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国内旅行

マイレッジプラス10000マイル GW国内線祭り10 キリシタンを祀る神社「枯松神社」を見た件

2017/12/05

4月30日(土) 外海で隠れキリシタンの史跡を見る

「隠れキリシタン」という場合、二つの意味がある。

一つは、幕府による禁教令の後に偽装棄教した江戸時代のキリスト教信者のことで、一般に隠れキリシタンと言った場合はこちらを指すことが多い。遠藤周作の「沈黙」に登場するし、信者かどうかを調べるために踏み絵をさせる場面などは、よく知られている。「おぬしが切支丹でないのなら、このキリスト像を踏みつけてみよ」ってやつだ。

しかし、「隠れキリシタン」には別の意味もある。明治6年に禁教令が解かれた後も江戸時代の秘教形態を守り、カトリックには戻らず「地域特有の宗教」の信者となった人たちだ。禁教令が解かれ、「さぞやつらい目にあったのでしょう」とカトリックが教会を建てたら、地元の少なくない人たちが「なんだそれ?そんな宗教知らんぞ??」と戻ってこなかったわけで、カトリック教会もドロ神父もさぞ驚いたことだろう。私もこの事実を知ったときには、結構驚いた。

「地域特有の宗教」となったカクレキリシタンは日本各地にあったようだが、長崎県の五島列島、生月島(旧生月町)、そしてここ外海地区(旧外海町)周辺には、今でもカクレキリシタンの信仰と組織が残っているらしい。私がこの事実を知ったときには、さっき以上に驚いた。驚きすぎて生月島の博物館「島の館」に飛んでいったものだ。

 

隠れキリシタンの組織が残る外海地区には、枯松神社という小さな神社がある。

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土地勘がないとなかなか行き着けない場所にあるこの小さな神社は、普通の神社とは少し様子が違う。失礼して内部をのぞかせていただく。

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実はここ枯松神社は、バスチャンの師であるサン・ジワン神父を祭った神社なのだ。

キリシタンを祀って神社と読んで良いのかどうか私には分からないが、日本にはあと2箇所「キリシタンを祀った神社」があるらしい。そのひとつは長崎の桑姫社、そしてもう一つが伊豆大島のオタイネ大明神(市による案内表記には「おたあね」とある)、ということらしい。

 

社の周辺には、墓石がある。石柱を立てた日本風のものから、石版をおいた洋風のものまでいろいろだ。良くみると、あちこちに結構ある。

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実は枯松神社の建物自体は昭和13年に建てられ、平成15年に建て替えられた。もともとここは神社ではなく、隠れキリシタンが密かに集まってオラショ(祈り)を捧げる場所であり、墓所であった。神社の手前には、オラショの場所であったに違いない「祈りの岩」がある。

 

枯松神社の下には、地元の方々の新しい墓地がある。

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一見石柱の並ぶ普通の墓地だが、よく見ると亡くなった方々の「戒名」に、洗礼名が混じっているのがわかる。

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なんなんだろう、すごくいい。信教より、家族の絆を優先したような、そんな暖かい思いを感じる。そうだよな、信仰は少し違ってもお墓くらい一緒でもいいよな。「キリシタンを祀った神社」同様、微妙なバランス感覚が要求される状況だけれど、地域にしてみれば自然なことなのだろう。

 

 

ここから少し南に走ると、江戸時代、隠れキリシタン受け入れ守った天福寺(天福禅寺)というお寺があるのだが、

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寺院内にはオラショ本やキリスト像、十字架などが残されてるらしいのだが、この日は法事か何かで寺の中に入れる雰囲気ではなかった。残念。

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