2009秋東北リベンジ12 北上、鬼の館
遠野のカッパ釣りビジネスに許可を出した後、GN125を更に西に進ませる。
目的地は、特にない。
自宅から北上していたルートが西方向に進み始めたので、そのまま西に向かっている。よくあるおもちゃの車などが、直進しては壁にあたり方向を変えまた直進するが、まさにそういう感じだ。別に何かを考えていた訳じゃないのだな、例によって。
釜石で昼食にカツカレーを食べた結果、時刻はもう夕方に近い。西に向かいつつも「俺、今日いったいどこまで行くんだろあははは」的な気持ちになっていた。誰かが止めてくれないとどこまでも走ってしまいそうで、こうなると一種の病気という気もする。いつになったら治るんだろうななどと思っていたら、こんな看板があった。
「鬼住む誇り、ここは北上」
そんな怖い町は嫌だ。
観光目的でウケを狙っているのかと思ったのだが、どうやらこれは本気だったようで、北上市の市民憲章にはこうある。
http://www.city.kitakami.iwate.jp/sub04/koucho/kouchou07/page_1943.html
あの高嶺、鬼住む誇り、 その瀬音、久遠の賛歌
この大地、燃え立ついのち ここは北上
市民憲章っていったい何なんだろうという素朴な疑問がわく。
日本の市民憲章については、ここやここが結構詳しい解説をしていて、疑問の解消に役立った。結構じっくり読んでみたがどう考えても「市民憲章なんて別に意味がないじゃん」としか思えないのは残念だったが。こんなものがなければ市民の自主的な行動や参加意欲が沸かないのだったらろくな町じゃない。だいたい標語の類がでかい顔をしている場面にろくなものはないし。だめな奴ほど標語に頼るんだよなぁ。
話は戻るが、どうやら近くには「鬼の館」というものがあるらしい。
時刻は午後4時を回ろうとしている。ここは少し急いでぜひ「鬼の館」を見学したい。
なんだか大変に立派な建物だ。
これはその辺の観光業者が作ったのではない。北上市の教育委員会が運営する教育文化施設だ。どうして教育委員会が「鬼の館」なのかよそ者の私にはピンと来なかったが、どうもこういう事情らし…
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遠野のカッパ釣りビジネスに許可を出した後、GN125を更に西に進ませる。
目的地は、特にない。
自宅から北上していたルートが西方向に進み始めたので、そのまま西に向かっている。よくあるおもちゃの車などが、直進しては壁にあたり方向を変えまた直進するが、まさにそういう感じだ。別に何かを考えていた訳じゃないのだな、例によって。
釜石で昼食にカツカレーを食べた結果、時刻はもう夕方に近い。西に向かいつつも「俺、今日いったいどこまで行くんだろあははは」的な気持ちになっていた。誰かが止めてくれないとどこまでも走ってしまいそうで、こうなると一種の病気という気もする。いつになったら治るんだろうななどと思っていたら、こんな看板があった。
「鬼住む誇り、ここは北上」
そんな怖い町は嫌だ。
観光目的でウケを狙っているのかと思ったのだが、どうやらこれは本気だったようで、北上市の市民憲章にはこうある。
http://www.city.kitakami.iwate.jp/sub04/koucho/kouchou07/page_1943.html
あの高嶺、鬼住む誇り、 その瀬音、久遠の賛歌
この大地、燃え立ついのち ここは北上
市民憲章っていったい何なんだろうという素朴な疑問がわく。
日本の市民憲章については、ここやここが結構詳しい解説をしていて、疑問の解消に役立った。結構じっくり読んでみたがどう考えても「市民憲章なんて別に意味がないじゃん」としか思えないのは残念だったが。こんなものがなければ市民の自主的な行動や参加意欲が沸かないのだったらろくな町じゃない。だいたい標語の類がでかい顔をしている場面にろくなものはないし。だめな奴ほど標語に頼るんだよなぁ。
話は戻るが、どうやら近くには「鬼の館」というものがあるらしい。
時刻は午後4時を回ろうとしている。ここは少し急いでぜひ「鬼の館」を見学したい。
なんだか大変に立派な建物だ。
これはその辺の観光業者が作ったのではない。北上市の教育委員会が運営する教育文化施設だ。どうして教育委員会が「鬼の館」なのかよそ者の私にはピンと来なかったが、どうもこういう事情らしい。
「北上市立鬼の館」は、「鬼」をめぐる様々なことがらを集め、調べ、学びあう場として開設されたテーマ博物館です。 古来、「鬼」は、日本の至る所に出没し、人を超えた力を持ち、私たちの陰の部分に暗躍してきました。また、「鬼」は、蝦夷(えみし)とともに東北に住む人々に与えられた蔑称でした。北上市民憲章に「あの高嶺 鬼すむ誇り」とうたった私たちにとって「鬼」は見過ごすことのできない課題です。 「北上市立鬼の館」は、怖い鬼から愛すべき鬼まで様々な鬼の姿を紹介しながら、鬼の現像に迫ってゆきたいと考えています。
http://www.city.kitakami.iwate.jp/sub03/shisetsu/shisetsu04/page_1292.html
分かるような分からないような気持ちだが、とりあえず350円を支払い入場してみる。
順路が決まっていて、入り口はここだ。横では鬼太郎やネズミ男の出迎えがあり、微妙に不安を煽る。ここは博物館なんだよね?
入ってすぐの場所は映像ホールになっていて、鬼についての基本的知識…、ではないなこれは、イメージ映像が放映されている。内容は、うーん、正直微妙という気がしないでもない。
映像ホールを出るとそこは展示スペースだ。
「テーマ博物館」を自称するだけあって、なんとか整理された知識を伝えようという努力をしていないでもない。ただ、その内容がこんな感じだ。
厳しい。これはかなり厳しい。
何が厳しいと言って、鬼について民俗学的なアプローチに徹すのではなく、といって居直って見世物に徹底するわけでもなく、中途半端なのだ。「テーマ博物館」の趣旨からすれば前者であるべきなのだろうが、どうも徹底されていない。入り口で鬼太郎とネズミ男を見た時の悪い予感は当たっていた。教育委員会という公的な機関ができる、ぎりぎりの見世物的観光施設なのだ、ここは。でなければこんな展示が出来るわけがない。
なーんだかなぁ、である。
やっぱりここは、この種の展示を充実させるべきではなかっただろうか。
別に自分は通りすがりの観光客だしあんまり面倒なことを言うつもりはないけどさ、地元の人はどう思っているんだろうな、でもある。結構立派な施設でお金もかかっているようだけれど、人もそれほどいなかったし。
しかし「鬼の館」もまるで捨てたものでもない。
ここでは他所では絶対に知ることの出来ない知識を得ることができる。
まだこの「鬼の館」に行ったことのない人は、機会があったらぜひ訪問したほうが良い。 いつ消え去ってもおかしくない施設だからだ。
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