世界、大人の社会科見学!

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ホテルおおるり

価格破壊温泉宿 - おおるりホテルチェーン

2019/03/19

 温泉が好きだ。野趣溢れる天然の露天風呂からレジオネラ菌怖さに塩素臭ぷんぷんの循環湯まで全てが好きだ。沸かし湯も好きだ。かけ流しがどうとか成分がどうとか言う奴らは、一度温泉の身になって湯を沸かし続けてみるといい。たった1日24時間湯を沸かし続けただけで、二度と生意気なことは言わなくなるだろう。  温泉旅館という物も好きだ。
「良いお風呂を用意しましたよ。お食事も心を尽くしました。よろしかったらお暇な時にでも泊まりに来ませんか」などという素晴らしい商売は世界に誇る日本の宝だと思う。

 自分ははパッカー上がりでもあり、海外でも少しは温泉に入った。しかしなーんかだめだめなのよ、これが。

・アメリカ、カナダ:温泉はプールじゃだめなんじゃ!
・タイ:車借りて2時間かけて来たのに、個室にバスタブかよ!
・韓国:惜しい!露天とだらだら湯について考えてくれ。
・台湾:水着着て入るのは嫌だ!(一部除く)
・中国:水着は嫌だ。プールは嫌だ。でもほぼ廃屋の小屋も嫌だ。
・あ、ごめん、これだけだ。さほど入ってないじゃん。^^;

 と、このように、日本以外で良い思いをしたことはあまりない。韓国では愛国心と誇りの塊のような知人が「温泉は日本の方がいいでしょ?」などど、これから韓国の温泉巡りをしようとしている私の意気込みを打ち砕くような台詞を吐いたくらいだ。「刺身は日本より韓国がうまい」と言って私と言い合いになりかけた程なのに、温泉については弱気過ぎないか??

 そのように日本が世界に誇る温泉と温泉旅館文化であるが、一つだけ問題がある。致命的欠点と言って良い。

  「高い!!」

             - - -

 いろいろ調べたところ、1泊2食で12000円というのがこの世界の下限スタンダードらしい。一部屋ではない。一人でだ。

  12000円?!
  食事付きとは言え1泊、しかも一人につき12000円?!
  頭おかしいんじゃないのか?!

 我が家には出来心もあって子どもが3人いる。血も涙もない旅館経営者もさすがに子どもと大人同じ料金では良心が痛むらしく子ども料金等と言うが、それでも子ども二人は大人扱い。家族で1泊するとたった一夜で5万が消えてなくなるという訳だ。これ、何かおかしくないか?一晩の宿と飯に5万「はいはい、5万円ですね」とさらっと払えるのは、日本の中でも年収が億を超える連中だけじゃないのか?!!

 だいたい、あの食事が問題だ。
確かにまずくはない。いや、正直に言えばうまい。冷めた天ぷらも、山奥で食べる鮪の刺身も、地元産のふりをしているが本当は中国から輸入されていて岸壁で半年放置された防腐剤まみれの山菜も全てがうまい。しかし、この食事が宿代の多くを占めるらしく、素泊まり料金から考慮すると1食5000円から1万円することになっている。

あのなぁ、その飯、街中で1万出す奴いると思うか?
お前らがしてるのは、監禁強要ビジネスだぞ?

 我が家はただ事じゃなく頻繁にホテルに泊まる。例えば数年前には某米軍基地公開を見るために某横浜某インターコンチネンタルに泊まったが、夕食なしとはいえ家族全員で12000円だった。その頃はSCCのメンバーだったことや半額券を山ほど持っていたこと(っていっても定価からの半額じゃ!)を差し引いて考えても、間違いなく安い。一人3000円で朝食つきなのは、ダブルベッドに親子二人ずつ泊まっていることを考慮しても、不明瞭会計の温泉なんぞよりよほど割安、ということになる。
ちなみにこのインターコンチは部屋を6時まで使わせてくれたし、フィットネスクラブ、サウナ、プールなど全て無料だったことも書いておかねばだ。部屋もお前らの所より、よほど金かけていたぞ?> 旅館ども

 そんな悲しい状況の中、一筋の光を放つ温泉旅館がある。
そう、我が家が心から愛するおおるりチェーンだ。この宿はニッポン庶民の「ハレの日」意識につけ込んだぼったくりをしない。4人いれば週末でも1泊2食6000円、平日ならなんと4500円だ。これ、ユースより安い値段だよ?
http://www4.ocn.ne.jp/~ohruri/first.htm

oorui.jpg

 我が家は10年来、おおるりチェーンのファンであり、多分20泊くらいは泊まっていると思う。4500円で泊まった時には米のご飯を食べられるのか心配をしたが、雑穀は出なかった。週末よりは少し地味なおかずだったけれど、うちの普通の夕飯よりメニュー的には贅沢だったし。。(´Д⊂

 沢山ある宿ののうち、大規模なものには草津を除き全て泊まったはずだ。何度も泊まった宿もある。部屋にも問題はなく、湯西川に至っては「本当にこの値段でこの部屋でいいの?」と怯えたほどだ。1人1泊2食4500円で、バストイレ付き、上がり、リビング12畳・寝室12畳の部屋をあてがわれれば、怯えない方がおかしい。
oorurisitunai.jpg
 おおるりチェーンの恐ろしさはそれだけではない。
関東各所から無料の送迎バスをほとんどの宿に出すのだ。
無料だぞ?ただだぞ?しかも往復だぞ??15人以上の団体の場合は指定地にチャーターも可能だ。車代や人件費はもとより、ガソリン代や高速代の出所まで心配になってしまう。4500円じゃ各駅停車でも塩原までの往復もできないって。

 ネタはまだある。宿から周辺の観光施設まで無料のツアーを頻繁に行う。交通費が無料なだけではない。何故か入場料まで無料になる。閑散期対策だとは思うが、金を払って入場している人には事情がばれ次第殴られても文句は言えないと思う。

 まだあるぞ。塩原には「湯煙会館」という劇場があり、「人情時代劇」を無料で見ることができる。私はこの「人情時代劇」を見たくて見たくてたまらないのだが家族の反対を押し切れず未だ夢は叶っていない。。

 これでも叫びたくなるくらいなのだが、老人会の団体には更なる割引がある。そのためここには老人がやたら多い。高齢者が多いため、露天風呂や廊下には常時2~3人の死体が転がっている。チェックイン時には老人の死体につまずかないように気をつけなければならない。

 また老人にはなぜか幼児をこよなく愛する習癖があるため、うちのちびはあっという間に30人以上の老人にちやほやされ、隠れてお菓子を渡さるなどして、ますますわがままになる。迷惑ではあるが宿代の安さを考えると、宿泊客同士であるのになぜか文句が言えなくなってしまう。どうしてだ?

 などなど、人ごとながら経営が心配になってしまう。本当にこれで(使わないけれど)無料ダンスホールとか、迷惑な賞品つき合同カラオケ宴会とか、かけ流しの湯(あるんだよ、本当に)の管理ができるのか?

 例によって長くなってしまったが、このおおるりチェーンは腐れ切った日本の旅館界にあたらしいビジネスモデルを提示したと言って良いと思う。胸を張ってお勧め出来る、新しいスタイルの宿である。でも、混むと嫌だからあんまり宣伝しないでね。自分はしちゃったけど。 ^^;

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