2012黒海西側を行く5 結構お高いキエフの食事事情
前回の記事を読んだ知人から、「なんだ、あの怪しい寿司は?」と質問されてしまったので、今回はキエフの食事事情について少し書いておく。宿のスタッフに、周辺のレストランについて尋ねたら「作り置きの料理でもいいなら」という条件で、Пузата Хата (puzatahata/プサダハタ) いうカフェテリアを勧められた。宿から徒歩10分弱、地元の人にも人気の店なのだそうだ。ほうほう、早速行ってみようじゃないか。
学食のカフェテリアのようだが、ウクライナ語ができなくてキリル文字も1字ずつ脳内置き換え作業を行ってやっと発音できるレベルの語学力の私には、物をみて選ぶことが出来るメリットは大きい。ウクライナ料理と言えばボルシチ、ヴァレーヌィク、各種揚げパンといったところだろうか。どれも「ロシア料理だと思っていたら起源はウクライナなんだな系」のメニューだ。「ちょっと充実したランチ」路線を狙ったらこんな感じになった。
ウクライナチキンとハンバーグをメインに、米料理とパン、水をつけて51フリヴニャ。お味の方は「不味いことはないが、だからといって美味しいと大喜びする程でもない」水準だ。お値段は当時のレートで600円強。平均月収が3-40000円、ローカルのタバコが8.5UAH、マルボロが12.5UAH、偽マクドナルドのセットが10UAH前後であることを考えると、プサダハタはこれでなかなか高価なお店なのだ。国内にはキエフを始めオデッサなどにも店があり、地下鉄構内には大きな看板もあった。大企業なんだな。
ちなみに偽マクドナルド(McFoxy)とそのメニューはこんな感じ。本物と並んでいる辺り、風格があるなぁ。
ファストフード、カフェテリア以外の Made to order のレストランは、もちろんもっと高くなる。私は定期的に和食が恋しくなるタイプなので、その種の店を探してみたが、どこも結構お高い。「村上」という安めのメニューを出しているチェーン店で一番安い素うどん単品だけを食べてみたけれど、それでも500円位はする。味は「乾麺のきしめんを使った塩バターラーメンのようなもの」というここでしか食べられないものだけれど。
「このクオリティのメニューにあの対価を支払うのは納得できない」という人はスーパーや市場で何かを買って帰るなり、自炊するなりするしかない。私はそうした。まずは市場だ。
外国人と見ると鮮魚売り場でやたらキャビアを売ろうとするが、あとは至って普通の古い市場だ。購入単位がやや多めになりそうな気もするが、ここで肉でもかって焼くのも良さそうだ。次は、スーパーマーケット。
そうだそうだ、ビールを買って冷蔵庫で冷やしておかなければ。やっぱりスーパーは使い安いな。パンやお総菜が豊富なのも良い。特にこのBILLAはお総菜の種類が豊富だったので、キエフでの食事は基本的にここに依存することになった。前回の怪しいお寿司も、ここ買った。この「東」というパッケージ寿司のメーカーはウェブのトップページに鯉の絵を描いているといて困惑する。誰が鯉の寿司なんか食うか!!味も「魚の肉片や海苔と米を使った、山葵と醤油で食べる寿司のような食べ物」と書くのが適切な気がする。
そういう訳で、私のキエフでの夕食はこんな感じになった。
ヨーロッパは西も東も外食が割高で困る。