世界、大人の社会科見学!

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ポーランド

2017-8ポーランド7 世界遺産ヴィエリチカ岩塩坑見学の「ツーリストコース」に参加した件

ヴィエリチカ岩塩坑は世界遺産に指定された後の1996年に採掘を停止した。その理由はコストと湧水による洪水のリスク、そして環境保護だった。

ヴィエリチカ岩塩坑は、世界遺産指定11年後の1989年には「危機にさらされている世界遺産(危機遺産)」リストに指定された。坑内の湿度が上がり岩塩のモニュメントが崩れはじめていたからなのだが、これは換気に問題があったためで、しっかりした換気装置が取り付けられてからは坑内の湿度も下がり、9年後の1998年には危機遺産リストからは外された。

そんなヴィエリチカ岩塩坑見学の「ツーリストコース」は、まず階段を地下64メートル地下1階まで380段の階段で降りるところから始まる。

64メートルと言われてもピンとこないけれど、ビルの1階部分の高さを3メートルと考えればおおよそ20階分、ということになる。結構な高さだ。壁に囲まれた階段を足下だけを見つめながらくるくる降り、ちょっと疲れた頃に地下1階に到着する。

坑内には300kmを超える坑道があり、ツーリストコースで見学できるのはそのうちの約2~3.5km。全体の2%にも満たない。まずは坑内で使われていた器具や坑夫の服などを見たあと、いよいよ坑道、というより「地下空間」に入る。

ヴィエリチカ岩塩坑が世界遺産に指定されたのは、ただその歴史が長かっただけからではない。坑内には宗教や歴史をモチーフにした坑夫が彫刻した岩塩のモニュメントが多くあり、更には礼拝堂までがある。これらのモニュメントがあってこそのヴィエリチカ岩塩坑なのだ。

最初に目に入るのは、ヴィエリチカ岩塩坑国有化のきっかけともなった、キンガ姫の彫像だ。

「婚約に乗り気ではなかったキンガがマラムレシュの岩塩坑に投げ捨てた指輪が、ポーランド王として嫁いだその10年後ヴィエリチカ岩塩坑で発見される」という出来事があり、これをただの偶然ではないと考えたポーランド王室がヴィエリチカ岩塩坑を国有化したのだが、これは、ポーランドがマラムレシュから輸入していた岩塩の一時保管場所がヴィエリチカだったため、だと考えられている。

多分このモニュメントは、その指輪を受け取っている場面なんだろう。

かつての作業風景を再現したコーナーもある。キンガ姫もいいけれど、私はこちらの方が面白い。

昔は馬やロバも使われていたのだな。

そしてヴィエリチカ岩塩坑のハイライトとも言える大聖堂「聖キンガ礼拝堂」。キンガ姫は信仰心が篤くポーランド王妃となる前は生涯を祈りに捧げようと考えていた。

婚約指輪を捨てまでしたキンガは、夫のボレスワフが死んだ後は全ての財産を処分して貧者に与え、残りの生涯をクラクフの修道院で過ごした。そりゃ大聖堂もできるわな、だ。

そして岩塩のシャンデリア。素直に見事な物だと思う。シャンデリアのみならずほぼ全ての装飾物は岩塩を加工した物だ。

そしてこれもまた美しい地下塩湖。青くライトアップされた塩湖の上を、遊歩道で歩く。素晴らしい。

坑道や地下の大空間を支える支柱のシステムも見事だ。約300kmの坑道は様々な方法で支えられているが、大空間のそれは支柱までが見ていて興味深い。

約2時間の坑内見学をほぼ終えると、岩塩坑に関する展示スペースや、レストランなどがある。レストランのお値段は、少しだけ街より高い、かな?

土産物店には岩塩の商品が並ぶ。この時は特に不自然には思わなかったのだけれど、ヴィエリチカ岩塩坑はもう20年以上前に商業採掘を中止している。この塩、20年以上保存されていたものなのか、あるいは他の場所で採掘された岩塩なのか、今となっては分からない。誰か確認して欲しいと思うぞ。

ポーランドとしては破格の€20クラスの入場料だったけれど、確かにヴィエリチカ岩塩坑見学にはそれだけの価値はある。クラクフまで来てここに来ない理由はない。

それに真冬だって坑道の中は暖かい。中央広場もクリスマスマーケットも、そしてヴィエリチカ岩塩坑も、冬のポーランドは素晴らしい。ワルシャワ行き航空券だって夏より安いし、ポーランド航空は10月23日までヨーロッパ往復26000円からのバーゲン(税、燃費等込みの総額だと68000円位)も行っている。

日は短いし観光施設が閉まるのも早い冬だけれど、この時期にポーランドや中欧に行くのもなかなか悪くないと私は思う。

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