2016高雄ツーリング11 高雄の台湾精糖博物館で最大の建物である第1工場跡をじろじろと眺めた件
現在台湾精糖博物館となっている橋頭糖廠は、1901年2月25日に操業を開始し、1999年7月1日に操業を停止した。
1960年代までは台湾輸出額の7割を占めた砂糖だったが、今ではもう重要な輸出品ではない。農畜産業振興機構の統計資料を見ても、世界の砂糖消費量や生産量が極端に減少したわけではない。台湾と世界の経済・産業構造が変わってきたのだろう。今の台湾では、輸出品の36%以上が電気製品、15%が化学製品、そして10%が原子炉とボイラーだ。私だって台湾製のマザーボードは数枚使ったし、携帯も今や実売価格1万円台となったASUSのzenfone2だ。今の台湾が「電子立国・台湾」であることは、ちょっと成績の良い小学生でも知っているし、もう少し賢くない私でも知っている。しかし、17年前までここは現役の製糖工場だった。
まずは、最も大きな第1工場の内部を見てみよう。精糖博物館は9:00から17:00時まで開かれているが、第1工場は16:30に閉じられてしまうので、注意したい。現地の言葉では「製糖工廠舊址」と呼ぶようだ。
内部は未だ整理整頓、掃除もされていてとてもきれいだ。一応鉄柵は設置されているけれど、見学者は工場の中をかなり自由に歩いて回ることができる。ボイラー(?)やコンベアのラインの他、中央制御室も見ることができる。ここで様々な機械の稼働状況をチェックしていたのだな。
ここは間違っても「廃墟」ではない。生産を終了して17年経つけれど、砂糖を生産しなくなっても敷地にはまだ台糖の事務所がある。どうやら残務整理や工場の管理をしるようだ。見学者が安全に工場の内部を見られるのは、こういったスタッフのおかげでもあるのだな。
ここは館内最大の建物で見学はとても面白いけれど、台湾精糖博物館の見所はここだけではない。野外にだって面白いものはいっぱいある。特に日本人には、日本統治時代の遺物も興味深い。
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