2011熊本1泊2日、ラーメンと産業遺産の旅9「大牟田/石炭産業科学館1」
衝撃的なベジータラーメンに一時的に敗北はしたが、ここで挫けずに観光は続けたい。
大牟田市には三井三池炭坑・宮原坑跡があるが、前述したように内部は毎月第3土曜日しか見学できない。しかし塀の外から内部を眺めることは可能だ。
http://www.sekitan-omuta.jp/top.html
この宮原坑のすぐそばにはかつて刑務所があった。三池集治監と言う。1873年に官営事業となった三井三池炭坑は三潴県(今の久留米・大牟田・柳川界隈)監獄の囚人を坑内労働にあたらせたが、1883年には宮原坑のすぐそばにこの三池集治監を作り、囚人の坑内労働を本格化させたのだ。今では三池集治監跡地は工業高校になっているが、当時の塀や石垣は現存していて福岡県指定有形文化財に指定されている。
この囚人による坑内労働は、1931年三池集収監獄が廃止されるまで続いた。宮原坑は結構因果な歴史を背負っているのだ。中には入れないとは言え、ここを見るのも悪くない。
もう一つの候補は大牟田市石炭産業科学館だ。
http://www.sekitan-omuta.jp/top.html
ここはかなり大規模な施設で、かつて坑内で使われた大型機材なども展示している。ケージに乗って坑道に降り、そこで坑内作業を担った各種作業機器を見学できるなどそれなりにお金をかけた施設のようで、万田坑のスタッフの方も勧めてくれた。ナビを見ると石炭産業科学館は有明海側にあり、便所ラーメンことベジータ光華園から車で10分程度の距離らしい。よし、大規模施設を見学するとするか。
あの、人気(ひとけ)まったくないんですけど。駐車場がらがら、っていうよりほぼ空っぽなんですけど。週末なのに見学者の気配がまるでしないんですけど。
それなりに大規模な施設でお金もかけたのだろう。隣接する敷地には第3セクターによるネイブルランドという施設もあったが、私が行ったときには完全に閉鎖されていた。ちょっと調べてみたら、世間では閉鎖どころか廃墟扱いされている。
このネイブルランドは、石炭産業科学館同時に1995年に開業した。
明らかにバブル崩壊後のこの時期、これだけの大型観光施設を作ることに反対した人はいなかったのだろうか。世の中には「どう考えても1年持つわけがないラーメン屋」とか「なぜ開業したか理解に苦しむ観光施設」などが未だ定期的に作られているが、この種の第3セクター事業だって似たような物だ。まぁプチ夕張的図式なんだろうな。観光リゾートはリピーターがなければ成り立たないことを、誰も教えてあげなかったんだろうか。
こんなところに切ない動画があった。
結局儲かるのは広告屋だけ、か。
末期には生き残るためにもがいたのだろう。「無料休憩所」の朽ち果てた看板が悲しい。事情を知らないで入ろうとしたら、当然のように立ち入り禁止だったし。
ネイブルランドは廃墟と化したが、石炭産業科学館は立派に営業し…
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衝撃的なベジータラーメンに一時的に敗北はしたが、ここで挫けずに観光は続けたい。
大牟田市には三井三池炭坑・宮原坑跡があるが、前述したように内部は毎月第3土曜日しか見学できない。しかし塀の外から内部を眺めることは可能だ。
http://www.sekitan-omuta.jp/top.html
この宮原坑のすぐそばにはかつて刑務所があった。三池集治監と言う。1873年に官営事業となった三井三池炭坑は三潴県(今の久留米・大牟田・柳川界隈)監獄の囚人を坑内労働にあたらせたが、1883年には宮原坑のすぐそばにこの三池集治監を作り、囚人の坑内労働を本格化させたのだ。今では三池集治監跡地は工業高校になっているが、当時の塀や石垣は現存していて福岡県指定有形文化財に指定されている。
この囚人による坑内労働は、1931年三池集収監獄が廃止されるまで続いた。宮原坑は結構因果な歴史を背負っているのだ。中には入れないとは言え、ここを見るのも悪くない。
もう一つの候補は大牟田市石炭産業科学館だ。
ここはかなり大規模な施設で、かつて坑内で使われた大型機材なども展示している。ケージに乗って坑道に降り、そこで坑内作業を担った各種作業機器を見学できるなどそれなりにお金をかけた施設のようで、万田坑のスタッフの方も勧めてくれた。ナビを見ると石炭産業科学館は有明海側にあり、便所ラーメンことベジータ光華園から車で10分程度の距離らしい。よし、大規模施設を見学するとするか。
あの、人気(ひとけ)まったくないんですけど。駐車場がらがら、っていうよりほぼ空っぽなんですけど。週末なのに見学者の気配がまるでしないんですけど。
それなりに大規模な施設でお金もかけたのだろう。隣接する敷地には第3セクターによるネイブルランドという施設もあったが、私が行ったときには完全に閉鎖されていた。ちょっと調べてみたら、世間では閉鎖どころか廃墟扱いされている。
このネイブルランドは、石炭産業科学館同時に1995年に開業した。
明らかにバブル崩壊後のこの時期、これだけの大型観光施設を作ることに反対した人はいなかったのだろうか。世の中には「どう考えても1年持つわけがないラーメン屋」とか「なぜ開業したか理解に苦しむ観光施設」などが未だ定期的に作られているが、この種の第3セクター事業だって似たような物だ。まぁプチ夕張的図式なんだろうな。観光リゾートはリピーターがなければ成り立たないことを、誰も教えてあげなかったんだろうか。
こんなところに切ない動画があった。
結局儲かるのは広告屋だけ、か。
末期には生き残るためにもがいたのだろう。「無料休憩所」の朽ち果てた看板が悲しい。事情を知らないで入ろうとしたら、当然のように立ち入り禁止だったし。
ネイブルランドは廃墟と化したが、石炭産業科学館は立派に営業している。
「どうせ税金」などの発言も聞こえてきそうだが、そんなこと作るときから分かったいてことだ。今更ぐだぐだ言うのは潔くない。入り口で入場料400円を支払う。うーん、中も人気ないし。受付の方は私が入館しようとしたらわざわざ起立して「いらっしゃいませ」と言ってくれた。
展示内容自体は悪くはない。
石炭と三井三池炭坑に関する様々な物が集められていて、それなりに見応えはある。
「川崎式7号型」こと、救護用圧縮酸素式呼吸器。私はキルギスでロシア軍のガスマスクを買ってきたことがあるマスクヲタなので、じろじろ眺める。ちょっと欲しい。
一応三井三池炭坑のネガティブな出来事にも触れている。
どこか微妙にずれてる展示もある。そりゃあれば被ってみるけどさぁ…
「あなたも保安帽を被って、炭坑マンになってみませんか?」
博物館なので万田坑のような歴史遺構/社会科見学的的面白さはないが、まずまずと言って良い内容だ。
一般展示を一巡したら、次はこの石炭産業科学博物館の目玉である、「ダイナミックトンネル(模擬坑道)」だ。
ここから先は「地下400メートルの世界」で、保存状態の良い大型掘削機械などを見ることができるらしい。万田坑の方も、「かなりすごい機械が見られますよ」と言っていた。期待は否が応にも高まる。
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