2012ミャンマー32 タウンジーの市場で入域許可とガイドを待っていたら、ガイドが全員出払っていた件
例によって脱線が続いたが、ミャンマーの続きだ。
前回も書いたが、パオ民族機構の支配地域にあったカックー遺跡に行くためには、シャン州の州都タウンジーにあるパオ民族機構の事務所に届け出をしてガイドを雇わなくてはならない。ネット全盛のこのご時世ではあるが、どうやらこの手続きは飛び込みでも良いらしい。
ただ手続きには小一時間ほどかかるらしく、この間は事務所の近くにあるタウンジーの市場で時間をつぶすことになる。市場見物は旅行の大きな楽しみでもあるし、文句はない。タウンジーの人口は一応20万人ということになっているが、実際のところは分からない。もう少し多いのではないかという気もする。ともあれシャン州の州都であるこの街の胃袋を満たす市場は、中央に3階建ての古いビルがあり、その周辺に店舗や露店が並ぶ、アジアではお馴染みのスタイルだ。
露店には自分で作ったり採ったりした野菜や魚を売りに来ている。民族衣装に身を包んだ人たちもいる。ここで売れれば貴重な現金収入…
-------------------------------(全文はここから)--------------------------
例によって脱線が続いたが、ミャンマーの続きだ。
前回も書いたが、パオ民族機構の支配地域にあったカックー遺跡に行くためには、シャン州の州都タウンジーにあるパオ民族機構の事務所に届け出をしてガイドを雇わなくてはならない。ネット全盛のこのご時世ではあるが、どうやらこの手続きは飛び込みでも良いらしい。
ただ手続きには小一時間ほどかかるらしく、この間は事務所の近くにあるタウンジーの市場で時間をつぶすことになる。市場見物は旅行の大きな楽しみでもあるし、文句はない。タウンジーの人口は一応20万人ということになっているが、実際のところは分からない。もう少し多いのではないかという気もする。ともあれシャン州の州都であるこの街の胃袋を満たす市場は、中央に3階建ての古いビルがあり、その周辺に店舗や露店が並ぶ、アジアではお馴染みのスタイルだ。
露店には自分で作ったり採ったりした野菜や魚を売りに来ている。民族衣装に身を包んだ人たちもいる。ここで売れれば貴重な現金収入だ。気合いも入るよな。
市場のお楽しみ、軽食堂。人口の少ない山間部に住んでいる人にとっては大きな楽しみなのだろう。外食がハレの日だった時代が日本にもあったよなぁ。
もちろん味付けに欠かせないのはこれ。化学調味料に賛否があることは承知しているが、頭から否定する言葉を聞くと若干違和感を感じる。タイの屋台なんてこれなしじゃ成り立たないし、「そういう物だ」と付き合うのが吉ではないだろうか。ちなみにここで一番高いのが「味の素」、次に高いのがタイ製の「味王」で、(多分中国産の)小分け袋が一番安い。
Japanese technology で作られたらしい洗剤。「フジ」と「オキ」、どっちがきれいになるのかな?どちらにも「日本製」と嘘が書かれていなかったことが好印象だ。
バイク屋兼電気店。ミャンマーでは我が愛車中国大陸製GN125の雄姿は見られなかった。ワ州とか中国の影響力が大きいところに行けばあるのかもしれないな。バイクはタイホンダのdream系が多い。また、電力事情が良くないせいか、ソーラーパネルが結構売れ筋の商品のようだ。以前キャンピングカーに乗っていたときソーラーパネルの実力を十分に思い知った私としては、なるほどと思わざるを得ない。これ、チベットでも結構売れてたなぁ。今ではソーラーパネルも安くなり、100Wクラスの物が1万円台から手に入る。同時にLED照明なんかも安くなっているので、一昔前のような贅沢品ではなくなってきているのかもしれない。
中央のビルに入ってみる。
ビルの中にも生鮮食料品を扱う店はあるが、やはり食料品以外の店が多い。おっと、薬局発見。
医療水準が高くない国では、こういう薬局は貴重な存在だ。バガンで買った目薬で多少懲りた私ではあるが、試しに入眠剤と抗生物質を買ってみる。今回は日本から何も薬を持って行かなかったので、旅も後半だが非常用だ。きっと安いに違いないし。
抗生物質の方は、AMPICILLIN と呼ばれるβ-ラクタム系抗生物質の一種だ。ペニシリン系の抗生物質で病院のない山奥での非常時には役に立ちそうだ。入眠剤の方は、、これ抗鬱剤だなぁ。いや、そうそう飲めそうにないし。ミャンマーのシャン州でメラトニンの類が手に入るかもと思った私が愚かだった。まぁ量り売りしてくれるし値段もあわせて300円くらいだったからいいけど。
小一時間経ったのでPNOの事務所に戻る。
ここでドライバーから重大な通告があった。
「PNOには、もう誰もガイドがいないってさ。」
おい!それは大変じゃないか!!俺たちはカックー遺跡を見たいがためにタウンジーに来てから1時間も待っていたのだ。今更カックーに行けないなんて、そんな酷い話はない。
「(11時前だけれど)どうするんだ?もうこんな時間だぞ?」
「いや、ガイドなしで行っていいって」
ガイド代の払い戻しはない。ガイド代とは別に入域料を支払っている身としては若干納得しきれない部分もないではないが、カックーに入れないことの方が困る。PNOは以前はミャンマー政府と戦っていた元気いっぱいな皆様の集まりだ。こちらとしてもあまり声高に「ガイド料だけでも返せよ!」とは言いにくい。
きょ、今日のところは我慢してあげるんだからねっ!!