世界、大人の社会科見学!

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タイ/マレーシア/インドネシア/ブルネイ

2013 タナトラジャ/ジョグジャ6 バスの発車時間まで、マカッサルの街を観光したら、結構退屈だった件

 
マカッサルを訪問する旅行者はあまり多くはない。

これはインドネシア観光局の公式情報なのだが、2013年1月から6月までの間にマカッサルからインドネシアに入国した日本人はわずか46人だ。マカッサルは結構立派な国際空港があり、他の大都市同様日本人はアライバルビザを取得できる。人口120万人とインドネシアでは7番目規模で、スラウェシ島最大の街だ。ろくに飛行機が飛べないタナトラジャに行くためには必ず通らなければならない街でもある。それなのに、半年で46人、月平均7-8人の入国者しかいないなんて、南スラウェシやタナ・トラジャ、どこまで人気ないんだよ、である。

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http://www.visitindonesia.jp/media/01.html

治安だって「ものすごく悪い」という程じゃない。外務省の海外安全ホームページには、地域独特の慣習があり,人前で叱責され,恥をかかされたのが原因で,怨恨による傷害・殺人事件が起きることがあります。地元の人と接する際,人前で叱責するなどの誤解を招くような言動をしない等の注意をする必要があります。また,金銭目当てのひったくりや強盗などの一般犯罪,性犯罪・薬物犯罪が頻繁に発生しています。渡航者は,昼夜を問わず,事件に巻き込まれないよう,常に危機管理意識を持って行動する必要があります」とあるが、リタバスの事務所からMTC(マカッサルトレードセンター)、YASMIN HOTEL界隈あたりまでは、「極端な治安の悪さ」は感じなかった。常に危険管理意識は持ってはいたし、ちょっと怪しそうな人のそばは歩かなかったけれど。

そのあたりを差し引いて考えても、半年で日本人が46人しか入国しないというのは少ない。十分に治安の悪いジャカルタには同じ期間に97000人の日本人が入国しているし、バリ島は95000人、どう考えてもマカッサルより数段治安の悪いメダンですら10000人以上が入国している。どうやら、スラウェシ島は人気があるない以前に、その存在があまり知られていないんじゃないかという気がする。

バスは夜10時頃の出発だったので、ホテルに荷物を預けてマカッサルの街を見に行く。マカッサルの観光名所と言えば、海とロッテルダム要塞、ということになるのだろうが、

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海と言っても千葉の港程度のこんなものなので、

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ロッテルダム要塞を見学する。

マカッサルは、1971年から1999年まで「ウジュンパンダン」と呼ばれていた。そのため空港名は「ウジュンパンダン」、3レターコードは"UPG"となる。マカッサル唯一の観光資源と言っても良いマカッサル要塞は "Benteng Ujung Pandang" と呼ばれていた。16世紀にゴア国王によって作られたのだから、ロッテルダムも何もないわな、だ。入場料は寄付だが外国人は10000ルピアが相場のようだ。

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うーん、「ただの建物」にしか見えない

壁はきれいに塗り替えられていて、足下には新しいタイルがはめ込まれていて、「どこが16世紀の建物だ」と思えるが、一部改修前の様子が見られるようになっていて、これを見ると確かに古い建物であることが分かる。

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なるほど、この安っぽい塗装やタイルの下にはこんな風格のある煉瓦が、って、これ塗り直しちゃもったいないだろ!!!

内部には2つの博物館がある。

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これは別料金となっていて、外国人はそれぞれ10000ルピアを支払うことになる。この外国人料金というのが私は嫌いで入場をためらう。中から出てきた旅行者に「どうでした?」と尋ねてもあまり良い返事が返った来なかったこともあって、ここはスルーとなる。

入口にいたスタッフは「たった$1じゃないか」と言っていたけれど、私に取ってインドネシアでの$1は「それなりに重みを持つお金」であり、「どうでも良いお金」ではない。「中に入ればスルタンの剣が見られるぞ」と誘われたけれど、どうもその気になれなかったのは、多少疲れていたせいもあったのかもしれない。

ロッテルダム要塞は、昔は海岸線にあったのだろうけれど、今では海から離れた大通りに面した場所にある。500年も経過すれば海岸に砂も積もるだろうけれど、当時の船着き場だった運河はまだその姿を残していて要塞であった時代を思わせる。

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他にここが要塞であったことを思わせるのは外壁だけだ。

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ここは日本統治時代には日本軍によって「マカッサル研究所」が置かれ、南方占領地域についての調査も行われていたらしい。しかし、以前は街の中心にそびえる大建築であっただろうロッテルダム要塞も、今では「海沿いの有料公園」といった感じだ。知識や関心がある人にはそれなりに興味深いのかもしれないけれど、私には一度行けば十分な場所、だった。

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ロッテルダム要塞から海に近い道を南下し、海沿いの街を歩いてみる。某有名ガイドブック「マカッサルの中心部」と書かれているエリアだ。

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ホテルの数がやや多く、看板が多く、他のエリアには存在しない土産物店があるあたり、観光の中心地的な感じもあるのだけれど、なにせ観光客が少ない。ラマダン明けの夏休みだと言うのに、どのホテルもがらんとしている。クレーンのある埠頭も近いさほどきれいでもない海で、たくさんの観光客を呼び込むことには無理があるのだろう。もしかしたら夜には多少の賑わいを見せるのかもしれないが、この時間帯はほぼシャッター銀座だった。

現在、街の中心地はMTC (Makkasar Trade Center)だ。


大きな地図で見る

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(MTCから見下ろした交差点)

空港からのバスの終点でもあるカレボシ広場の向かい側に立つこのビルは、今風のショッピングモールであり、多くの人で賑わっている。スーパーやフードコードもあり、インドネシアの物価を理解するためにも便利な場所だ。

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(フードコートの油そば。12000ルピア。うまい!)

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(スーパーの出きあい総菜の食堂。明朗会計。15000ルピアから)

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(イカを入れたらあっという間に3万弱に。インドネシアの物価は安くはない気がする)

ちなみに再び某有名ガイドブックに「中心部を走る全てのペテペテが経由する」と書かれているマカッサルモールとその周辺は、もともと混沌としていた市場が2011年の火事でますます混沌ぶりに拍車がかかっている。それなりに面白い場所ではあるけれど、体力がないときついし、なによりこのエリアで乗りたいペテペテを探すのは、旅行者には不可能に近い。

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街の南には「インドネシア最大の屋内型テーマパーク」である Trans Studio Makassarなる場所もあるのだが、小さな子ども連れでもない今回の旅行ではあまり用はない。ということで、私のマカッサル観光、終了

スラウェシ島での旅行中、「自分はマカッサルが好きじゃない」というインドネシア人を何人か見た。単なる都会嫌いなのだろうけれど、マカッサルにはその都会の魅力すらあまりない。都会が嫌いじゃない私ですら半日歩けば「もう十分」な位だったもんなぁ。マカッサルから入国した日本人が半年で46人だったことも、ちょっとだけ納得できた。



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