世界、大人の社会科見学!

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国内旅行2

2011熊本1泊2日、ラーメンと産業遺産の旅2「入場無料の万田炭坑館には、私以外見学者がいなかった件」

 
今回の熊本周辺の旅行では、ある程度の下調べはしておいた。

私的な観光の目玉は近代化産業遺産だが、遺産というだけあって分かりやすい場所にあるとは限らない。現地の人すら「うーん、確かあの辺にあったと思うんですけれど」なんてことも珍しくないので、事前の情報収集は限られた時間で効率的な見学をするためには必須だ。で、ピックアップしておいたのがこれらのポイントとなる。


より大きな地図で 熊本一泊二日、ラーメンと産業遺産見学の旅 を表示

ちなみに普通私は、こんなに綿密な計画を立てない。しかし1泊2日で飛行機とレンタカーを使うとなると、どうしても「時間を有効に」と考えてしまい、見学の効率やルート作りにもつい熱心になってしまう。そしてできあがる旅程は、見学地詰め込み型びっくりバスツアーのように慌ただしい。まぁ嫌になったらいつでも辞めればいいんだけれどね。

今回の目玉は三井三池炭坑・万田坑だ。

万田坑は、現存する構造物の補修と耐震工事、更に万田坑ステーションという施設や駐車場などの整備を行い、昨年4月末から事前の申し込みなどをしなくても見学ができるようになった。建物の中も解説付きで見せてくれる。熊本ベースならここに行かない手はない。

基本的に毎月曜日は休業なので、どうしても日曜日のうちに見ておく必要がある。私は熊本空港で借りたレンタカーで直行した。約1時間30分の距離だ。ETCカードも持ってきたし「30分以上時間が稼げるなら」と私らしくなく高速も使う。

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万田坑ステーションに直行しても良いのだが、近くには荒尾市が運営する万田炭坑館がある。万田坑ステーションが開業するまで、万田坑についての展示館はここしかなかったらしい。事実上公民館的な場所のようだが、素通りはもったいない。まずはここで万田坑についての展示を見ることにする。

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左下は最近手放すことができないガイガーカウンター。この日熊本県荒尾市の放射線量は0.08μSv/h。九州ないいなぁ…。

中に入ると一応「炭坑館」らしくそれっぽい作りのホールだが、あまり人気がない。受付で「中を見学させていただけますか?」と言うと、「そんなに規模の大きな展示ではないのですいが」としきりに恐縮されつつ展示室の明かりをつけてくれた。みんな万田坑ステーションに直行しちゃうのかなぁ、である。万田炭坑館の今日のメインイベントは料理教室のようだ。地域に根ざした公民館+展示室、だな、ここは。

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見学者は私だけだ。係の方が「炭坑(ヤマ)に生きた人々 -近代化を支えた荒尾市- 」というオリジナルのビデオを…


 

-----------------全文はここから。

今回の熊本周辺の旅行では、ある程度の下調べはしておいた。

私的な観光の目玉は近代化産業遺産だが、遺産というだけあって分かりやすい場所にあるとは限らない。現地の人すら「うーん、確かあの辺にあったと思うんですけれど」なんてことも珍しくないので、事前の情報収集は限られた時間で効率的な見学をするためには必須だ。で、ピックアップしておいたのがこれらのポイントとなる。


より大きな地図で 熊本一泊二日、ラーメンと産業遺産見学の旅 を表示

ちなみに普通私は、こんなに綿密な計画を立てない。しかし1泊2日で飛行機とレンタカーを使うとなると、どうしても「時間を有効に」と考えてしまい、見学の効率やルート作りにもつい熱心になってしまう。そしてできあがる旅程は、見学地詰め込み型びっくりバスツアーのように慌ただしい。まぁ嫌になったらいつでも辞めればいいんだけれどね。

今回の目玉は三井三池炭坑・万田坑だ。

万田坑は、現存する構造物の補修と耐震工事、更に万田坑ステーションという施設や駐車場などの整備を行い、昨年4月末から事前の申し込みなどをしなくても見学ができるようになった。建物の中も解説付きで見せてくれる。熊本ベースならここに行かない手はない。

基本的に毎月曜日は休業なので、どうしても日曜日のうちに見ておく必要がある。私は熊本空港で借りたレンタカーで直行した。約1時間30分の距離だ。ETCカードも持ってきたし「30分以上時間が稼げるなら」と私らしくなく高速も使う。

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大きな地図で見る

万田坑ステーションに直行しても良いのだが、近くには荒尾市が運営する万田炭坑館がある。万田坑ステーションが開業するまで、万田坑についての展示館はここしかなかったらしい。事実上公民館的な場所のようだが、素通りはもったいない。まずはここで万田坑についての展示を見ることにする。

mandatannkoukan_2.gif

左下は最近手放すことができないガイガーカウンター。この日熊本県荒尾市の放射線量は0.08μSv/h。九州ないいなぁ…。

中に入ると一応「炭坑館」らしくそれっぽい作りのホールだが、あまり人気がない。受付で「中を見学させていただけますか?」と言うと、「そんなに規模の大きな展示ではないのですいが」としきりに恐縮されつつ展示室の明かりをつけてくれた。みんな万田坑ステーションに直行しちゃうのかなぁ、である。万田炭坑館の今日のメインイベントは料理教室のようだ。地域に根ざした公民館+展示室、だな、ここは。

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見学者は私だけだ。係の方が「炭坑(ヤマ)に生きた人々 -近代化を支えた荒尾市- 」というオリジナルのビデオを上映してくれる。5分程度の短い動画だが、万田坑の概要を手っ取り早く知るにはなかなか良い。

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確かに規模は小さいが、展示内容はそれなりに興味深い。「明治、大正、昭和の初期の三池炭礦写真」など、眺めているとなかなか興味深いものがある。

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「万田坑及び周辺圖」。上の「三池炭礦」もそうなんだけれど、ここの解説文旧字が多くないか? まぁそれはさておき、かつてここには鉄道が敷かれていたらしい。そりゃ石炭掘り出すんだからあたりまえだな、ではあるが。廃線マニアの人なんかは、廃線跡や駅舎跡を尋ね歩くのも楽しいんだろうな。

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「荒尾と炭坑の歩み」

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小規模な展示館ではこの種のポスター型展示が多くなることが多いが、私は嫌いではない。博物館は展示にお金をかければ良いというものではないのだ。私はこのことを、数時間後大牟田市石炭産業科学館で再確認することになる。

万田炭坑館で唯一の実物展示がこれだ。

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確かに規模は小さいが基本は抑えてある。私はこの日から2日間、同種の展示を何度も見ることになるのだが、1回目なのでしげしげと見てしまった。

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時代を思わせる真空管型ラジオが炭坑とは特に関係なくて良いが、練炭に書かれた「社員配給用」の5文字が光る。社員配給用のパッキングをされた練炭など、そうそう見られるものではない。宇宙広しと言えど10カ所もないのではないだろうか? 日本語だから日本以外にはないんだけれど。

発破機。

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「炭坑用電気発破用の100発がけ発破機」とある。「100発がけ」誰でも知っていて当然のように書いてあり解説もないが、「100の爆薬を同時に爆発させる」くらいの意味なんだろうな、きっと。ちなみにこれとそっくりの発破機が愛媛の科学博物館にある。そこには確か現役機種みたいなことが書いてあったような気もするのだが、詳しいことは分からないし、大雑把なことも分からない。申し訳ない。

「ヤマの絵師」こと山本作兵衛さんの絵も展示してある。当然複製で、絵の右下には「田川市石炭資料館」とあるけど。

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ポスター的展示が主で規模は大きくないが、それなりに興味深く、しかもここは入場無料だ。万田坑を見学する人は、ほんの少し時間を取って万田炭坑館を訪問しても良いと思う。歩いたって5分もかからない距離だ。

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