2012釜山経由対馬11 「韓国を望む農道」で対馬馬と対岸の韓国の海岸をじろじろ見た件
更級系というよりは藪系に近い対馬そばをお腹に入れ、車を更に南に進める。目指すはツシマヤマネコを保護/繁殖している対馬野生生物保護センターだ。ツシマヤマネコは対馬のスーパースターであり、島内には様々な標識やオブジェがある。
たった4日かよ!って、人間はいいのか、人間は!
「ヤマネコ」と言っても、猫を山に放てばヤマネコになるというものではない。それは捨て猫、あるいは野良猫だ。婆さんを山に入れても山姥(やまんば)にはならないのと同じだな。
広義でのヤマネコは「野生のネコ化生物のうち小型のもの」であり、ピューマあたりの仲間になる。日本にはイリオモテヤマネコとツシマヤマネコしかいない。日本はイリオモテヤマネコとツシマヤマネコの2種類しか存在しない。どちらも離島の山中に住んでいて、そうそう観られるものではないのだ。せっかくの対馬、このツシマヤマネコを見逃す手はない。あがたの里でセンターへの行き方を尋ねたところ、どうやら「韓国を望む農道」なる道を通るのが面白……
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更級系というよりは藪系に近い対馬そばをお腹に入れ、車を更に南に進める。目指すはツシマヤマネコを保護/繁殖している対馬野生生物保護センターだ。ツシマヤマネコは対馬のスーパースターであり、島内には様々な標識やオブジェがある。
たった4日かよ!って、人間はいいのか、人間は!
「ヤマネコ」と言っても、猫を山に放てばヤマネコになるというものではない。それは捨て猫、あるいは野良猫だ。婆さんを山に入れても山姥(やまんば)にはならないのと同じだな。
広義でのヤマネコは「野生のネコ化生物のうち小型のもの」であり、ピューマあたりの仲間になる。日本にはイリオモテヤマネコとツシマヤマネコしかいない。日本はイリオモテヤマネコとツシマヤマネコの2種類しか存在しない。どちらも離島の山中に住んでいて、そうそう観られるものではないのだ。せっかくの対馬、このツシマヤマネコを見逃す手はない。あがたの里でセンターへの行き方を尋ねたところ、どうやら「韓国を望む農道」なる道を通るのが面白そうだと知った。
「韓国を望む農道」は、上県町左護の海沿いを走る農道だ。随分わかりやすいと言うか直接的な名前をつけたものだが、日本にはよその国を眺めることができる農道は他にないし、気持ちは分からないでもない。
道路沿いでは馬が放牧されている。多分対馬馬なのだろうけれど、馬にあまり興味がない私には普通の馬との違いがピンと来ない。それにしてもここ、転落防止用の道路の策と断崖に囲まれたたいそう狭いスペースで、放牧というより「天然の馬小屋但し屋根壁なし」と言う方が相応しい気がする。いい場所を見つけたもんだな。観光客が対馬馬をじりじろ見学するのにも何かと都合が良いし。
この「韓国を望む農道」には「異国の見える展望所」という展望台がある。コンセプト的には前回紹介した韓国展望所ともろに被っているが、整備の度合いも規模もこちらの方が小ぶりだ。韓国展望所には望遠鏡とかパネル展示とかもあったけれど、こちらは「せっかく韓国が見えるので展望台も作ってみました」的な、壁もないただの展望台だ。
せっかくなので展望台に登ってみる。
写真ではよく分からないのだけれど、韓国展望所よりここ異国の見える丘展望所の方が、対岸がよく見える。韓国までの距離はほとんど変わらないし、空気や風の影響が大きいのだろうが、とにかく私が行ったときにはここの方が韓国がよく見えた。今朝釜山から着いたばかりだし、殊更異国と感動することはないのだが、日本の国土から外国の建物が見えるというのは、やっぱり珍しいし面白いと言えば面白い。
もっとしっかり韓国の様子を感じたいという人は、晴れた夜に訪れると良いだろう。ここでも韓国展望所でも、対岸の灯りがよく見えるようだ。
まぁ私のような日帰り観光客には無理な話なんですけど。