世界、大人の社会科見学!

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シリア/ヨルダン

2010中東旅行26<Br> アンマンからシリアのアレッポまで、セルビスと列車を乗り継いで1日で移動したみたけれど案外楽勝だった件その2、ダマスカスのよく分からないところからなんとかアレッポ行き列車に辿り着いたのはめでたいことだ

「これ以上売り上げを望めない用済みの客」に成り下がった私は、ベイルートまで行く客達から切り離されダマスカス界隈のどこかに下ろされた。

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ここぞとばかりにタクシーが数台寄ってくるが、とりあえず要らないと手を振り市街地(と思われる方向)に歩き始める。

まぁこういうことはたまにある。普通にバスに乗っても、何のランドマークもない場所に降ろされることはない訳じゃない。以前乗った中国の南寧からハノイ行きのバスは、中心部の北東数キロの路地に到着し、南寧に戻ろうとしても、どうしてもその場所に戻れなかったりしたっけなぁ。

まずはシリアポンドが欲しい。

市街地に向かう途中に銀行くらいあるだろうと思っていたら、思いの外簡単にそれは見つかった。カードをATMに入れてシリアポンドを手に入れるが、実はこれは結構幸運なことだった。シリアではカードでキャッシングができないATMがめったやたらに多…


 

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「これ以上売り上げを望めない用済みの客」に成り下がった私は、ベイルートまで行く客達から切り離されダマスカス界隈のどこかに下ろされた。

damascus_map_japanede_caped.gif

ここぞとばかりにタクシーが数台寄ってくるが、とりあえず要らないと手を振り市街地(と思われる方向)に歩き始める。

まぁこういうことはたまにある。普通にバスに乗っても、何のランドマークもない場所に降ろされることはない訳じゃない。以前乗った中国の南寧からハノイ行きのバスは、中心部の北東数キロの路地に到着し、南寧に戻ろうとしても、どうしてもその場所に戻れなかったりしたっけなぁ。

まずはシリアポンドが欲しい。

市街地に向かう途中に銀行くらいあるだろうと思っていたら、思いの外簡単にそれは見つかった。カードをATMに入れてシリアポンドを手に入れるが、実はこれは結構幸運なことだった。シリアではカードでキャッシングができないATMがめったやたらに多い。

次はロケーションが分かる場所に移動したい。

市内バスが理想なのだが、銀行や周囲の店で尋ねても「タクシーで行け」という。言われてみれば、ここに放り出されて30分くらいになるが、確かに市内バス的な乗り物を見ない。なにかしら地元の人の乗り物があるはずなのだが、外国人に説明するのが大変なのか時間が悪いかなのかもしれない。あきらめてメーターを使ってくれるタクシーを探し、発音の誤解が少なそうなヒジャーズ駅に向かう。

damascus_kadam_01.gif

目的地までの距離が分からないままタクシーに乗るのは心臓に悪い。こんなことなら事前交渉のタクシーでも良かったかと後悔しかけた頃、ヒジャーズ駅についた。料金200シリアポンド弱(約360円)。アンマンからダマスカスまでのバス代10JD(約1700円)を考えると高い。長距離移動は、到着地から市街地への移動手段も大事だと、改めて思い知る。せめて公共の交通手段を探しやすいバスターミナルで降ろして欲しかったものだ。

それでもヒジャーズ駅まで辿り着けば、あとはガイドブックの地図で観光案内所まで辿り着ける。ガイドブック偉い。知らない街の地図があるだけで十分に偉い!

ガイドブックにはダマスカスとアレッポの間には1日3本の快速列車"トレインセット"があるとともある。

どうせ直通バスに乗れなかった身、いっそ列車に乗ってしまおうと思ったのだが、適当な地図はあってもダウンタウンからローカルバスでの行き方が書いてない。ま、こんなもんだ。こういう情報は現地で尋ねればなんとかなる。観光案内所でダマスカスの地図をもらい、列車について質問する。

「アレッポ行きの列車は、朝7時と16:50の2本だけね」、スタッフは言う。

「バスで駅まで行きたいんだけれど…」

「(地図に書き込みながら)ここから13番のバスで20分かな?」

damascus_kadam_02.gif

ありがとうっ!!

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ダマスカスのヒジャーズ駅は1908年オスマン帝国によって作られた。

サウジアラビアのメッカまで繋げる計画で、まずはやはりサウジアラビアの聖地メディナまで開通した。しかしどうもこの鉄道、オスマン帝国に警戒感を持つアラブ人には歓迎されなかったようで、その後第一次世界大戦時にイギリスの支援を受けたアラブ勢力(アラビアのロレンスですな)に破壊された。ヒジャーズとはシリアではなくアラビア半島西岸の地名なのだ。

ヒジャーズ駅には列車は来ない。
改装中とか再開発中とかそんな話もあるが、工事の気配など微塵もない。ただ「駅裏の線路用の敷地は手をつけていませんよ」程度の状態だ。駅舎も記念館のようだ。

damascus_kadam_03.gif

現在ダマスカスで列車が発着しているカダム駅に向かう。

ヒジャーズ駅、観光案内所、市内中心部のバス乗り場、カダム駅の地理関係は、この地図の通りだ。


より大きな地図で ダマスカス中心からカダム駅へ を表示

バス代は7SP(約30円)。数カ所渋滞しているところもあったがそれでも30分程度でカダム駅についた。市バスを使うとタクシー代がいかに高価だったかを思い知らされる。

damascus_kadam_04.gif

この時点で時刻は午後3時過ぎ。

なんだかんだで結構時間がかかってしまった。入り口左手に切符売り場がある。
ダマスカスからアレッポの運賃は、日本の特急に近い「トレインセット」"modern express"で1等240SP(約430円)/2等200SP(約360円)。観光案内所のスタッフが「1日2便」と言っていたのがこれだ。実際の物価水準に追いつかないことも多い公共料金と考えても安い。

505SP(約900円)の夜行寝台もありかなり魅力だったが、出発の深夜12時までダマスカスで過ごす気になれず断念する。

構内には古い車両を利用したレストランもある。

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ラマダンのためか営業していないが、横には軽食堂もありどう見ても地元の人がこそこそサンドイッチを食べている。ラマダンであっても旅行者は食事を許されるわけだが、それ以上にシリアという国がラマダンの断食にヨルダンほどシビアではない、という面もある。

わしも腹減った。

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シュワルマ(サンドイッチ)、シャイ(紅茶)、水で合計50SP。ヨルダンより物価は安いようだ。

午後4時20分、アレッポ行きトレインセット、T173列車入線。

damascus_kadam_07.gif

1等車が3列シートであるのに対し、

damascus_kadam_08.gif

2等車は4列シート。

damascus_kadam_09.gif

どちらもそこそこ快適だ。

中東エリアはバスでの移動が手っ取り早いことが多いが、列車での移動は気持ちがゆったりしてよろしい。アンマンでアレッポまでの直行バスに乗れなかったのはこの列車を体験するためだと思うと、気持ちは更に盛り上がる。
楽しいじゃないか、シリアの列車。

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