大陸中国突入 -KRCと深セン地下鉄事情- (2007.1 10回目の香港家族旅行 9)
2016/07/22
かなり前から香港と中国深セン経済特区の出入りは比較的容易だったが、香港の中国返還後はこれが劇的に便利になった。もちろん1国2制度の原則は維持されていて、出入国審査はあるが昔の比ではないほど容易だ。更には中国の15日以内の観光ビザ廃止で、外国人にとっても大陸中国に入ることは極めて容易になってきている。
また、香港と中国深センを結ぶ九廣鉄路(KCR)が、ちょっと不便な紅ハムから尖沙咀東に延伸され、ふらっと乗ることができる。今までのように九龍糖で乗り換える必要すらない。始発駅である尖沙咀東は尖沙咀そごうのすぐ側だ。
深センとの国境にあたる羅湖駅までの電車は、おおよそ5分ごとに発車している。都内の山手線なみの頻度だ。料金は大人HK$36.5/子どもHK$18。国境までおよそ40分ほどのショートトリップだ。香港各所から深センへのバスもあるがこちらはHK$100前後と割高なので、KCRを使うのが良い。
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大陸中国突入 -KRCと深セン地下鉄事情-
(2007.1 10回目の香港家族旅行 9)
かなり前から香港と中国深セン経済特区の出入りは比較的容易だったが、香港の中国返還後はこれが劇的に便利になった。もちろん1国2制度の原則は維持されていて、出入国審査はあるが昔の比ではないほど容易だ。更には中国の15日以内の観光ビザ廃止で、外国人にとっても大陸中国に入ることは極めて容易になってきている。
また、香港と中国深センを結ぶ九廣鉄路(KCR)が、ちょっと不便な紅ハムから尖沙咀東に延伸され、ふらっと乗ることができる。今までのように九龍糖で乗り換える必要すらない。始発駅である尖沙咀東は尖沙咀そごうのすぐ側だ。
深センとの国境にあたる羅湖駅までの電車は、おおよそ5分ごとに発車している。都内の山手線なみの頻度だ。料金は大人HK$36.5/子どもHK$18。国境までおよそ40分ほどのショートトリップだ。香港各所から深センへのバスもあるがこちらはHK$100前後と割高なので、KCRを使うのが良い。
KCRはやがて地上に出る。香港郊外の風景を眺めているとあっという間に国境(?)駅である羅湖に到着する。ここは深セン駅から100mも離れていない場所だ。昔は外国人はひとつ手前の上水までしか乗車が許されていなかった。時代の変化をしみじみと感じる。
電車を降り香港を出国すると、すぐに大陸中国側のイミグレーションだ。手前に入国カードがいっぱい置いてあるので、それを書きながら外国人用の列に並べばよい。日帰りの場合はホテル名などの欄には "One Day Trip" と書けばそれで済む。
出国ブースを抜けるとそこはもう深センの駅前だ。
以前は治安の悪い地域として有名だったが、最近は悪評をなんとかするためか再開発とパトロールを充実させており、以前のような怪しい雰囲気はもうない。駅を出て右側のビルには中距離・遠距離のバスターミナルがあり、ビルの先には市内バス乗り場がある。地下鉄駅は地下1階のコンコースを少し歩いた場所だ。
さて、開通して間もない深セン地下鉄だが、ここでは自動販売機でプラスチックのトークンを買う。
同じ行き先なのに色の違うトークンが出てきたのであわてて駅員に質問したが、どうやら色は特に行き先などに関係はないらしい。どうやらICチップを埋め込んでいるようだ。それでも片道か往復かだけはトークン裏面に印字している。
このトークンを改札の所定の個所に置くとゲートが開く。SUIKAみたいなものだ。
深センの地下鉄だが、極めて快適だ。駅のホームには転落防止のドアもある。
もっともこのドアがなければ、混雑時に漢民族特有の行列が作れない習慣で落下事故が起きてしまうのかもしれない。深センの市民のマナーは中国の平均を大きく上回るが油断できないことを市当局者は想定したのかもしれないな。
車内は普通に快適だ。なにより旅行者には分かりにくいバスより使いやすいし渋滞もない。
この1号線は、香港との境界である羅湖から、観光スポットやテーマパークが並ぶ臨海地帯を「世界之窓」までを結ぶ。観光路線と言っても良いかもしれない。
KCRで40分、乗り換えて地下鉄で30-40分も行くと、開発がめざましい深センの観光エリアに簡単にいくことができる。良い時代になったものだ。