世界、大人の社会科見学!

上の「世界、大人の社会科見学!」の題字をクリックすると記事一覧へ移動します。観光の王道から微妙に外れた、ちょっとへそ曲がりな海外・国内旅行記です。

スポンサーリンク

国内旅行

2016春秋航空日本で行く佐賀(周辺)24時間③、ネットからは予約できない2160円からの温泉宿に泊まり、古い芝居小屋を見る

2017/11/15

熊本の震災は地域に大きな被害をもたらしたが、「熊本県」でくくるには被害の程度はあまりにも違う。

震災前に宿を予約していた私は出発直前に電話をして営業を確認したのだが、帰ってきた返事は「被害は全くないのでぜひいらして下さい」というものだった。もちろん私だって泊まりたい。なぜなら今回の宿は、ネットでは予約のできない、あるいは検索してもほとんど情報のない、かなりの掘り出し物だったのだ。宿の名前は三加和温泉ふるさと交流センター/あいあい館と言う。

 

4.価格破壊の温泉宿、三加和温泉ふるさと交流センター/あいあい館に泊まる

 

三加和温泉ふるさと交流センターはトンカラリンのある和水町の山奥にある日帰り温泉だった。公共の施設ではなく丸味屋という豆腐会社が経営している小綺麗だけれど地味な施設で、日帰り入浴料金は400円、更には18時以降だと300円というコストパフォーマンスの高い温泉だ。そして、この交流センターに併設された宿泊施設が「あいあい館」なのだ。

 

あいあい館はトンカラリンから約10km、車で20分程度の場所にある。


あいあい館は日帰り温泉であるふるさと交流センターと同じ敷地にあるけれど別棟で、温泉に行くには一度外にでなければならない。部屋数も5室(8畳か6畳)と少なく、トイレは共同、温泉も交流センターの営業時間しか利用できない。部屋は清潔で湯茶や歯ブラシ程度はあるけれど、まぁ、決して贅沢な部屋ではない。もっともおかしな温泉旅館にはこれ以下の部屋だって山ほどあるけれど。

ここの売りは、なんといってもその宿泊料の安さだ。温泉利用料を含め、3名以上ならひとり2160円、2名ならひとり2700円、部屋をひとりで独占しても3240円。破格といって良い。

チェックアウトが10時、温泉の営業海開始時間も10時なので、朝お風呂に入れないのはちょっと残念だけれど、それでも夜は好きなだけ温泉を楽しめる。pHが10.09の高アルカリ性単純温泉は快適で、サウナや露天風呂もあり、快適に過ごせる。ただ周辺に飲食店は皆無なので、夕飯はここで食べるか、食べてくるか、持ち込むか、しかない。私はスーパーで買ったお総菜や弁当を部屋に持ち込んだ。

この周辺で、このお値段でここまで快適な宿はない。しかもこのご時世ネット予約ができないため、安さの割りには空いている。三加和温泉ふるさと交流センター/あいあい館、穴場です!!

 

5.山鹿で古い芝居小屋「八千代座」を見学する。

三加和温泉ふるさと交流センター/あいあい館では少し早起きをしたい。素泊まり宿なので朝食を待つ必要はないし、ちょっと面白い場所が10km程行った場所にある。1910年に建設された山鹿町の芝居小屋、八千代座だ。

現在国内に残されている古い芝居小屋は、江戸時代から戦前までに作られたもののうち現存するのが約20カ所前後、劇場として使用されているのが10カ所前後だろう。八千代座は1910年(明治43年)建設と古さでいえば中くらい、の小屋だが、平成の大修理を経て未だ現役の劇場として機能しており、公演のない時期には内部を見学できる。朝9時から見学が可能なので、24時間しか時間のない旅行者はこの時間には到着したい。朝食?山鹿の市街地にだって牛丼屋やハンバーガー屋くらいはあるぞ。

 

他の古い劇場もそうだが、ここでもスタッフの方が館内を案内して下さる。まずは案内を受け、その後自分の興味がある場所をじっくり見るのが良い。

八千代座の特徴の一つに、天井の広告がある。これらの広告は、補修の際に発見された原画から再現されたもので、建設当時のものを忠実に再現している。つい1枚1枚を読んでしまいたくなる、明治の商業アートだ。「陸海軍払い下げ品」の店、なんてのもあったのだな。

 

もちろん芝居小屋、花道や回り舞台などの設備もあり、見学者は奈落(地下)を見ることができる。こういう「人を楽しませるための仕掛け」が、私は大好きだ。回り舞台のレールはドイツのクルップ社のものであり、1910年-明治末期-という時代を思わせる。江戸時代の劇場には当然こんなものはない。

 

劇場に残された山鹿警察署の「観客ハ左ノ事項ヲ遵守スベシ」の告示も、時代を思わせる。基本的には一般的なルールとマナーについてしか触れられていないが、時代によっては公演の内容を監視した時代もあるのだろな。

 

八千代座では、劇場以外に「夢小蔵」と呼ばれる資料館も見学でき、ここでは芝居の小道具などを見ることができる。

これだけの物を見せていただいて、料金は520円、あと110円追加すれば(私は行かなかったけれど)山鹿灯籠民芸館なる場所も見学できる。熊本地震で公演こそキャンセルされたけれ、見学はいつも通りに行われていたので、トンカラリンを見てあいあい館に泊まった時には、20分車を走らせてここを見るのは決して悪い選択肢ではない。

にほんブログ村 旅行ブログ 海外旅行へ 人気ブログランキングへ

アドセンス関連コンテンツ

応援投票クリックしていただけるとうれしいです! → にほんブログ村 旅行ブログへ
にほんブログ村 本日のランキングはこちら

 
関連記事と広告


-国内旅行
-,

スポンサーリンク