世界、大人の社会科見学!

上の「世界、大人の社会科見学!」の題字をクリックすると記事一覧へ移動します。観光の王道から微妙に外れた、ちょっとへそ曲がりな海外・国内旅行記です。

スポンサーリンク

国内旅行2

2011熊本1泊2日、ラーメンと産業遺産の旅8「大牟田/便所ラーメン」

 
朝イチの飛行機で熊本に着き三井三池炭坑・万田坑跡を心ゆくまで鑑賞したが、まだ正午だった。

1泊2日旅行の場合、なんだかんだで出発時間は大きい。羽田空港の駐車場も今では24時間毎に1500円(4日目以降は1000円)と、特別割引を実施している成田空港のP1/P5と同じ料金、P2/P4より1日につき500円安いという状態なので、始発電車でも間に合わない早朝便も利用しやすくなっている。もっともSKYの熊本行き一番機は7:35発と、結構電車で間に合ってしまうけど。それはともかくそろそろお腹が空いてきたので、万田坑に近い大牟田で昼食にする。

oomuta_benjo_ramen.gif

今回の旅行を「ラーメンと産業遺産の旅」と書いたが、正直なところ私は九州のラーメンがそれほど好きではない。とんこつ味はさほど苦手ではないのだが、九州ラーメンに多いあの細い麺が今ひとつ好きになれないのだ。

じゃぁどんなラーメンが好きかと言えば、味噌ならもう絶対に松戸の宝「金竜」、それ以外ならやはり松戸のとみ田や柏の王道家、異論は多いだろうが各地の二郎、とにかく極太麺系にころっとやられてしまうのだ。細くて縮れの少ない九州ラーメンは、正直物足りない。

それなのになぜ九州でラーメンと言われてしまいそうだが、正直あまりお金のない私にはあまり贅沢な食事はできないし、ラーメンは安価な割に独自性や地域性を楽しめる料理だし、まぁつい行ってしまうのだよ。それにやや苦手な九州ラーメンでだって鹿児島の五十嵐食堂のような出会いもあるし、食べてみなければわからない、いや、食べる経験を積むうちに九州ラーメンの魅力に目覚める可能性があることも、意識していないではなかったのだな。

大牟田界隈で話題に上るラーメン屋というと、福龍軒が定番のようなのだが、どうしても私には行ってみたい店があった。それが「便所ラーメン」こと光華園だ。

勉強のできない中学生の悪口じゃあるまいし「便所ラーメン」はあんまりだと思う。

しかしネットで検索してみると、どうも大牟田ではそれなりに歴史のある人気店らしいし、味についてのコメントは人によってかなり好みが分かれる。これは面白いではないか。旅先の食事は非日常の経験であってよい。

もともとこの店は公衆便所の近くにあったためこう呼ばれていたそうだ。別に店が臭いとかそういうわけではなかった。今ではそれなりに立派なビルになっているが、店主さんは建てたビルの一角に公衆便所を作ったらしい。

これはものすごいことだ。あなたは自分で建てたビルの1階に公衆便所を作ることができるだろうか?私には無理だ。てかこれ神に近い行いではないか?もう公共の福祉に貢献云々の域を超えている。便所ラーメン、行くしかない。

oomuta_benjo_ramen_04.gif

うわぁ、臭い、臭いぞ!!!

駐車場に車を入れただけで臭い。ものすごい獣臭だ。昔福岡出身の友人に強く勧められた八ちゃんに行ったときにも似たような臭いがしたが、あれは店内に入ってから感じた。でもここ、既に駐車場からして強烈な臭い…

---------------------(全文はここから)

朝イチの飛行機で熊本に着き三井三池炭坑・万田坑跡を心ゆくまで鑑賞したが、まだ正午だった。

1泊2日旅行の場合、なんだかんだで出発時間は大きい。羽田空港の駐車場も今では24時間毎に1500円(4日目以降は1000円)と、特別割引を実施している成田空港のP1/P5と同じ料金、P2/P4より1日につき500円安いという状態なので、始発電車でも間に合わない早朝便も利用しやすくなっている。もっともSKYの熊本行き一番機は7:35発と、結構電車で間に合ってしまうけど。それはともかくそろそろお腹が空いてきたので、万田坑に近い大牟田で昼食にする。

oomuta_benjo_ramen.gif

今回の旅行を「ラーメンと産業遺産の旅」と書いたが、正直なところ私は九州のラーメンがそれほど好きではない。とんこつ味はさほど苦手ではないのだが、九州ラーメンに多いあの細い麺が今ひとつ好きになれないのだ。

じゃぁどんなラーメンが好きかと言えば、味噌ならもう絶対に松戸の宝「金竜」、それ以外ならやはり松戸のとみ田や柏の王道家、異論は多いだろうが各地の二郎、とにかく極太麺系にころっとやられてしまうのだ。細くて縮れの少ない九州ラーメンは、正直物足りない。

それなのになぜ九州でラーメンと言われてしまいそうだが、正直あまりお金のない私にはあまり贅沢な食事はできないし、ラーメンは安価な割に独自性や地域性を楽しめる料理だし、まぁつい行ってしまうのだよ。それにやや苦手な九州ラーメンでだって鹿児島の五十嵐食堂のような出会いもあるし、食べてみなければわからない、いや、食べる経験を積むうちに九州ラーメンの魅力に目覚める可能性があることも、意識していないではなかったのだな。

大牟田界隈で話題に上るラーメン屋というと、福龍軒が定番のようなのだが、どうしても私には行ってみたい店があった。それが「便所ラーメン」こと光華園だ。

勉強のできない中学生の悪口じゃあるまいし「便所ラーメン」はあんまりだと思う。

しかしネットで検索してみると、どうも大牟田ではそれなりに歴史のある人気店らしいし、味についてのコメントは人によってかなり好みが分かれる。これは面白いではないか。旅先の食事は非日常の経験であってよい。

もともとこの店は公衆便所の近くにあったためこう呼ばれていたそうだ。別に店が臭いとかそういうわけではなかった。今ではそれなりに立派なビルになっているが、店主さんは建てたビルの一角に公衆便所を作ったらしい。

これはものすごいことだ。あなたは自分で建てたビルの1階に公衆便所を作ることができるだろうか?私には無理だ。てかこれ神に近い行いではないか?もう公共の福祉に貢献云々の域を超えている。便所ラーメン、行くしかない。

oomuta_benjo_ramen_04.gif

うわぁ、臭い、臭いぞ!!!

駐車場に車を入れただけで臭い。ものすごい獣臭だ。昔福岡出身の友人に強く勧められた八ちゃんに行ったときにも似たような臭いがしたが、あれは店内に入ってから感じた。でもここ、既に駐車場からして強烈な臭いじゃん!。

oomuta_benjo_ramen_03.gif

さっきの「とんこつ味はさほど苦手ではない」は取り消す。私の考えていた「とんこつ味」と大牟田の「とんこつ味」は定義が違っていたようだ。大牟田の皆さん何も知らないで偉そうなことをいってごめんなさい。でも悪意はなかったんです。ただ博多界隈や九州のとんこつラーメンを数十軒食べただけで「とんこつ味ってこんなもんだろ」とか思っちゃったんです。私こう見えても結構頭悪いんです。

しかしここで引き返したら負けだ。私は食の冒険者なのだ。まだ知らない味覚嗅覚体験を求めてここまでやってきたのだ。勇気を振り絞り店内に入る。

oomuta_benjo_ramen_05.gif

客はまず間違いなく地元の人たちだ。中にはポケットから100円玉を探ってひとりひとり支払いをしている中学生のグループもいたりして、光華園が地元で愛されているらしいことが推測できる。

気持ちに余裕がなくて写真がないが、上にちょっとだけ映っているメニューの内容は、ラーメン500円、餃子500円、九州らしいおにぎりの他はチャーシュー・卵と飲み物だけだ。ビールや酒はいいとして「牛乳100円」には強い違和感を覚えるのだが、「そういえば鹿児島の五十嵐食堂にも牛乳があったな」と思い出す。「ホットスポット」と呼ばれる場所に住む私の余命があとどれくらいか知らないが、残りの人生の中でもラーメン屋で牛乳を注文することはまずないと思う。それにしても獣臭いです、ここ…。

ラーメン到着。

oomuta_benjo_ramen_06.gif

oomuta_benjo_ramen_07.gif

うわぁ、スープ茶色だ茶色いぞ!

とんこつラーメンのスープと言うのは白濁か茶色がかった白濁だとばかり思っていたけれど、これ茶色いじゃん。とんこつをどれだけ煮込んだらこんな色になるんだよ? 余裕を失った私には、他の食材で茶色のスープなのだろうという単純な仮説さえ思いつかない。

勇気を持って一口食べてみる。
あ、麺はこんな感じね。九州ラーメンとしては太めな方なんだろうな。

oomuta_benjo_ramen_08.gif

えっと、店内及び周辺の臭いから想像するほど、凶悪な獣味ではなかった。慣れ親しんだ味ではないが、拒絶するような味ではない。てか悪くない。多少余裕を持って「なるほど、大牟田ではこういう味が好まれていたんだ」位のことは言える。

と思って半分くらい食べたら、急に濃厚なとんこつ味が脳内に充満した。

うわぁぁ、とんこつだ、とんこつが攻めてきたよぉ!

テーブルの上にはコショウがある。

ここ10年以上ラーメンにコショウをかけたことなどなかったが、今はお釈迦様の垂らした蜘蛛の糸にすら見える。しょっぱくて酸っぱくてとんこつでとんこつなラーメンの上に軽くコショウを一降りする。すると急激にラーメンが食べやすくなった。

更に紅ショウガをひとつまみ入れると、さすがの便所ラーメンも連続攻撃に多少弱り、その間に私はなんとか撃退した。大牟田、便所ラーメン恐るべし、である。ちなみにここ光華園は餃子も凶悪においしいらしい。ラーメン同様「好きな人には」らしいことは想像に難くないが。

今回は私の負けだった。

しかしそれは私の力不足というより、事前の情報収集と心の準備不足によるものだと言える。その証拠に、今は「今度大牟田に行ったら、絶対便所ラーメンこと光華園にリベンジしてやる!」と心に決めている。

完全にだめなものならこうは思わない。腐豆腐もワインもドクターペッパーも、初めて口に入れたときには便所ラーメンと同じ印象を受けたが、今ではかなりの好物だ。絶対にだめな食べ物、例えば韓国のポンデギなどでは「こんどこそは」などと間違っても思わない。私には光華園の便所ラーメンを理解して受け入れ、やがては楽しみとして食べることができるようになるだけの、能力も素質もあるはずだ。

いつかは分かり合えるに違いない便所ラーメンだが、今の私にはまだこんなセリフが聞こえる。

「戦闘力… たったの5か。ゴミめ。」

 人気ブログランキングへ
↑↑ ランキングリンク戻しました。クリック・投票していただけるとうれしいです ^^ ↑↑

アドセンス関連コンテンツ

応援投票クリックしていただけるとうれしいです! → にほんブログ村 旅行ブログへ
にほんブログ村 本日のランキングはこちら

 
関連記事と広告


-国内旅行2

スポンサーリンク