世界、大人の社会科見学!

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ウズベキスタン

2017ウズベキスタン10 タシケント最大のチョルスーバザールで謎のドリンクを飲んだ件

タシケントは、観光的な見所に乏しいやや乏しい気がする。

もちろん街の見所は観光名所だけじゃないし、私だって街そのものを楽しむことはできる。しかし、なんというか「そうだ、○○に行ってみよう!」的目的地が乏しいことも事実だ。特に今回は出発直前まで仕事でろくな下調べもしなかったので、知識不足からますます行き場所がない。

そんな話をサンライズキャラバンでしていたら、勧められたのがチョルスーバザールだった。地下鉄のタシケント駅や宿に近いOybek駅から乗り換えなしの4-5駅というのは、適当に出かけるのに大変ふさわしい。

タシケントの地下鉄は、撮影禁止だ。

地下鉄が撮影禁止だという国は少なくないけれど、タシケントの禁止ぶりは世界トップクラスと言って良い程本気だ。構内には常に2-3人の職員がいて、一応客が何か聞けば答えはするものの、基本何もしていない。一応、安全確保とかそういう仕事なのだろうけれど、通りすがりの旅行者には「撮影を監視している」としか見えない。

実際構内でスマホを持っている乗客は少なくないのだれど、スマホが少し撮影っぽい向きになると瞬時に飛んでくる。この熱意はただ事ではなく、さすがに私も1枚も写真が撮れなかった。本気で撮影しようとすれば隠しカメラだってあるしその筋の方なら簡単に撮影できると思うのだけれど、分かりやすいカメラ撮影を必死で取り締まる当たり、旧ソ連の非効率な仕事ぶりがうかがえる。そんなこんなでOybek駅の写真は入り口だけだ。

そして市場に隣接するChorsu駅。これもまた旧ソ連にありがちな、素っ気なく分かりにくい駅舎だ。日本のように人の出入りが多くもないから、市場側から見るとかなり分かりにくい。Oybekのように歩道にサインが出ている方がまだ分かりやすいと思う。

駅から100mも歩かない場所に、チョルスバザールはあった。ドーム状の屋根があるのが中央ビルらしい。さっそく中に入ってみる。

なんですか?この天井から吊された不似合いなモニタは、(笑)

メインのドームの下には、生活感溢れる食料品店が並ぶ。一等地なのだからお高い商品を並べればと思わないでもないけれど、ちょっと考えてみれば生活で一番重要なのは食料、正しい選択肢なのかもしれない。ミラバッドバザールも屋根の下は食料品店(と闇両替)、だったなぁ。

そう言えば、ここチョルスーバザールにもミラバッドバザールにも、韓国/朝鮮系の食料品店があった。中央アジアの旧ソ連国ではよく見る光景で、これは世界のあちこちで働いている韓国系の人たち、ではない。第2次世界大戦前から中央アジアで暮らしている半島の人たちだ。

ソ連が追放の時代であった1930年代は、半島系の人たちにとって半強制移住の時代でもあり、本来生活圏やそこに近い極東からの半強制追放の歴史がある。第2次世界大戦前の不安定な時期、これらの78000人の人たちは「日本のスパイ活動を防ぐため」南カザフスタンやアラル海周辺、ウズベキスタンなどに強制移住をさせられた。追放は専用列車で監視の下移動させられたとのことで、これは結構酷い話だ。粛正、大粛正を思えばまだ「人道的」なのかもしれないけれど。

中央アジアの市場で朝鮮系の店を見ると、このエリアの食事が今一つ苦手な私は結構買い込んでしまうのだけれど、その度に旧ソ連の暗い歴史を感じてしまう。これも旅行、だな。

(上の写真はチョルスーではなくミラバッドバザール。味付けは概して韓国程濃くない)

市場は大きく、中央のドームの周辺にも店が連なる。

お、ここはパン屋街、だな。こんなにパン屋ばっかり並べて良いのか悪いのか、気の弱い私なんかだとどこで買えば良いのか迷うし、買えば買ったで隣の店に申し訳なくなりそうだ。

ウズベキスタンなど中央アジアのパンは固く焼かれており、物によっては数週間日持ちするのだそうだ。それじゃ保存食じゃないかとも思うのだけれど、半分くらい正解でもあるようで、そのせいか正直あまりおいしいと感じたことはない。こうなると焼きたても何もあったもんじゃないなぁ。

この大きなバザールは外国人にも慣れていて、値段も安いらしい。ウズベキスタンの土産物を買うなら国内でもここが一番安い、という話もあるくらいだ。実際首都の巨大市場はその国の最安値であることも多いし、まんざら嘘でもないだろう。しかし私は旅行が始まったばかりで、土産物を担ぎながら移動するなんてごめんだ。喉が渇くじゃないか!

と、これも旧ソ連名物の、炭酸飲料半自動販売機。多分、炭酸水が500スム(≒6.5円)で、シロップ入りが1000スム(≒13円)。こういう「半」自販機には大抵横に人がいて、お金を受け取ってコップに注いでくれるのだが、ここには誰もいない。一応コンセントはつながっているけれど、お金を入れてちゃんと飲み物が出る確率は7割くらいじゃないか、という気がする。

飲んでみたいけれど、人もいなければコップもないし手も足もでない。紙コップやプラスチックコップを置いておいて欲しいとも思うのだけれど、無理なんだろうか。と、がっかりしていたら、こんなのを見つけた。

お、よく分からないけれど、これでいいや。一杯下さいな。え、2000スムね、はいはい。

いや、こんなに要らないんだけれどな…。

甘くて酸っぱい何かの果物系と思われる赤いドリンクは、そう、旧ソ連の味がした。

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