2016マドリッド7 ソフィア王妃芸術センターで無料でゲルニカを見て、夜のマドリッドを徘徊した件
例によってカネの話で恐縮だが、ゲルニカを展示しているソフィア王妃芸術センターの入場料は8€、約1000円だ。ものすごく高いとは言わないが、安くはない。
ましてや私のように美術にあまり感心がない人間にとってこの8€は「支払うべきではない大金」となる。「もったいない」というお言葉も良くいただくのだが、若い頃は「せっかく来たのだから」と有名だというだけで興味のない美術館に少なくない入場料と時間を費やしてきた結論なのだ。
しかしヨーロッパには、あまりお金がない人にも芸術作品に触れる機会を確保する、という文化があり、特定の日や時間に展示を無料開放する美術館も少なくない。あのルーブルだって月に一度は無料開放だ。そして、あまりにも有名なピカソのゲルニカを展示しているソフィア王妃芸術センターは、毎日夜7時以降は入場無料という、大変ありがたい解放を行っている。
7時を少し過ぎたソフィア王妃芸術センターの前には、8€を支払いたくない人の行列ができていた。みんな私の仲間だ。
繰り返しになるが、私は美術一般にあまり興味はない。しかし、ゲルニカは特別だ。特にピカソに関心があるわけではないのだけれど、現代史にテーマを取っていること、準備と制作の過程が他の絵画と比べものにならない程詳細に記録されていてその紹介を見たことがあることが、個人的なツボだったのかもしれない。私は他の作品には目もくれず、ゲルニカに直行した。作品は撮影禁止だが、BBCによる動画があったので貼っておく。
ピカソのゲルニカは、スペイン内戦の時期ドイツ空軍によって行われたビヤスカ県ゲルニカへの無差別空爆をテーマに描かれている。
その中に牛や馬が描かれていることについて、ピカソは「牡牛は牡牛だ。馬は馬だ」とちょっと切れたような発言をしているが、これは「いちいちうるせーな、そんなこと誰だって少し考えれば思いつくだろうし、だらだら説明するとか野暮なことこの上ないだろうが!」くらいの理解して良い、と思わないでもない。ピカソが反フランコ側に近い考えだったことは間違いないのだから。ちなみに左下に倒れているのはピカソ自身、という話もある。
美術館を1時間程見てから、マドリッド中心部のプエルタ・デル・ソルまで1.5kmを歩く。
1日だけのマドリッドだけれど、トレドもゲルニカも、そしてマドリッドの街も見られてかなり満足する。
やっぱりヨーロッパは夏がいい。日が長く長時間活動できるし、夜の街歩きも楽しい。地域によってはバカンスで店が多く閉まっていることも多いけれど、それでもやっぱり夏が良い。場所によっては、冬は日が出たと思ったらもう日没、しかも極寒、だ。まぁそれでも行くんだけれど。
近くの地下鉄5号線グランビア駅から空港ホテルのMaydritまでは、乗り買えはないけれど地下鉄で50分。戻っても夕食環境は最悪なので、街で食事を済ませていくことにしよう。
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