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韓国

2018大邱7 漆谷地区戦跡記念館と2度崩壊した「護国の橋」を見学した件

漆谷護国平和記念館の隣には、漆谷地区戦跡記念館という施設もある。

設立の趣旨は平和記念館と全く変わらない。ここ洛東江での戦いを語り継ぐための施設なのだけれど、隣に漆谷護国平和記念館が出来てしまい、どうしてもその存在はかすみがちだ。

しかし規模では到底平和記念館にはかなわないけれど、ここ戦跡記念館もそれなりの展示が行われており、なによりも入場料が不要だ。せっかく漆谷まできてここを素通りするのはちょっと持ったいない。

とはいえ、どうしても展示内容は平和記念館と重なる。ジオラマのテーマに303高地の事件が取り上げられているのも(写真3枚目)、平和記念館と同じだ。戦跡記念館にしてみれば「うちの方が昔からやっている」と言いたいところかもしれないな。

ただ戦勝記念館は「北の生産品」展示が多い。国境付近に施設でも定番のこの展示は「北ではこんなものを売っていますよ」というより「北の製品のクオリティはこの程度ですよ」的なニュアンスも感じる。まぁ実際製品の質は南とは比べものにならないし、北の製品の質が低いことは事実なんだけれどね。

敷地にはこれもまた定番の戦争時の兵器や、

「6.25参戦勇士忠勲碑」なるものもある。まぁ6.25は北朝鮮軍が奇襲をかけた日であって、つまりは朝鮮戦争に参戦した兵士を称える碑であり、韓国のあちこちにもあるものだけれど。韓国では6月25日は「ユギオ」と言い、この数字を見たら朝鮮戦争(の開戦日)だと思って間違いない。

このままバスで倭館に戻る手もあるけれど、せっかくなので「55日間戦闘が継続し、ついには北朝鮮軍の侵入を食い止めた」洛東江沿いの「護国の橋」まで、川沿いに南に2km少し歩くことにする。昔は最前線だった場所だものな。

ここを歩いたのは、往路、妙に立派な建物があって観光案内のサインと人の出入りがあったのを見ていたからなのだが、これは自然公園となっていた洛東江東岸のビジターセンターだった。立ち寄りはしたけれど、特に見る物もない。

ただ館内には周辺には見当たらないコンビニがあったので、休憩。エアコンの効いた中にテーブルもあってなかなかよろしい。

ここから更に南下し鉄道の鉄橋とくぐり、米軍によって北朝鮮軍の侵入を封じるために爆破された「護国の橋」を目指す。公園からは1-2kmの距離で、橋は倭館市街地の外れと言っても良い場所だ。下の写真では、手前から鉄橋、自動車橋、そして現在は人道の「護国の橋」になる。

人道の「護国の橋」を渡る。

 

「護国の橋」は、爆破されることによって北朝鮮軍の侵入を防いだため「護国の橋」と呼ばれる。この橋の爆破という戦術は朝鮮戦争では各地で行われ、その中には多くの市民が犠牲になったものもある。そしてどうやらここでも多くの市民が犠牲になり「韓江の悲劇が再現された」らしい。ただ構造物が爆破されただけで「護国の橋」と呼ばれることに若干の違和感があったのだけれど、市民の犠牲があったとなれは納得も行く。

ここは洛東江の戦闘でも破壊されたけれど、実は2011年大雨で崩壊している。しかも崩壊した日が6月25日「ユギオの日」に崩壊したものだから、韓国では大きなニュースになった。何か因縁を感じた人もいたかもしれない。

漆谷護国平和記念館からは約2km、あと1km歩けば倭館駅に戻ることができる。しかし私は橋を渡った交差点でバスを待った。実はここ倭館の中心を少し離れた「護国の橋」からはやはり亀尾の中心を大きく離れた朴正煕大統領の生家まで、11番のバス1本で行けるのだ。

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