典型的アメリカ西海岸家族旅行7 大変微妙な「日系」ホテル、ガーデナテラスインの部屋も見てきた件
日系人や日本企業が多いガーデナ・トーランスエリアには、まだまだ日系ホテルがある。
例えばミヤコハイブリッドホテルだ。トーランスにあるこのホテルは客室総数209の「日本風ブティックホテル」なのだそうだ。日本人スタッフは常駐しているし全室に日本式の浴室があったりと、日本風の言葉に嘘はない。1日3便で予約が必要だけれど、ロサンゼルスの空港から無料のシャトルバスもある。ただしお値段、朝食なしでダブル/ツイン共に$139からと、高級感の分お値段は高くなる。旅行会社のツアーにも使われているらしいダウンタウンのミヤコホテルとほぼ同じ価格帯だ。正直、我が家にはちょっと敷居が高い。特別な事情がない限り、宿代は$100以内に抑えたい。
そんな中、今回ガーデナで働く日本人の方から、耳寄りな話を伺った。あの、ガーデナテラスインが全面改装して再オープンしたというのだ。
ガーデナテラスインは、ロサンゼルスに買い付けにくるバイヤーさん達にやたら人気の宿だった。決して新しい建物じゃなかったし部屋も日本人の感覚的には「完璧に清潔」ではなかったけれど、$60程度と他の日系ホテルに比べて安価であったこと、更には長期滞在割引があったこと、日本語が通じたこと、コンチネンタルの他、鮭、目玉焼き、ご飯、味噌汁などの和朝食がついてきたこと、それになによりバイヤーさんたちのたまり場で、情報交換もできたこと等が人気の理由だったのだと思う。
そのガーデナテラスインが閉鎖されたのは、昨年の夏だった。詳しい事情は分からないのだが、オーナーさんが夜逃げしてしまった、との噂もある。私のような観光客はともかく、この宿をあてにしていたバイヤーさんたちにはショックだっただろう。そのガーデナテラスインがリニューアルオープンしたと言うのだ。さっそくホテルの様子を見に行った。
「こんばんはぁ」
日本語通じないし。
レセプションの人に「今のオーナーさんはどなたなのですか?」と(英語で)尋ねてみるが、要領を得ない。というより、あまりはっきりと答えたがっていないように見える。「日本語が分かる人はいますか」とも聞いてみたけれど、「ん~~、えっと、今はいない」みたいな返事だけれど、いつならいるのかには答えてくれない。ちょっと出鼻をくじかれたけれど、気を取り直して部屋を見せてもらう。改装したばかりで廊下は大変にきれいだ。
駐車場にはゲートがある。ゲートがあれば、多少の荷物なら車につみっぱなしができるかもしれない。バイヤーさんには便利なのかな?
「ここはフルキッチン付きの部屋で…」
ふむふむ。長期滞在のバイヤーさんたちの中には、キッチンで自炊したい人もいるのかもしれないな。
「ここはジャグジー付きの部屋で…」
いや、わしら日本人には、ジャグジーとベッドルームが壁なし同スペース内というのは理解しにくいですから。それより、普通の部屋見せてよ。
暗い時間に見たので細かいところまではよく分からなかったが、部屋は結構清潔に見えた。結構人気のあった宿の再オープンなので喜ぶ人もいるかもしれない。と思ってホテルカードも撮影し、そのまま半年が経ってしまったのだが、もう予約サイトに登録されていた。このご時世、こうじゃないと生き残れないよなぁ、だ。っと…
言語 英:ネイティブに近く流暢なスタッフが大半である。
http://travel.rakuten.co.jp/HOTEL/141806/141806.html
日本語通じないんじゃん!
朝食の和食、ご飯と味噌汁だけじゃん!
やっぱり日系ホテルは日本人スタッフがいてなんぼなんだと思う。ガーデナテラスインに日本人バイヤーが集まっていたのは、鮭の朝食に象徴される日本人的感覚のサービスが安価に得られるからだった。新しいオーナーさんもそのことは理解しているようで、日本人向けサービスをなんとか維持しているのだと思うが、残念なことに上のように詰めが甘い。 もう少し書けば、確かに徒歩圏内に和食レストランや日系ショッピングモール(ホテルパシフィックガーデンのあるパシフィックスクエア)はあるけれど、わずか600mとは言え暗くなってから歩いて行けると思ってはいけない。てか、夜このあたりを無警戒に歩く人はアメリカには行かない方が良い。
などどちょっとネガティブな書き方をしてしまったけれど、ここは改装されたばかりできれいだし、朝食だってご飯と味噌汁が無料なだけでもありがたいといえばありがたい。何よりここは1泊$70からで、4泊以上すれば$66だ。MOTEL 6 などと変わらない価格帯なのだから、元日系ホテルとして利用価値はあると思う。