2016丹東12 四方を北朝鮮に囲まれた川を行き、生々しい暮らしをじろじろと見た件
2016/08/23
鴨緑江の支流、というか中州の隙間の水路を、遊覧船は行く。
上の写真では、右側の柵が中国領で、枯れ木が立つ左側が北朝鮮領である鴨緑江の中州、ということになる。狭い水路で、ここが事実上の中朝国境だ。丹東中心部にある鴨緑江橋梁の長さが944メートル、川幅自体も7-8百メートルはあるだろうけれど、ここの川幅は10メートルもない。
この水路を500m位進んだだろうか、水路は大きな流れと合流する。鴨緑江の本流だ。船はここで右方向、鴨緑江を丹東市街の下流方向に向きを変える。するとまず、中州の北エリアに建築物が見える。さっそくの歓迎、だな。トーチカ形状の建物は明らかに軍の施設だ。左側には瓦屋根の家があるが、北では国境近辺には党の幹部しか住めない、とも聞いている。軍人の家なのだろうか。
船は鴨緑江を南下する。ここまで来ると、右岸の中州も左岸の陸地もどちらも北朝鮮領だ。私は今北朝鮮の中にある川を移動している。これが国際法上問題がないことを示すように、遊覧船の船尾には中国国旗が掲げられている。撃つなよ、友好国様の船だぞ!中国様が本気で怒ったら、君たちの国、かなりご飯減っちゃうよ!!
今進んでいる鴨緑江の本流には、google map によると「ヤル川」という名があり、中州には200戸以上の家も見える。
一戸につき3-4人が住んでるとして600人以上が住んでいることになるのだけれど、北朝鮮側につながる橋は一本もない。水道や電気はどうなっているんだ?
あ、電気は来てるのか。
まぁ、洗濯はこうなるよね。
橋はないけれど、この船(?)で人や物を運ぶのだな。
わざわざ氾濫による水害の危険がある中州に住んでまで、どんな仕事をするのかとも思うのだが、軍関係を除けば基本農業と漁業なのだろう。農業では車の代わりに牛が活躍しているようだ。
船にエンジンがあって、妙にほっとする。牛に引かせる訳にはいかないものな。
ここからだと生活感むき出しの北の暮らしがとてもよく見える。更には軍の施設もいろいろ見えるのだが、長くなってしまったので続きは次回へ(と、引っ張ってみる)。
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