2015バンコクアパートお試し暮らし9 マッカサン駅の隣で「タイ労働博物館」を発見した件
2016/08/22
ラチャプラロップマンションから南に600メートル程歩くとエアポートリンクのラチャプラロップ駅があるが、そこから西に500メートル程行くと、タイ国鉄のマッカサン駅がある。
ここはスワンナプーム空港に行くエアポートレールリンクのマッカサン駅ではない。昔ながらのタイ国鉄東本線のマッカサン駅で、バンコクより東のチュチューンサオ(1日11本)やカンボジア国境のアランヤプラテート(1日2本)、更には支線でパタヤやチョンブリ(1日1本)に行く列車が止まる。始発はバンコク中央駅であるファランポーンで、マッカサンは東線の隣駅だ。
タイはバスが速くて便利なことも多いが、時間を持て余している身にはちょっと遅くて安い鉄道も捨てたモノじゃない。私はチャチューンサオにでも行こうと時刻表を確認するためにマッカサン駅に来たのだ。マッカサンからチュチューンサオまでは3等で12バーツ、1時間少しの列車の旅だ。
タイミングが合えば列車に乗ってしまえ、と思っていたのだが列車は1時間から2時間に1本、私はちょうど間の悪い1時間半以上待つタイミングで駅に来てしまった。さて、一度アパートまで帰ろうか、この辺で時間をつぶそうかなどと考えていたら、駅のほぼ隣に妙に赤く目立つ建物を発見した。
Thai Labour Museum.「タイ労働博物館」と言うらしい。
バンコクではあちこちに行ったつもりだったが、この博物館のことは知らなかった。最近出来たわけじゃなく1991年に開館した四半世紀の歴史を持つ博物館で、これはただ私が不勉強だったということなのだが、観光客に大人気の場所という訳ではなさそうだ。なにせドアが閉まっている。
"Opening hour 10:30-16:30, Monday and Tuesday Closed"
しかしドアには鍵がかかっている。をいをい、開館時間じゃないのかよ、と思いつつ手元を見るとこんなことも書いてあった。
"IN doorbell"
「ご用の方はベルを押してください」ということだな。
ベルを押すと30秒くらいして「はいはい、どなたですか?」的に博物館のスタッフさんがドアを開けてくれる。なんなんだろう、この感覚は。熱海の風雲文庫に行ったときもこんな感じだったな。博物館なのだけれどあまりに来訪者が少ないためベルを押すわけだが、どうしてもこの時点では「こんなに人気のない場所に来てしまって」という思いが頭をよぎる。ちなみに「人気」は「にんき」と読んでも「ひとけ」と読んでも文章の趣旨は変わらない。
スタッフさんは笑顔で私を迎え、入口ホールの照明を点灯し、更には「ご自由にどうぞ」と言ってから次の展示室の照明をつけに行く。そうだね、電気代は節約しなくちゃね。
ちなみにこのタイ労働博物館、入場は無料とかなりお安い。しかも風雲文庫同様その展示は思いの外充実していた。少なくともここには「ここでしか見られない展示」がある。ここはなかなかの掘り出し物だった。長くなったので、展示の詳細は次回に。