2012ミャンマー38 ヤンゴン環状線に乗って遊んだ件、その1
人口400万を超えるミャンマー最大の都市、ヤンゴンには環状線がある。
寺以外ろくな観光資源のない主にお寺や仏教遺跡を観光資源とするミャンマーでは、この環状線に乗ることも旅行者にとっては数少ないイベントのひとつのようで、ネットには意外と情報が出回っている。ヤンゴン中央駅に近いパノラマホテルに泊まった私も、「ここはひとつ」とこの環状線に乗ってみることにした。まだこの国の鉄道には一回も乗ってないしねぇ。中央駅は、パノラマホテルの前を通る道路を5分ほど北に歩いた、高架道路の下にある。
鉄道大国イギリスの植民地だっただけあって、なかなか大規模な駅だ。ただ社会主義国では鉄道を「軍事施設の一部」と考えている国も少なくなく、そういう場所では鉄道施設の撮影はタブーだ。社会主義というより「なんだかよく分からない軍政の国」であるミャンマーもその例外ではなく、写真撮影には鉄道局の許可が必要で、それでも状況によっては撮影を制止されるなど結構厳格な状況らしい。上の2枚の写真もそうだが、ホームに降りるこの写真も隠し撮りに近い感じで結構緊張しながら撮影…
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人口400万を超えるミャンマー最大の都市、ヤンゴンには環状線がある。
寺以外ろくな観光資源のない主にお寺や仏教遺跡を観光資源とするミャンマーでは、この環状線に乗ることも旅行者にとっては数少ないイベントのひとつのようで、ネットには意外と情報が出回っている。ヤンゴン中央駅に近いパノラマホテルに泊まった私も、「ここはひとつ」とこの環状線に乗ってみることにした。まだこの国の鉄道には一回も乗ってないしねぇ。中央駅は、パノラマホテルの前を通る道路を5分ほど北に歩いた、高架道路の下にある。
鉄道大国イギリスの植民地だっただけあって、なかなか大規模な駅だ。ただ社会主義国では鉄道を「軍事施設の一部」と考えている国も少なくなく、そういう場所では鉄道施設の撮影はタブーだ。社会主義というより「なんだかよく分からない軍政の国」であるミャンマーもその例外ではなく、写真撮影には鉄道局の許可が必要で、それでも状況によっては撮影を制止されるなど結構厳格な状況らしい。上の2枚の写真もそうだが、ホームに降りるこの写真も隠し撮りに近い感じで結構緊張しながら撮影した。
ヤンゴンの駅には改札はない。外国人が環状線に乗るには、ホームにあるブースで外国人専用のチケットを買うことになる。お、ここかここか。周囲に軍人や警官がいないことを確認してから素早く撮影だ。ちなみに私は2年ほど前、こんな写真を撮って軍人に銃を突きつけられた。
(何かと緊張状態にあることの多い某国と某国の非公式国境)
その時には「そんなもん人に向けるな。あぶないぢゃぁないか!」と立腹したのだが、1時間後に考え直してみたらどうやら悪いのは私だったことにもちょっとだけ気がついた。真っ当な旅行者は、やっぱりきちんとルールを守らなきゃね。
外国人はここでパスポートを提示してチケットを買う。ブースには先客がいて、手書きのチケットを受け取ろうとしているところだった。環状線とは言え、ぐるっと一周をするヤンゴン発ヤンゴン着の列車は4-5本に1本程度の割合なので、やはり外国人はそういう列車に集まる傾向があるのかもしれない…
っておま、その手にぶら下げているのは何だ!!
この外国人観光客は、国鉄職員の目の前でデジカメをぶら下げながら切符を買うどころか、その様子をぱちぱちと遠慮なく撮影している。あのなぁ、ミャンマーの鉄道施設撮影には鉄道局の許可が必要で、それを無視するとかなり面倒なことになるんだぞ??あんたはどこまでイノセントな旅行者してるんですか??そんなにぱちぱち写真を撮ったらいったいどういうことになるか…
特にどういうことにもならない。
こういうことはその場の空気を読んで判断するしかないのだが、どうやら2012年のこの時点では、鉄道施設の撮影にぴりぴり神経を尖らせている空気は皆無だった。そうだったのか知らなかったよ。そういうことなら話は別だ。と、ここで上の写真を撮る。ついでに私のパスポートをじろじろ眺める職員のアップなども撮る。
チケットは$1。手書きのそれには、"Mr.*****" と私のファーストネームが書かれ(お前はアンクルトムか!)、更にはパスポート番号と国籍も書かれる。たかだか列車に乗るのに何もそこまで、という気もしないではないが、「重要な軍事施設」だもんなぁ。写真は取り放題だけれど。チケットには"10:10AM"とも書かれているがこれは購入した時刻で、私が乗った「ヤンゴン発ヤンゴン行き」の列車は10:15発だった。ちなみにヤンゴンまで戻らない列車の多くはINSEINという駅止まりになる。
特にお咎めがないことを知り、「それなら」とヤンゴン中央駅の構内を撮影しまくる。
少し前まで、はらはらどきどきしながら隠れて撮っていたのが馬鹿らしくなるほど、周囲は無反応だ。構内には物売りも多く、果物やスナックをローカル価格で買うことができる。駅の構内で外国人からぼる人間はどこの国でも少ない。切り売りのスイカを買っておやつにする。うまいぞ。
ヤンゴン中央駅から出発するのは、環状線だけではない。チケット売り場に張り出してあった「ヤンゴン周辺鉄道地図らしきもの」を見ると環状線と思われる路線の他にもちょこまかと線路があり、ホームの端の方では(環状線に比べれば)小綺麗な、クロスシートの列車も止まっていたりする。
こんなところに "FIRST CLASS" とか "UPPER CLASS" とか書いた車両を隠していたな!いや、隠しちゃいないか。バガンあたりに行く長距離列車の車両なのかもしれないな。
(FIRST CLASS、だそうだ)
(UPPER CLASS、だそうだ)
(FIRST CLASS SLEEPER、だそうだ)
(ORDINARILY CLASS、だそうだ)
(これもORDINARILY CLASS、だそうだ)
どの車両にも、エアコンなどついている様子はない。一般に外国人旅行者が利用する長距離路線は、ヤンゴンからマンダレーかバガンの2路線だ。どちらも所要時間は15-6時間で、その乗り心地はたいそうよろしくないという話だ。外国人料金が微妙に割高なこともあり、わざわざ乗る物じゃない、という人もいる。しかし、夜行バスが苦手な私のような人間にとっては、脚を伸ばして寝ることのできる寝台は魅力だ。今回は割安になっていた国内線の飛行機を使ったが、時間があればこのおんぼろ寝台に乗ってみるのも面白そうだと思う。
なんてことを考えているうちに、環状線の列車(らしきもの)が入線してきたぞ。
↓↓ ランキングアップどころかどんどん落ちてます。(´・ω・`) ↓↓
↑↑ このネタ、あんまり需要がない情報なのかなぁ…。 ↑↑