2015 ベトナム・ダナン観光15 レンタルバイクでダナンからフエまでツーリングをしてみた件
2017/05/21
大事なことなのでもう一度確認させて欲しい。ベトナムの交通マナーは極めて悪く、交通事故死亡者数は(人口が3000万人少ないのに)日本の7倍以上、この国でバイクを借りることはかなり危険だ。
が、日本でも日常的にバイクを運転している私は、まぁ、足欲しさとタクシー代惜しさにレンタバイクを1日150000万ドンで借りてしまった。正直誰にでもはお勧めはしないし、自分の子どもがベトナムでバイクを借りると言い出したら、1度は思いとどまるように説得すると思う。以下はそれを踏まえての話だが、私はダナンからホイアンまでレンタバイクでのツーリングを思いたった。
ダナンからホイアンまでは約30km、ツーリングと言うには大げさな距離かもしれない。私は少し頭が弱いので首都圏から青森までの下道約700kmを1日で走ったこともあり、片道30km/往復60km程度の走行は「ちょっとご近所へ」的感覚に近い。が、そこはベトナム、事故率と死傷率は日本の比でないく、日本で言うなら1000km位走った場合とあまり変わらない事故遭遇率なんかないかと思う。
私は入念に車体を点検し、すれ違う車にも追い越す車にも十分に注意し、慎重に慎重を期しつつホイアンまでの道を走った。時間はいくらかかっても良い。2~3時間かかっても安全第一で行こう。
50分で着いた。
なんなんだろう、このホイアンという街は大変に観光地としての演出が上手い。世界遺産だから当然としても、この街は昔から「古さを売りにする」ことを知り尽くしていたような気がする。旧市街はバイクの乗り入れが禁止なので、周囲のベトナム人にならって川沿い適当な場所に駐めて歩く。
かつては港町としてこの地方を代表する街だったホイアンは、19世紀には土砂の堆積で港として使いにくくなり、その地位をダナンに取って代わられたのだが、ただの地方都市となったおかげで古い街並みが生き残り、1985年はベトナム政府から "Nation Vingate" danan の指定を受けた。ダナンでは大理石の山まで爆撃されて穴を開けたのに、ここには16世紀から18世紀に建てられた建物が残されている。その中でも最も有名なものの一つが日本橋こと来遠橋だろう。
1593年、日本人によって建てられたということになっているこの橋には、瓦屋根と小部屋があり、英語表記の地図にも"Japanese Bridge" と書かれている。
「ホイアン」と日本語で書かれた提灯などもぶら下がっているし、毎年日本祭りも行われていて日本人旅行者にはなんとも感慨深い場所だが、本当に日本人が作ったかどうかは実際は分からないらしい。
日本橋を歩くのは無料だが、中程にある小部屋に入るには入場券を買う必要がある。この入場券がまたくせ者で、日本橋の小部屋を含むホイアン旧市街の見学スポット5カ所が抱き合わせで12万ドン、というシステムだ。ダナンの博物館が15000~20000ドンだったのだから別に割安なわけじゃない。むしろそれぞれの規模を考えると「ちょっとお高めじゃないの?」という気もする。
これが、昔はもっと酷くて、5枚のチケットも5ジャンル毎に1カ所しか使えず、例えば「同じジャンルの『博物館』を2カ所見たければチケットを2セット買え」というシステムだった。過去このシステムの犠牲者となっている私は、今回はチケットを買わず街歩きだけを楽しむことにする。
もしかしたら、旧市街より市場の方が楽しいという人もいるかもしれない。
日本橋から500メートル程離れた場所にあるホイアン市場には、現地の人たちがちゃんと買い物をしていて、この点が旧市街とは大違いだ。市場の中には定価を掲げた安食堂も多くあり、ここで食事をするのも悪くない。ただここにバイクを止めるには駐輪場代3000ドンがかかる。
ダナンからバス便も多いが、安全の問題に目をつぶればバイクで出かけるのも悪くはない。駐輪場代のかからない川沿いにバイクを駐め、チケットを買わずに街歩きだけど楽しんだ私は、再びバイクに乗りダナンを目指した。危険なベトナムの道、帰路も気を抜かずゆっくり安全運転で帰ろう。
40分で着いた。