2011熊本1泊2日、ラーメンと産業遺産の旅5 「万田坑2 縦坑入口」
三井三池炭坑万田坑には、第1縦坑と第2縦坑があった。
どちらも深さは約270m程。正確には第1縦坑が深さ271m、第2縦坑は深さ264mとのこと。建物等の遺構が残っているのは第2縦坑だけで、現在の第1縦坑はこんな感じだ。
んまぁ有り体に言ってただの穴だ。
いや、270メートルを超える穴を「ただの穴」と呼ぶのは、その、なんだ、穴に失礼かもしれない。「実はすごく深いただの穴」くらいが適当だろうか。人や猫や牛や馬が落ちると結構危険なのだろう、柵で囲い蓋をしている。
有刺鉄線からも、結構本気で立ち入り禁止にしているが分かる。そりゃそうだ。もし幼少期の私がここに住んでいたら、毎日ここに来て網目の隙間から小石を地底に落とす。いい年になった今だって、柵がなくて人目がなければ10円玉くらい落としかねない。深い穴はいつも「何かを落とせぇ、何かを落とせぇ」と私を誘惑する。がまんがまん。そういうことが許されるのは30代までだ。あ、30代もだめなんですか、そうなんですか。
第1縦坑の両側にある大きな壁を見ると、「昔はどんな感じだったんだろう」思う。
どうやらこんな感じだったようだ。
万田坑のどこが面白いのかというと、この第2縦坑が平成9年まで坑道のメンテナンスのため使われていたため、現役臭ぷんぷんのまま見学ができるところだ。
坑内に入る作業員は、ここから縦坑を降りるケージに向か…
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三井三池炭坑万田坑には、第1縦坑と第2縦坑があった。
どちらも深さは約270m程。正確には第1縦坑が深さ271m、第2縦坑は深さ264mとのこと。建物等の遺構が残っているのは第2縦坑だけで、現在の第1縦坑はこんな感じだ。
んまぁ有り体に言ってただの穴だ。
いや、270メートルを超える穴を「ただの穴」と呼ぶのは、その、なんだ、穴に失礼かもしれない。「実はすごく深いただの穴」くらいが適当だろうか。人や猫や牛や馬が落ちると結構危険なのだろう、柵で囲い蓋をしている。
有刺鉄線からも、結構本気で立ち入り禁止にしているが分かる。そりゃそうだ。もし幼少期の私がここに住んでいたら、毎日ここに来て網目の隙間から小石を地底に落とす。いい年になった今だって、柵がなくて人目がなければ10円玉くらい落としかねない。深い穴はいつも「何かを落とせぇ、何かを落とせぇ」と私を誘惑する。がまんがまん。そういうことが許されるのは30代までだ。あ、30代もだめなんですか、そうなんですか。
第1縦坑の両側にある大きな壁を見ると、「昔はどんな感じだったんだろう」思う。
どうやらこんな感じだったようだ。
万田坑のどこが面白いのかというと、この第2縦坑が平成9年まで坑道のメンテナンスのため使われていたため、現役臭ぷんぷんのまま見学ができるところだ。
坑内に入る作業員は、ここから縦坑を降りるケージに向かう。
そこらの雑居ビルのエレベーターとは違う。なにしろ264m下までたくさんの作業員が行き来するのだ。秩序は必要だろう。ちなみに264mを行き来するケージ(籠≒エレベータ本体)はこんな感じだ。
定員は25名。ものすごく快適、という感じじゃないかもしれない。
ちなみにこの建物は改札ではない。坑口信号所だ。
縦坑を昇降するケージの昇降コントロールは、ここから離れた巻揚機で行う。それぞれの乗り場と巻揚機の係員が密に連携しないと大きな事故が起きかねない。信号所は乗員の安全を確保するための大切な施設だった。信号所の壁にはなんとも渋いベルと信号表がある。
スイッチも渋い。
そして安全を確認されたケージは、この穴を下る。
この第2縦坑の穴はというと、
コンクリートで塞がれていた。
もしかしたら、あの仰々しく覆われた第1縦坑の上部も、塞がれてるのかもしれないなぁ、である。そうだったらちょっと残念だ。10円玉落とせないじゃん。
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