2016初めてのイラン32 「世界の半分」ことエマーム広場で圧倒され、マスジェデ・エマームを無料で見る方法を発見した件
2016/08/22
エマーム広場(イマーム広場)は、1958年アッパース1世によって建設が始められた、モスクや宮殿に囲まれた広場で、イラン観光の目玉とも言える世界遺産だ。広場は南北に512m、東西に152mと、日本人的に表現するなら「東京ドーム1.66個分の広さ」になる。ここはかつて「世界の半分がある」と言われた。
もう、私の安物デジカメじゃ収まりきらない規模だなぁ。
「世界の半分」というだけあって、ここにはモスクや宮殿だけではなく、商店もある。広場を囲む回廊が商店街となっていて、ここを回るだけでも1.3km強歩くことになる。引き合いに出すのは申し訳ないが、その規模も華やかさもヤズドのアミールチャグマーグコンプレックスの比でない。猛暑日だろうが、雨の日だろうが、ここにくれば雨や暑さを逃れて、お祈りや買い物ができるわけだ。
ここの核となるのは、マスジェデ・エマーム。26年の工事期間を経て1638年に完成した旧「王の寺院」だ。
イランのモスクは比較的どこも似たような造りとなっていて、入り口は精細な装飾をなされたエイヴァーン(アーチ状のホール)があり、その奥に中央礼拝堂がある。イスハファーンのマスジェデ・エマームはエイヴァーンを抜けると斜め奥に中央礼拝堂がありその点が他のモスクと違う。よく分らないのだがその形式は「チャハール・イーワーン形式」(イーワンはエイヴァーンと同義)であり、近世イスラーム建築を代表する傑作として知られている。
しかし、入場料は20万リヤルだ。
もうね、これはしかたがないんです。多少なりとも小金を持った異教徒外国人がイラン世界遺産を見学しようとするなら、20万リヤル(≒670円)くらいでがたがた言っちゃいけないんです。世界にはもっと入場料の高い遺跡は山ほどあるし、それに比べればイランなんかまだまだ、なんです。ちょっと贅沢な1食分、だもん。私は毎回こう自分に言い聞かせる。
しかし、夜のマスジェデ・エマームを見ようと再びやってきた私は、入場券売り場にも入り口にも、チケット係がいないことに気がついた。昼に買ったお高いチケットを見せて再入場しようと思っていたのだけれど、誰もいない。てか、中入り放題だし。
てか、夜の方がずっときれいだし。
実はこの種のことはイランではままあった。モスクの見学時間が9時から5時だとして、その時間を過ぎると見学できないのかというと、実はチケットが買えないだけで中に入れることは珍しくなかった。一部入れない部屋等もあるけれど、外観の見学には全く問題がない。むしろ夕暮れから夜の美しい姿を見られる分お得ですらある。まぁ、モスクなんだから開いていて当然といえば当然なんだけどね。
というわけで、マスジェデ・エマームの概要は見たいけれど20万リヤルを払うのは厳しい、という人は、チケット販売が終了した時刻になってから訪問する、という手もある。もちろん礼を失することなく、敬意を持って、だな。
エマーム広場だって、夜の方がきれいだぞ。
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