2011 ボルネオ/ブルネイ7 ラブアン島(ブルネイへの船旅)
コタキナバルからブルネイへ直行する船はない。
通しチケットを買った乗客はラブアン島で船を乗り換える。キナバルエクスプレスのラブアン島到着は午前11時で、ブルネイ行きの船が出るのが午後1時30分。通しチケットを買った客は2時間強をこの島で過ごさなければならない。
ラブアンはマレーシア政府の直轄地で免税の島だ。ランカウイ島が免税のリゾート地として成功したため、2匹目のドジョウを狙うかのように、1990年オフショア化されたのだが、既に20年が過ぎてもリゾートとしても租税回避地としてもぱっとしない。
意気揚々と建てられた2軒のシェラトンホテルは撤退し、ファイナンシャルセンターなる、銀行や金融会社のオフィスが入ったショッピングセンターも閑散としているらしい。
http://www.lfsa.gov.my/
この企画倒れの免税直轄島で2時間をどう過ごそうかと悩んでいたら、ターミナルの出口にこんなのがあった。
おおお!レンタルバイク3時間RM20!!!
1日借りてRM35なのだから「もう一声」という気もするが、手が出ない金額じゃない。数ヶ月前の冬に台湾・金門島で突発レンタルバイクツーリングを行った私としては見逃せない。これは魅力的だ。島の観光案内地図を見る。
あんまり魅力的じゃない。
ちょっと話を聞いてみると、島一番の繁華街は港周辺で「ファイナンシャルセンターにも店はあるよ」みたな言葉しか返ってこない。ターミナルの待合室が無料Wifiスポットになっていたので、iPadでラブアン情報を検索してみたが、なんだか微妙だ。2時間しかないのに無理して走り回ってもなぁ、という感じなのだ。煙突はちょっと見たいけれど、野鳥園とか水族館とか植物園とか、そういうのどうでもいいし…
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コタキナバルからブルネイへ直行する船はない。
通しチケットを買った乗客はラブアン島で船を乗り換える。キナバルエクスプレスのラブアン島到着は午前11時で、ブルネイ行きの船が出るのが午後1時30分。通しチケットを買った客は2時間強をこの島で過ごさなければならない。
ラブアンはマレーシア政府の直轄地で免税の島だ。ランカウイ島が免税のリゾート地として成功したため、2匹目のドジョウを狙うかのように、1990年オフショア化されたのだが、既に20年が過ぎてもリゾートとしても租税回避地としてもぱっとしない。意気揚々と建てられた2軒のシェラトンホテルは撤退し、ファイナンシャルセンターなる、銀行や金融会社のオフィスが入ったショッピングセンターも閑散としているらしい。
http://www.lfsa.gov.my/
この企画倒れの免税直轄島で2時間をどう過ごそうかと悩んでいたら、ターミナルの出口にこんなのがあった。
おおお!レンタルバイク3時間RM20!!!
1日借りてRM35なのだから「もう一声」という気もするが、手が出ない金額じゃない。数ヶ月前の冬に台湾・金門島で突発レンタルバイクツーリングを行った私としては見逃せない。これは魅力的だ。島の観光案内地図を見る。
あんまり魅力的じゃない。
ちょっと話を聞いてみると、島一番の繁華街は港周辺で「ファイナンシャルセンターにも店はあるよ」みたな言葉しか返ってこない。ターミナルの待合室が無料Wifiスポットになっていたので、iPadでラブアン情報を検索してみたが、なんだか微妙だ。2時間しかないのに無理して走り回ってもなぁ、という感じなのだ。煙突はちょっと見たいけれど、野鳥園とか水族館とか植物園とか、そういうのどうでもいいし。
というわけで乗り継ぎの2時間は昼食とダウンタウン散歩で過ごすことにする。
ラブアン市街中心部。
「今のラブアン市街の一帯は、島で最も早く人が住み始めた地域です・その地域は同時英国海軍士官の間で「プレーン」(平原)と呼ばれていました。「プレーン」につくられた最初の建物は1847年に建てられた旗竿付きの衛兵詰め所でした。第2番目の建物は3戸のバラック建て英国海軍宿舎でした。それから軍の病院につづいてマドラス軍の宿舎が建てられました。商人たちが来て、ニッパヤシの商店が建ちはじめました。1848年の火災でこれらの商店の27戸が焼かれ、以後イギリス行政部は商店の建築にニッパヤシの使用を禁止しました。1849年、ブルネイのケダヤン人社会からの集団移住が始まりました。彼らはラブアン市街地のはずれに居住し、主に米と椰子を栽培しました。」
へぇ、そうなんだ。(棒読み)
街はマレーシアの小規模地方都市、といった感じだ。
シェラトンこそ撤退してしまったが、ホテルも結構そこそこある。旧シェラトンのGrand Dorsett Labuan Hotelはbooking.comで7000円以下だし、ビジネスホテルクラスだって数件ある。
直轄地ならではの安宿もあった。典型的な中華安宿だ。
ラブアン島では酒やタバコが免税なので、フェリーターミナル内や周辺に、たくさんの免税店がある。RM4(100円)のビールがRM2、RM10(257円)のマルボロがRM6.4(164円)と、確かに安い。ERAという(多分)ローカルの煙草に至ってはRM1だった。ちなみにシンガポールでマルボロを1箱買うと770円位する。
しかしラブアン島は全域が免税なので、酒や煙草などは特に「免税店」で買い物をする必要はない。スーパーでだって、いや、スーパーの方がもう少しだけ安く買える。市街地には2-3軒の小さなスーパーがあった。アルコールの全く流通していないブルネイ滞在に備え、ビール4本を購入。ここで買えば1缶RM2、コタキナバルならRM4、ブルネイではプライスレスだ。
(免税シールがチャーミングなタイガービール)
少し街を歩いて、お腹が空いてきたことに気がつく。そういえばもうすぐ正午だ。ブルネイは物価が高そうなので、ここで食べておいた方がいいだろうな。
食堂ですらRM1.8からビールが飲める。昼間だけれどブルネイじゃビール買えないし……、飲んじゃおうかな。
ビールを飲みながらラクサをすすっていると、ファイナンシャルセンターを見るのがどうでも良くなってきた。話じゃ、ファイナンシャルセンターの店舗は地下と1階だけ、しかも寒々しく寂れているというではないか。ここでのんびりビールを飲んでいる方がいいや、おれ。
ビールを飲んでだらだらしていたら、急にラブアン島が良い場所に思えてきた。
まずビールが安い。おじさんはこれだけでやられてしまう。1日RM35、2日以上ならRM30でスクーターを借りられるから、足のある島暮らしができる。撤退した旧シェラトンがどうなっているのかとラブアンのホテル案内で調べてみたら、街中の "Grand Dorsett Labuan Hotel (ex.Sheraton Labuan)" はファイナンシャルセンターに来た人が泊まるのかそれなりの値段だが、北のビーチにある Mariner Hotel LabuanはRM122(3150円)からと安い。直轄区旅店も面白そうだし。
問題は「海がどれだけきれい」か、なのだけれど、港周辺を見る限りあんまり期待できないんじゃないだろか。港以外の海は見ていないので実際のところはわからないけれど。
きれいな海なら慶良間あたりに行く方が間違いがない。