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イギリス 西ヨーロッパ

2016ロンドン8 大英博物館最強伝説

2017/03/25

日本には博物館法という法律があり、そこでは博物館とは「歴史、芸術、民俗、産業、自然科学等に関する資料を収集し、保管し、展示して教育的配慮の下に一般公衆の利用に供し、その教養、調査研究、レクリエーション等に資するために必要な事業を行い、あわせてこれらの資料に関する調査研究をすることを目的とする機関」とある。動物園や植物園は「自然系博物館」で、美術館や歴史・民族系の博物館は「人文系博物館」、そして両分野に渡るものは「総合博物館」と言うようだ。

 

英語だと”MUSEUM”ということになるのだが、英語版のwikipediaには "A museum is an institution that cares for (conserves) a collection of artifacts and other objects of artistic, cultural, historical, orscientific importance and some public museums make them available for public viewing through exhibits that may be permanent or temporary." とあって、似たようなもの、というよりほぼ同義と言って良い。

個人的には、まぁ「美術館が博物館の一種」というのは良い。しかし、英語で美術館と博物館を "Museum" とくくられると少し困る。私は「美術館」と「博物館」は別物と教わってこの年になってしまったので、もう切り替えが不可能なのだ。しかも正直、美術にあまり興味がない。よく知らない”Museum”に安くはない金を払って入ったら美術館でした、というのは困る。

そんな人間なので、ルーブルに行こうとメトロポリタンに行こうとエルミタージュに行こうと、「あ、この絵知ってる」とは思っても感動をしたことがあまりない。しかし「博物館」では胸がときめく。わくわくする。そんな個人的な嗜好の中、大英博物館は世界最高の博物館だ。

世界最高水準の博物館ということになると、アメリカのスミソニアン博物館をあげない訳にはいかない。しかし、スミソニアンは明確にテーマ分けされてしまった博物館群であって、個人的に博物館の大きな魅力だと感じる「ごった煮感」に乏しい。1辺200mにも満たない大英博物館の中には、「存在を知らなかったけれど歩いていると勝手に目に入ってくるすごいもの」に溢れている。もちろんテーマ別に分類はされているけれど、それでもあの宝箱の中を歩くような感覚において、大英博物館を超える場所を私は知らない。

大英博物館には約800万の収蔵品があり、そのうち約15万点が常設展示されている。この宝箱の中を何日も徘徊するのはとても楽しい遊びだけれど、旅行には時間の制限もあるし、人間の脳はいっぺんにたくさんの情報を消化することができない。そして私のそれはあまり出来が良くないので、収蔵品を半日も見ていると、残りの半日は何を見ても心に残らなくなる。そこでお勧めなのがこれ、オーディオガイドだ。

私はどの博物館に行っても、あれば必ずオーディオガイドを借りる。日本語ならなおさらだ。そして大英博物館のオーディオガイドは大変に出来が良く、テーマ別に、あるいは人気別に、効率よく館内を回ることができるし、行き当たりばったりで目に入った収蔵品の詳しい解説を聞くこともできる。ケチな私ですら「6ポンド≒860円は安い!」と思うほどだ。

どんな素晴らしい博物館でも、いや、素晴らしい博物館だからこそ、見学していて脳は疲れる。だから、重要な収蔵品は脳が元気なうちに見ておくのが良い。大英博物館のオーディオガイドには「ハイライトを見る」という機能があり、絶対に見逃せない有名な収蔵品を案内してくれる。まずハイライトを巡り、宝探し的徘徊活動は、ハイライト巡りの後に行えば良い。

俺、賢いなぁ。

(中略)

 

ハイライトだけで3時間以上かかった。

 

ごめんなさい、おなかいっぱいです、あたまいっぱいです、私の脳はこれ以上の情報を吸収できません、「ハイライトの後に徘徊」とか生意気なことをいってごめんなさい、やすませてください、脳を休ませて下さい、ごはんたべたらまた来ます、それでも無理なら明日来ます。もしかしたらあさっても来ます。

上の「ハイライト」の一部にすぎない写真にいちいち解説をつけていてもキリがない。見ただけで「あっ!あれか!!」と言う人の多い有名な収蔵品や、ハイライトの割りには意外と知られていなそうな収蔵品や、全ての写真を貼るのも、収蔵品の名前を書くのも面倒だし、その背景に軽くでも触れようものなら、今夜徹夜じゃん。

 

そんな中、一つだけ解説(といってもほぼオーディオガイドの受け売りだけれど)を試みるなら、こんなのはどうだろう。

「Lindow Man (リンドウマン)」

「彼はおよそ2000年前、ノースイングランド・ウィムズロー近郊の泥炭湿原で、酷く惨い方法で殺された。」

「20代の健康な青年であった彼は、黒焦げのパンを最後の食事として与えられた後、蹴られ、細い紐で首を絞められ、頭部を斧か何かで殴られ、喉を切られた」。

「しかし、その惨い死はそれは戦いや犯罪によってもたらされたものではない。彼は、暴力的な儀式の生け贄として殺された可能性が高い。彼の体には肉体労働の痕跡があまり見られないので、あるいは身分の高い人物だった可能性もある。彼は健康状態が良く、その爪は美しく整えられていた。」

「彼がケルト人社会における祭司『ドルイド』の人身御供の犠牲者であるいう説もある。彼の腸にはドルイドが珍重したとされるヤドリギの花粉が入っていた。ただ、そうであっても、望んで生け贄になったかそれを強いられたかは謎だ。」

「遺体は、1984年8月1日にピート(ウイスキーの原料)刈り取り機によって発見された。一般に湿地遺体といわれるこの遺体は、菌が届かない泥炭の中に埋もれていたため分解を免れ、このようななめし革状で発見された。近隣ではLindow1からLindow4まで女性を含む4つの遺体が発掘され、1980年代、考古学における最も重要な発見のひとつとなった。(詳細はここが分かりやすい)」

博物館での遺体の展示は特別なことではない。私はこの年の冬、1700年前にイランの塩田で亡くなったソルトマンの遺体を見た。。上野の科学博物館には、昔は干し首などのミイラが展示してあったし(今では撤去されている)、今だって工事現場で発掘された江戸時代の女性のミイラが展示されている。上野の科博のミイラは当時の風習に従って甕に入れられ埋葬された状態で見つかっており、初めて見たときにはその体躯の小ささに驚いた。多くの時間を経た遺体からは、その時代の生活や文化が生々しく伝わってくる。

 

まぁ、大英博物館には、こんなものがごろごろしてるのだ。直接見ることができるものだけでもその数15万点。それが入場無料というのだから、さすが大英帝国、太っ腹だ。この博物館を訪問するためにだけ、ロンドンに来る人がいるのもよく分かる。私はこの博物館から徒歩17分の場所にあるロンドン最強の安宿に泊まっていたので、午前中あまりの情報でいっぱいいっぱいになった脳を部屋で休めてからリベンジ見学をした。もちろんオーディオガイドを8時間使いまくるためだが、この夜は恐ろしく深く眠れた。こんなに頭が疲れたのも、久しぶりだった気がする。
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