発展型ホテルだ。
もともとドヤ(宿の逆読み)などと呼ばれていた、不定期労働者のための安宿だったものが、不況と共に客層を学生やサラリーマンにシフトし、今やホテル予約サイトにまで進出している。これは大阪の西成にある大型簡易旅館が先鞭を切ったように記憶している。大阪の安い宿に詳細が詳しい。ちなみに私の定宿は、1泊2100円のホテル来山だ。
ここの成功を受けて、東京の簡易旅館街も節約型旅行者を獲得しようと動き出したように思う。ワールドカップの頃から外国人バックパッカーを歓迎する宿が目立ってきたように思うが、日本人旅行者を獲得しようと東京の安い宿ができたのは、そんなに昔のことではない。
そんな簡易旅館発展型ホテルは、大阪と東京については情報が豊富だが、名古屋に関しては噂の域を出ない話が多かった。
曰く「名古屋にも1500円の宿があるみたいだよ」、曰く「泊まったけれどもそんなに酷くなかった」、曰く「サラリーマンホテルというらしい」、等々だ。
サラリーマンホテル松竹梅で検索すると、一応サイトはある。しかしこれが文字だけのサイトで、1枚も宿の写真・画像がない。それではとGoogleで画像検索をかけても、ホテルの内部をうかがい知るような情報が皆無に近い。
GN125_STB_web.gif
(サラリーマンホテル松竹梅公式サイトより)
サラリーマンホテルってどんなホテルなんだろう?
文字だけで作られたサイトが研究者の論文のようで良い。第1松竹梅から第5松竹梅まであるが、3軒しかないのが良い。電話予約を受け付けず、直接宿に行かないと泊まれないのも良い。男性しか泊まれないのもジェンダーフリーの昨今勇気を感じて良い。なにより、1泊1500円からというのが最高に良い。泊まってみたい。ホテルの中を見てみたい。
今回のツーリングの最大の楽しみは、この憧れのサラリーマンホテル松竹梅に泊まることだった。
三つのサラリーマンホテル松竹梅のうち、第1松竹梅は名古屋駅西口の目の前にあるため2100円からという強気の価格設定になっている。せっかくの松竹梅、2000円台はつまらない。ここは1500円から部屋がある第3松竹梅か近くの1700円からの第5松竹梅に泊まりたい。

大きな地図で見る
名古屋駅西口から徒歩なら約5分、太閤通りを西に歩いたところに第3/第5松竹梅はあった。一番右のビルが第3松竹梅、2軒隣のほぼ同じ高さのビルが第5松竹梅だ。
GN125_STB_view.gif
胸を弾ませて第3松竹梅のドアを開ける。
GN125_3STB_ent.gif
誰もいない。
GN125_3stb_front.gif
時間は4時15分前。受付が5時からなのは知っていたが、まさか受付に誰もいないとは思わなかった。ちょっとがっかりしたが指定の時間を守らなかった私が悪い。駅前のビックカメラで時間を潰し、午後5時に再び第3松竹梅に向かう。
GN125_3STB_ent2.gif
誰もいない。
なぜなんだと思って回りを見回すと、張り紙があった。
「5/1 - 5/5 受付業務を終了します」
受付オワタ\(^o^)/。
GWに客を受け付けないホテルなんて、日本中探してもそうあるものではない。満室ならともかく、空室の有無も不明なままフロントにはシャッターが降りたままだ。私は今、かなり貴重な人生経験をしている。
ここは電化製品の使用は一切禁止だ。
他にも「宿泊者心得」がある。これはぜひ皆様に読んでいただきたいので、クリックで拡大できるサムネイルを貼る。ぜひともオリジナルサイズの心得を読んで欲しい。
Gn125_dai3shoutikubai_kokoroe.gif
第3がだめなら第5がある。
Gn125_5STB_ent.gif
GN125_5STB_ent2.gif
なんだか第3松竹梅の入り口とそっくりだ。
あと、サイトでは1700円からとあったのに、入り口には1800円からとある。値上げしたのだろうか。
フロントで1泊したい旨をおばさんに告げると、こんな答が返ってきた。
「ここはほとんど寝るだけのスペースですけどいいですか?」
上等である。どんとこいだ。
「テレビがコイン式の部屋と無料の部屋があります。」
上等である。せっかくの松竹梅の夜にテレビは無用だ。というか、テレビなんかに安値記録の更新の邪魔をされたくない。
「1700円と1800円の部屋があります。1800円の部屋はちょっと広いです。窓の大きな部屋空き部屋は1800円の方です。」
う、どれだけ違うんだろう?洗濯したいし、ちょっと広いのがいいなぁ…。自分は喫煙者だし、小さな窓はやだな…
「今日日曜なので、お風呂はお休みです」
それはとても困る。
結局1800円の窓の大きい「予備室」をお願いする。
ここはトイレの隣なので基本的に希望する客がいない限り使わない部屋らしい。しかし、窓も大きいし部屋もやや広い。ピンぼけで申し訳ないが、この図の左下の部屋だ。
Gn125_5STB_map.gif
室内は想像とさほど違わなかった。
3畳程度の部屋にベッドが置かれ、コイン式のテレビとハンガーがある。大阪・西成の定宿である来山よりやや狭く、冷蔵庫などもないがその分安い。私の宿への最低条件、掃除をしてあること、寝具が洗濯してあること、虫がいないことは満たしている。十分だ。
GN125_5STB_room.gif
テレビにはイヤフォンがついている。隣室客の安眠のため、イヤフォンを使う。これは西成の来山も同じだ。ちなみに部屋での携帯電話の使用も禁止されている。「全部屋に話し声が聞こえる」ためだ。
Gn125_5STB_tv.gif
予備室の特典である、余裕のスペースは活用方法に悩む。
Gn125_5STB_room_ashtray.gif
第5松竹梅にも第3松竹梅同様の心得がある。
第3とほとんど同じ内容だが、利用予定の方はぜひ読んで欲しい。これもクリックで拡大する。
GN125_5STB_RULE.gif
第5松竹梅では毎週日曜は風呂は休みだ。宿から南西に10分弱歩いたところにある地蔵湯という銭湯を利用するか、名古屋駅西口を太閤通りに向かって歩いた突き当たりのマンガ喫茶で、シャワーを使うかしか、徒歩の客には選択肢はない。少しがんばって名古屋駅西口に戻り更に北上すると、平和湯というちょっとマニア受けの良い銭湯もあるが、少し遠いかもしれない。

大きな地図で見る
ちなみに第3松竹梅の横に自転車置き場兼バイク置き場があり、宿泊客はそこに駐車できる。が、フロントのおばさんの「一晩くらいなら、みなさん入り口の前に停めてますよ」の助言に従い、歩道に駐車してしまった。宿の駐車場の方が人目がなく、いたずらの危険性は高いような気がしたからだ。
名古屋での夕食は味噌カツを食べるつもりだった。
一応有名店の矢部トンにいくつもりだったが、気が変わった。太閤通りの反対側、ちょっと道を入ったところにあるほっかほか亭で、味噌カツスペシャル弁当630円を購入、コンビニで買った発泡酒と共に、部屋での晩餐とする。
Gn125_STB_hokkakoka.gif
部屋に机がないく弁当が置けないので、テレビを慎重に奥にずらし何とかスペースを作る。私の憧れ、名古屋・サラリーマンホテル松竹梅でのの夜は、こうして更けていった。
GN125_5STB_bentoTV.gif
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