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香港・深セン

2015恒例香港参り8 六四記念館で天安門事件の記録を見た件

2016/07/28

 
中国返還から18年、返還当初北京政府は「50年間は社会主義政策を実行しない」と言ったものの、最近ではその辺りもなかなか微妙な感じになってきている。香港政庁への大陸政府のの「影響」はどんどん大きくなり、「国民教育」という愛国教育は始まりそうで、2017年から行う約束の普通選挙は大陸の強い「影響」の下で行われる可能性が高い。もちろん香港市民の中にも親中派はいるので市民がこぞって反対している、とは言わないが、ここ2年のデモを見るまでもなく100%全員に歓迎されてはいない。

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二昔前までコモンウェルスの一員で、テレビ放送が終わる時には女王陛下が現れていたこの街が、突然世界最大の社会主義国の領土となったのだから、その世代に居合わせた人には衝撃だっただろう。そんな香港に去年できたのが天安門事件を記録する六四記念館だ。実は私は開館して1週間くらいの頃、ここに来ていた。

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「六四」とは1989年6月4日に起きた「天安門事件」のことであり中国の一部では「六四事件」と呼ばれている。なぜ一部なのかというと、中国のインターネット上でこの言葉を検索しても全くヒットしない、つまり「存在」しない言葉であるからであって、それは youtube や google 同様中国では存在しないものであって、だから、えっと…ごめん、きっとほとんどの人が知ってるな。

大陸政府の影響が深まる香港でも、今のところ法輪功は反中国宣伝活動を行えるし、民主派は天安門事件の記録を展示できる。まぁ2047年には制度を変えると返還時から大陸中国は言っているし、最近では「50年って言ったけれど、ごめん、あれなしね」的なことも言っているらしいので、いつまでもは続かないだろうけれど。

展示館は広くはない、というより小さい。

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香港天文台と香港歴史博物館のおおよそ中間という一等地にありながら、HK$10(その後HK$20となった)とその入場料を安く維持できているのは「スポンサー」がいるからだと、スタッフの若者が説明してくれる。「設置の認可に手間取らなかったの? 」と質問すると、「ここは博物館ではなく『エンターテイメント施設』ということで開館を認可されているんです」と実情を説明してくれた。いろいろな苦労がありそうだ。

狭い館内は映像やパネル展示がメインで、とにかく情報を詰め込みたい設立者の気持ちが伝わってくる。そんな中館内中央にあるのは、事件の舞台となった天安門広場とその周辺のモニタ映像だ。中国政府の発表では「死者は319人」ということになっているが、巷には数百人説から数万人説まである。どれを信じるかは各人の考えだな。数はともあれ、私はこの記念館で、死者は天安門広場のみならずその周辺でも多かった、との説を知った。

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館内には自由の女神が飾られている。事件当時天安門広場に自由の女神が飾られていたためだ。他に何かなかったのかなと思わないでもないが、毛沢東って訳にもいかないだろうことは理解出来る。(ちなみに毛沢東の批判はかなり前から中国でも許されている)

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この六四記念館、中国とはいえ香港だから全く問題なくオープンできたのかというと、そんなことはないようだ。アメリカに亡命した民主活動家がここ訪問しようと香港に来たら入国を拒否された、という話もある。いろいろ地味な嫌がらせとかもあったのかもしれない。そして今や「六四記念館の訪問者の半数は大陸中国からの訪問者」なのだそうだ。

そうだろうそうだろう。本国じゃ絶対みられないものな。

「1国2制度」が終わる約束の2047年に存在するとは思えないこの六四記念館、お上の虫の居所や世の中の状況で、更には財政状況でいつまで存在できるかは不透明だ。見ておきたい人は急いだ方が良いかもしれない。ほんの少し運営を助ける意味で記念品を買う手もある。

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