世界、大人の社会科見学!

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中国

2016丹東8 本来鴨緑江が中朝国境であるはずなのに、実際にはそうではない件とその事情

2016/08/22

白頭山(中国では長白山)に源流がある鴨緑江は中国と北朝鮮の国境の川だ。

どうして「鴨緑江」なのかというと、「水の色が鴨の頭に似ているから」なのだそうだが、普通鴨の頭の色なぞぱっと分かる人はいない。「鴨緑」なんだから緑色なんだろうなと思ったら、そうじゃない種類もいるようで、緑といいたいだけなら他の例えもあったんじゃないの?と思わないでもない。それはさておき、最も賑やかな中朝国境である丹東の市街地から鴨緑江を見ると、それなりに川幅もあり、この川を国境線にすることは理にかなっていると思う。

kamomidori
(国境の貫禄たっぷりの川幅だ)

 

この国境の川を、「冬凍った川の上を歩いて脱北してきた」「泳いで脱北してきた」等という話は枚挙にいとまない。この話を初めて聞いたときには「ずいぶんがんばったんだなぁ」と思ったのだが、実はこの中朝国境の鴨緑江には、大変に川幅の狭いエリアもある。「川なんだから上流に行けば狭いところもある」という話ではない。丹東からそう遠くないところでも、気合いを入れてジャンプすれば国境を渡ることができる場所が山ほどあるのだ。

 

まずは、この地図を見て欲しい。google map による鴨緑江国境だ。

これを見る限り、丹東市とその郊外を流れる鴨緑江は、国境の川として十分機能する川幅がある。ここに国境線を引いたのは極めて合理的だ。しかしだ、この地図の左下、四角い緑のアイコンをクリックして衛星写真(google earth)切り替えると、こうなる。

川幅狭いですから! 地図上で川になっているところ、ほとんど中州ですから!!

しかも中州はほとんど北朝鮮領で、よく見ると家もいっぱい建ってますから!!!

 

鴨緑江にいつこれだけ大きな中州ができたのか、どうしてそこが北朝鮮領となったのか、百度地図ならともかく、どうしてgoogle map ですらこの広大な中州を青く川として描いているのか、謎は深まる。

実に1388年、中州の一つである威化島で高麗討伐軍が引き返したという話も残っているので、昨日今日の話ではなさそうだ。しかし、2010年の豪雨では威化島を含めこの周辺のほぼ全ての島が水没(しかも丹東市でも5万人以上が避難)したという事実もあり、一応土地だけれど、やっぱり中州は中洲、って感じのようだ。そしてこの中州までが北朝鮮領土となると、気合のジャンプで国境を跨げる場所だってあり得る。例えばここだ。

上の地図を、地形図(google earth/左下のアイコン)表示してみるとわかるが、中朝国境線の走る北側は中洲の接近でほぼ陸続き状態であり、むしろ北朝鮮領内になる南岸側の方が川幅は広い。これなら、なんとか中洲に渡れば、気合のダッシュであっというまに中国領に渡ることことができる。地図では見えない中朝国境、奥深すぎだ!

 

というわけで、私は丹東中心部・鴨緑江大橋界隈での北朝鮮見学はさっさと切り上げ、この「ジャンプすれば飛び越せる」中朝国境を見学することにした。幸いなことに、この中朝接近地点は、万里の長城の東端であると認定された「虎山長城」という全国重点文物保护单位に指定された遺構があり、市内からの移動は比較的容易だ。駅前のバスターミナルには虎山長城行きバスの看板も出ている。

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ホテルの人の話によると、虎山長城に行くには他にもミニバスがあって、バスターミナル前から結構頻繁に出ているらしいのだが、それらしいバスは見当たらず、時間的にも良いタイミングだった私は、バスターミナルで切符を買った。片道7元。ぼられる心配もない。

 

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さぁ、中朝国境見学旅行は、ここからがスタートだ!

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