2016初めてのイラン39 イラン考古学博物館で「ソルトマン」と対面した件
2016/08/22
テヘランにはどうしても行きたい3つの博物館があった。その一つが、エマムホメイニ広場に程近い、イラン考古学博物館だ。1930年に開設されたイラン最古、かつ最大のこの物館には、イラン全土から蒐集された先史時代からササン朝ペルシャ、そしてイスラム時代の遺物が展示されている。
イラン国民向けと外国人むけのチケット価格が、気持ちよく表示されている。
6倍。
分ってる、仕方がないんだ。なにせ外国人がお国の宝を見るのだからな。
それに納税者の6倍という価格差は、まだまだ良心的でもある。
でも、できたらもう少し分りにくくやって欲しい。
価格差に多少打撃を受けつつ、お宝を拝見する。
どれも貴重で見事なものなのだが、私の目的はこれだ。
ソルトマン。
ソルトマンは、サンジャーン地方の塩山で発見された6体の遺体のひとつで1993年に発見された。C14年代測定によると、約1700年前の遺体だとされている。
ま、その、なんだ、1700年の間、塩で保存されてしまった訳だな。
ご遺体も貴重だが、私には「1700年前の衣服や靴、持ちもの」の方が興味深い。だって、この人が使ってた3世紀の本物だぞ?!
世界中に大昔の遺物はたくさん発掘されているけれど、容姿が分る使用者と一緒に発掘された遺物は多くはない。大抵遺体は分解、あるいは葬儀としての処置をされてしまっているからだ。なんとも生活感のあるご遺体なわけで、発見時に話題になったのもうなずける。
ちなみに1991年にアルプスで発見された「アイスマン」も経緯は似ているのだが、ご遺体は即身仏的にミイラ化していて、「ソルトマン(メン)」程の生々しさはない。生々しさという意味なら、むしろ日本人の我々には、上野の科博に展示されているミイラ化された江戸時代の女性の遺体の方が、数段上かもしれないな。
展示はまだまだ続くのだが、
いや、私、美術品とか、もうお腹いっぱいですから。
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