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国内旅行

2016春秋航空日本で行く佐賀(周辺)24時間④、三池炭坑宮原坑に行く

2017/08/16

6.三井三池炭坑・宮原坑を見る

今回は2日目のハイライトも三池炭坑だ。しかも最大規模の万田坑は数ヶ月前に何度目かの再訪をしていたので、今回は宮原坑に行く。なぜなら万田坑は、数ヶ月前に何度目かの訪問をしていたからだ。八千代座から宮原坑までは約30km、車で40分の距離だ。

宮原坑と万田坑は共に三池炭坑を代表する遺構で、その距離は2kmも離れていない。しかし万田坑(の敷地の多く)は熊本県であるのに対し、宮原坑は大牟田市にあり、三川坑と同じ福岡県にある。訪問する側としてはたいしたもんだいではないけれど、昔は税収という大きな問題もあった。

今では、公開スタイルの違いもある。古くから整備を行い耐震工事もして有料でしっかり公開をしてきた万田坑に対し、宮原坑は無料だったけれど極めて限られた日にしか見学できなかったのだ。しかし、世界遺産指定の経緯もあってか、今では毎日無料で公開と万田坑より見学がしやすくなっている。とても良く整備された無料駐車場に車をとめ、敷地に歩く。

 

道路沿いに見えるのは三池炭鉱専用鉄道の跡だ。1891年、蒸気機関車で開通したこの鉄道跡は、万田坑、宮原坑跡と一緒に世界遺産に登録されている。

 

宮原坑でも、万田坑や三川坑同様、かつてここで働い ていた方がボランティアとして遺構を案内してくださる。三池炭坑の遺構を見学する時このボランティアさんの解説を聞かない手はない。一人で見学するより炭坑についての理解が何倍も深まり、訪問も何倍も楽しくなる。

 

宮原坑は第1竪坑が1895年(明治28年)に着工され3年後に完成、1901年には第2竪坑が作られた、三池炭坑の主力坑道だ。その産出量は明治41年には三池炭坑全体の28%と全坑道の中で最大となり、主力坑道としての地位を保ち続けた。ちなみに万田坑の第1竪坑が完成し出炭を開始したのは1902年と、ほんの少しだけ宮原坑の方が歴史が古い。

 

宮原坑でも竪坑の櫓と巻揚機は残されている。巻揚機は炭坑の主たる装置であり極めて高価なので、そうそう処分したりはできないのだと感じる。

ちなみに万田坑と宮原坑の間にはちょっとしたライバル意識もあったようで、例えば揚機の規模についても「こちらははできたのが新しいから」的に「ちょっとだけうれしい/悔しい感」を感じることもある。実際にここで働いていた方だからこその言葉であり、それがまた楽しく興味深い。しかし実はこのモーターは万田坑から持ち込んだもののようで、話はややこしいのだけれど。

こちらも竪坑の華であるケージ。巻揚げ機で吊られたケージは作業員が乗り込み、坑道に向かった。三川坑のような斜坑では見ることができない、竪坑ならではの施設だ。

 

7.三池集治監跡を見る

宮原坑は「修羅坑」と呼ばれたこともある。これは、かつて宮原坑で三池集治監の囚人による囚人労働がなされていた時、その労働の厳しさから言われた言葉らしい。

囚人労働は官営三池炭坑時代から行われていたが、三池集治監は1883年(明治16年)完成した。事実上炭坑での労働力を確保するため作られたと言って良い。囚人労働は戦前の1930年(昭和5年)に禁止されたのだから、その労働がどれほど過酷だったかは想像に難くない。その三池集治監の敷地は現在では三池工業高校になっており、その東北側の高校らしくない塀は、かつての三池集治監(三池監獄/三池刑務所)のものだ。今の高校生も、この塀を乗り越えて授業をサボるのは困難だろう。

三池集治監跡から宮原坑までは800m弱。かつての囚人達は、どんな気持ちでこの道を歩いたのだろう。せっかく宮原坑まで来たら、この刑務所の痕跡もぜひ見ておきたいものだ。

 

8.筑後川昇開橋を見る

宮原坑から佐賀空港までは高速規格の有明海沿岸道路を通って約1時間の距離だ。IJ602便は14:50定刻なので、いくら混雑がなくレンタカーを空港で返せる佐賀でも、14:00頃には空港に着きたい。となると単純計算だと13:00に宮原坑を出れば良いことになるけれど、そこは車、渋滞などは予測できないため、普通1時間程度は余裕をみる。で、予想よりかなり早く着いてしまうことも良くあるのだが、そんな時はここに寄るのも悪くない。筑後川昇開橋である。

ここはかつての国鉄佐賀線であり、大川と佐賀を結んでいた可動式橋梁だ。1910年(昭和3年)に完成したこの橋は、筑後川の水運を確保するため、中央部を可動式とし昇降させ、大型の船を通した。今では現存する最古の上下可動式昇開橋だ。

佐賀線が廃止された後、解体の危機を逃れ、現在では遊歩道として残されている。しかもうれしいことに、月曜日以外は1時間に一度可動部分が昇降する。少し前までは、週末のみの可動だったのだ。これも九州の産業遺産を積極的に公開していこうとする風潮の現れ、だな。

ここから佐賀空港までは約13km、20分。ここを見ても時間に余裕があるのなら、いちげんあたりでラーメンでも食べれば良い。


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