2015タイ/タオ島8 タオ島でダイビングのライセンスを取ってみた件3
2016/08/22
ブッダビューは日本人専門のダイビングショップではない。
オーナーはMONさんという(多分)タイ人で、その下にTeam JapanやらTeam KoreaやらTeam Farangなど4-5人の国別チームがあって各国語の客を担当している。ちなみにFarangとはタイで「肌の白い欧米人」を指すと思っておけばおおよそ間違いはない。あ、中国語チームもいたっけな。このあたりの事情は事務所奥の黒板を見ればおおよそ分かる。ブッダビューに所属していないけれどここでも仕事をするフリーランスもいるようだ。つまりダイビングリゾートととしてはまぁまぁ規模が大きい。
例えばライセンス取得にあたっては、まずプールの中で機材の使い方を練習するのだが、店によってはホテルのプールを使うところもある中、ここブッダビューは敷地に専用のプールを持っている。専用って言ってもたまには暑さから逃れるため泳いでいる客もいるが。
教室もちゃんと専用のものが複数あるし、視聴覚機材もある。敷地の中には宿泊施設もレストランもあり、この中だけにいてもダイビングのライセンスを取得するのには全く困らない。私は食事は全部安上がりな外で済ませたけれど。
ただ、プールでの実習はどこでやっても同じかもしれないが、ブッダビューの場合海での講習がいきなりボートエントリー、つまり船から海に飛び込むスタイルで行われる。これは地形の問題も大きいだろうから、タオ島の他のショップも同じなのかもしれない。ショップは島の南端にあるのに、毎回わざわざメインの港まで出かけるのだから、きっとそうだな。
そしてこのボートなのだが、船に弱い人は一発で酔う。私も酔ったけれど、他の受講者にはもっと酷い酔い方をしていた人もいた。釣り船に毛の生えたような船で外洋を行くのだから、当然だと言う気もする。このことを事前に(人づてに)聞いていた私は、バンコクで酔い止めの薬を買っておいた。
船はもちろん、長距離バスに乗らなければいけない時にもお世話になる"DIMENHYDRINATE"。
バンコクなど街の薬局で買えば10錠で10バーツ、1錠1バーツの酔い止めだが、これがブッダビューに近い専業薬局だと10錠60バーツという素敵なお値段になる。そりゃ離島だしメインランドより物価が高いのは仕方ないかもしれない。ちなみにこのエリアでは、メインランドで大抵7バーツのセブンイレブンの水が10バーツ、その程度の離島価格は普通ではあるのだが、6倍は見事だ。
ちなみにここでは10メートル先のセブンイレブンで100バーツ前後で売っている虫除けを400バーツくらいで売っていた。もちろん商売にいろいろなスタイルがあるし、「どうせリピートしない客からは少しでもカネを巻き上げる」というやり方も得る訳なんだが、まぁ、確信犯ですな。私はこの薬局を「ぼったくり店」と認定したので、その後完全にその存在を無視することにした。セブンイレブンの筋向かいの薬局だ。
むしろ一般的な薬なら、薬局よりもブッダビューを出てすぐ左にある雑貨屋の方が良心的な価格で買える。潜水時の耳抜きをしやすくすると言う "Naslin P.L" という薬は、そこで1箱50バーツで買えた。耳抜きはダイビングでは重要で、これがうまくいかないと潜水性中耳炎になる可能性もある。私は日常顎を動かして耳抜きができるのだが、水の中では水圧のためかなり強めに空気を送らないと抜けないこともあったため、講習の2日目に購入した。
私には結構船酔いがきつかったブッダビューのボートとそこで行われる準備の様子は、余裕がなくてあまり撮影できなかったのだが、チームファランの動画があった。雰囲気はこれだけでも結構伝わる気がする。
潜り終えた後は、自分でBCDやウエットスーツ、フィン、バッグなどを洗って干す。それがここのブッダビューのスタイルだ。国内のダイビングショップでは、機材に慣れるため準備はさせても洗って干すことまではさせない店も少なくはないそうで、ある人は「ここで練習すれば日本のどんなショップに行っても大丈夫ですよ」と笑っていた。機材の扱い方を教えてもらえるのは悪くはないと私も思う。
ウエットスーツに穴が開いてたり、バッグのファスナーが壊れていたり、BCDに特有の癖があった場合はインストラクターに相談する人もいるかもしれないが、「これが嫌なら自分で買うしかないですね」という暖かい言葉が返ってくる可能性もある。私は言われてないけれど、そう言われている人を目撃したことも事実だ。せめて何に困っているのか10秒くらい聞いてあげればいいのにね。
ここのインストラクターの中には質問や面倒を嫌う人がいないでもないかもしれない。小さなトラブルの際に「ではその件は後で」と言ったきり放置されるという話題が、受講生の中で複数回上がっていたことが事実だ。更には「あのインストラクターさん、女の子にしか話しかけないですよね」と言っていた人もいたけれど、これが真実かどうかは私には分からない。まぁレッスン時に際に話かけるのは基本若い女の子だったし「何かというと私なんですよね」と苦笑していた子もいたけれど、男の私にだってほんの少しは向こうから声をかけてくれたし。