2012ミャンマー16 バガン寺院群引き回しの刑は見学者の好奇心の摩耗を無視して容赦なく続く件
アーナンダー寺院はバガン寺院巡りのハイライトだと思うのだが、そういう事情に全くお構いなしにバガン引き回しの刑は続く。
正直私は未だに正式名称の分からない「ジャボー」からの絶景とティーロー・ミンロー寺院、更には「バガンで最も美しい」アーナンダー寺院を見て、既に結構満足していた。しかし御者は手を緩めない。私たちを次々と寺院に連行する。
ダマヤンジー寺院。自らが王位に就こうと後のナラトゥー王が父王と兄王子を殺害、贖罪の意味で建てた寺院と言われている。人を呪わば穴二つ的にこの王は暗殺された。この王の悪評から工事は中断されたままで、地元では「幽霊が出る」という噂もあり外国人以外にはあまり人気のない寺院だ。
次っ!……
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アーナンダー寺院はバガン寺院巡りのハイライトだと思うのだが、そういう事情に全くお構いなしにバガン引き回しの刑は続く。
正直私は未だに正式名称の分からない「ジャボー」からの絶景とティーロー・ミンロー寺院、更には「バガンで最も美しい」アーナンダー寺院を見て、既に結構満足していた。しかし御者は手を緩めない。私たちを次々と寺院に連行する。
ダマヤンジー寺院。自らが王位に就こうと後のナラトゥー王が父王と兄王子を殺害、贖罪の意味で建てた寺院と言われている。人を呪わば穴二つ的にこの王は暗殺された。この王の悪評から工事は中断されたままで、地元では「幽霊が出る」という噂もあり外国人以外にはあまり人気のない寺院だ。
次っ! スーラマーニー寺院。1183年建立。内部のフラスコ画で有名。
見る人が見れば価値が分かるのかもしれないが、個人的には絵画にあまり興味はない。次っ!!
タビーニュ寺院。アラウンスィードゥー王によって建てられたバガンで一番高い(65m)寺院。
はいはい、高い高い、でも結構どんぐりの背比べ優勝寺院じゃないか? 次っ!!
シュエグージー寺院。1131年アラウィンスードゥー王によって建立された。「偉大なる黄金の洞窟」的別名があるが中にはそれらしいものはない。かつての王宮の遺跡であることが売りだ。
なんだこれ、アーナンダー寺院のミニチュア版か?既視感でいっぱいだぞ。次っ!!
マハーボディー寺院。バガンでは珍しいインド風の寺院で、これはブダガヤの塔を模倣して造ったらしい。模倣と言っても写真もない1215年の建立なので、それなりに気合いは入っていたわけだな。確かにインドっぽい粘着質の彫刻だ。
と、ここまで、バガン寺院引き回し馬車ツアーは8つの寺院を見せてくれた。
私の脳は12世紀前後の寺院が耳の穴からはみ出すほどいっぱいで、正直「もう、わし、機械的に連行された寺院を一回りして写真を撮るだけだもんね」的状況に陥っている。このあたりの容量は、それぞれの好奇心や歴史や地理などの知識量に比例するのだろうが、私は1日4カ所程度でいっぱいいっぱいのようだ。
御者に「あとどれくらいの寺に行くの」と聞いてみたら、「時間も時間だからそんなにたくさんは行けないぞ」みたいな返事が返ってくる。
いや、おじさん、私もっといっぱい見せろなんて言っていません。もうね、耳の穴からパゴダが漏れ出しててきてるんですよ、私。