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中国

旅のリアルタイムメモ 重慶で見た中国「ニーハオ・トイレ」が私の予想を裏切った件

「ニーハオ・トイレ」という言い方がいつ頃からあったのか、確信はない。

しかし、個人で中国に入るにはビザが必要だった時代、もう日本人旅行者は「ニーハオ・トイレ」という言葉を使っていた気がする。ドアがない、あるいは壁がない、そしてあまり清潔とは言えない(場合によっては足の置き場すらない)トイレを、中国だから、そして隣人と顔を合わせて挨拶ができてしまうから「ニーハオ」トイレと呼んだ。

これは、あまりポジティブではない、正直ネガティブな言葉だ。日本で生まれ育ったものにとって、国外とは言え中国のトイレは、想像を超えたものだったのだな。

しかし、今回重慶でかなり公衆トイレを使ったのだが、それらの全てに壁もドアもあり、日本ほどではないけれど、使うに躊躇しないて程度には清潔であることに驚いた。

 

 

これは有料のものではない。街中の、無料の公衆トイレだ。中国の場合公衆トイレ、しかもかなり汚い公衆トイレでも有料であることも多かったのだけれど、無料の公衆トイレでこの清潔さ、かなり驚きだ。

もちろん「重慶だから」という事情もあるだろう。政府直轄市で大都会なのだから、農村部とは事情は違う。しかし、「中国の街中の普通の公衆トイレ」が頻繁に清掃されていて清潔であること、そして当たり前のように壁とドアがあることには、正直、時の流れを感じた。そうだよなぁ、iPhoneをアセンブルする国だもんな、トイレくらい掃除できるよな。

 

ちなみに中国では和式トイレを「蹲便」と言うらしい。

漢和辞典によると、「蹲」(そん)とは「うずくまる」という意味で、訓読みでは「つくばう」とも読むらしい。確かに「つくばう」と入力したらATOK君はちゃんと「蹲う」と変換した。MS-IME君には少し難しかったようだ。英語の「スクワット トイレット」というのも、なんともそれっぽくてよろしい。

 

じゃぁ洋式便器はなんというのかというと、これは「坐便」だ。しかし中国の公衆トイレでは、あまり「座便」を見かけない。ちなみに春秋航空日本機内のトイレには、こんなボードが掲げてあった。

「便座に足を載せて蹲便しないように」

この種のサインを見ると、「中国の人は洋式便器の使い方を知らない」と言う人が良くいる。

まぁ、それも決して間違いではないけれど、「洋式便器に肌をつけて座りたくない」という理由で洋式便器にしゃがむ人も少なくないらしい。気持ちは分からないでもない。中国の不潔な公衆トイレを見て育てば、便器に肌をつけることができなくなるのは自然だ。

ただ、この方法だと自分の肌は汚さなくとも便器を汚す可能性は高くなるのだが、その点については「公共のものは好き勝手に汚して当たり前」という理解が可能だ。これも中国トイレの伝統から正しく学んだ結果として、極めて合理的に理解できる。

重慶のようにまぁまぁ清潔な公衆トイレが当たり前になれば、いつかは中国の人も、全員が洋式便器に座ることができるのかもしれない。日本人的潔癖感では、便座を除菌することも当たり前だけれど、そんな時代も来るのかもしれない。

 

私は便座クリーナーと電池不要の安価な携帯用ウォシュレットを、国内はもちろん国外でも絶対に持ち歩く。私の手元には常時4-5個これがあり、旅先には必ず紛失に備えて2つ持っていく。

1個40g、5kg制限の春秋航空でもそれほどの重さじゃない。数日であっても「排便後お尻を洗えない」なんて状態に私は絶対に耐えられないからだし、持ち歩くティッシュペーパーの量もかなり削減できるメリットもある。これを忘れても何とかなりそうな国は、タイくらいだ。

 

ちなみに中国でも店舗などのトイレは昔から比較的清潔だった。清潔を維持するため「排便はしちゃだめ、外の公衆トイレでね!」というところも結構多かった。排水の問題もあるのだろうな。

もちろん中国だって掃除する側はきれいに使って欲しいと思っている。空港のトイレにはこんなサインもあった。

分かったよ、突き出すよ。


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