世界、大人の社会科見学!

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ウズベキスタン

2017ウズベキスタン14 ブハラ・ラビハウズの昼と夜、と旧市街でアフラシャブ号のチケットを確保した件

2018/03/08

私がブハラに着いて真っ先にやるべきことは、アフラシャブ号のチケットの確保だ。

タシケントであわや売り切れの事態に直面し、唯一残っていたVIPクラスのチケットでブハラまで来た。今思えばそれはそれで楽しい経験だったが、この先ブハラからサマルカンド、そしてサマルカンドからタシケントまでのチケットはなんとしても確保しておきたい。

市バスとマルシュルートカを乗り継いでブハラ駅(カガン駅)まで行くつもりでいたのだが、As-Salam (Rustam & Zukhra Bed & Breakfast”)の女将さんが、「切符なら旧市街でも買えるわよ」と教えてくれ、「道に迷ったらこれを誰かに見せて教えてもらえばいいでしょ」とメモを書いてくれる。ありがたいありたがい。”Kassa"(切符売り場)だけは私にも読めるぞ。

ラビハウズエリアにある宿から1km、歩いて12分の距離だな。こういう大事なこと、有名ガイドブックには載っていないんだよな。


ブハラには3泊、そしてサマルカンドに3泊する予定だった私は、時間帯の良いアフラシャブ号のエコノミーに乗りたい。3日後のブハラ→サマルカンド、そして7日後のサマルカンド→タシケントのチケットを購入しようと、カウンターにメモを差し出す。

しかし、駅員の答は「サマルカンドまでは空きがありますけれど、サマルカンドからタシケントのアフラシャブはもうビジネスしか空席がないですね」とのこと。

うぉぉ、アフラシャブ号、1週間前でもエコノミー満席ですか!

もちろん私に選択肢はない。素直に空席のチケットを買う。が、これでウズベキスタンの列車は確保した、という安堵感も感じる。なるほど、旅行代理店が3倍の値段を設定しても売れるわけだ。とりあえず切符は確保したし、ブハラの街でも歩こうと、ラビハウズに戻る。

ラビハウズの「ハウズ」とは池のことのようで、1620年に当時の大臣がややえげつない方法で土地を手に入れて作ったとらしい。まぁ、正直「ただの池」だ。周辺にはレストランやカフェがテーブルを並べ、ちょっとした公園のようにもなっている。

池の畔にあるロバに乗った妙に陽気そうな男性の彫像は、フッジャ・ナスレッディンという神学者の像。神学者としてだけではなく気骨とユーモアに溢れ権力にも屈しなかった人物として、ブハラではなかなかの人気らしい。笑顔の彫像を作ってもらえるなんて、良い人だったのだな。

 

ラビハウズに隣接して建つのが、ナディール・ディヴァンベギ・メドレセ。モスクではなく、1622年に建てられた神学校なのだが、ここはイスラムの教義に反する偶像崇拝の装飾があることで知られている。

イスラム教は偶像崇拝を禁じる。神は万物を作ったのに、たかだか人間の手による創作物である像を拝むなど大変な冒涜行為、というのがその理由だ。イスラム教の教義というのは当時の生活を背景にかなりの合理性を持っていた。例えば豚肉は当時排泄物で飼育することも多く、それを見れば多くの人は不潔だと考えるだろう。偶像崇拝の禁止にももう少し現実的な理由もあったのかもしれないが、とにかく現在でも像や肖像を崇拝することは許されない。

イスラム圏では学校によっては美術系の授業を全くしないのだそうで、これも偶像崇拝につながりかねない、ということらしい。当時合理性を持っていた話が時代の推移と共に形骸化することは良くある話だが、ここまでくると「こどもには絵くらい描かせてやれよ」と思わないでもない。

でも、ここでは描いちゃってるんだよねー。

もともとこの建物はキャラバンサライ(隊商宿)として作られた、という話もある。某有名ガイドブックによると、「ハンがこれを見て『素晴しいメドセレ』と賞賛したので、急遽メセドレにしたらしい」とのこと。ハンはアブドゥールアジス ハーンのことなんだろうな、多分。モスクや神学校ならともかくキャラバンサライに顔があっちゃまずいのか?と思わないでもないのだけれど、宗教の違う旅行者は、大人しく頷くだけだ。

 

さて、ここラビハウズは夜になると活気づく。

池を囲んだカフェやレストランが賑わいを見せ、音楽やダンスが演じられる。ナディール・ディヴァンベギ・メドレセは門を閉ざし、やはり音楽とダンスのディナーショーが行われるようだ。そしてこれらのレストランではビールが提供されている。

わたしゃ、イスラム圏でビールが提供されることの方が大変だと思うのだけどね。

某有名旅行サイトでは、昨日から3月8日(木)の01:59までスーパーセールなるものをやっていて、国内外のホテルや航空券などがいつもより少し安かったりしている。私も少し先のホテルを安く確保できた。もし旅行の予定のある人は、セール期間内に宿を確保しておくのも悪くない、かもしれない。

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