2017-8ポーランド8 アウシュビッツの日本語ツアーを予約し、クラクフからバスに乗って出かけた件
2022/10/03
第2次正解大戦が終わるまで、ナチスドイツはヨーロッパに約50の収容所を持っていた。
そして中には6つの「絶滅収容所」があり場所は全てポーランド、そしてその中で最大の犠牲者を出したのがアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所になる。現在では国営の博物館である世界遺産「アウシュヴィッツ・ビルケナウ博物館」は、ポーランドを訪れたら行かなければならない場所、だと思う。
アウシュビッツ=ビルケナウのゲートウェイは、やはりクラクフ、ということになる。
クラクフからアウシュビッツまでは約70km、バスで約1時間30分の距離と、必ずしも「近い」訳ではない。が、ポーランド南部ではクラクフをベースにした方が何かと便利だし、アウシュビッツへの移動手段も鉄道、バスの両方がある。
ただ鉄道を使った場合最寄り駅のオシフィエンチムからアウシュビッツまでは20分少し歩くことになるので、忙しい朝にはバスが便利かもしれない。バスは、クラクフ駅東口のMDAバスターミナルから出発する。
まだ夜の明けきらないクラクフ駅の東口に出て、エスカレーターでバスターミナルへ。
ちなみにクラクフからプラハに安く移動できるLEO Expressもこのバスターミナルから出発する。
オシフィエンチム・アウシュビッツ博物館行きのバスはというと、朝の6:20を始発に、7:10、8:05、8:40、9:10と、およそ1時間以下の間隔で夜の19:45まで出発する。所要時間を1時間30分と考えると、9時からのツアーに参加するには、7:10発のバスに乗りたい。
バスは混む。チケットは早めに確保しておいた方が良いし、早めに乗り場に行って並んでおく方が良い。私は当日チケットを買ったけれど、季節によって便数が増える様子もないし、夏の観光シーズンなら前日確保は必須なんじゃないだろうか。
ちなみに運賃は14ズウォティ(≒414円)。1時間半乗せていただくにしてはお安い運賃だと言って良い。
車内には座席がない立ち席の人も少なくない。90分の間席がないのは少しきついけれど、乗り遅れてアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所のツアーに間に合わないよりはマシだ。
高速道路で夜明けを迎えるポーランドの朝。なにしろ7:10のバスを逃すと、今日唯一の日本語ツアーに間に合わない。
アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所は国立博物館となっており、基本的にガイドツアーで内部を巡る。そしてそんなガイドの中で唯一の外国人が日本人である中谷剛さんだ。私はこの方のガイドツアーに参加したくて、7:10のバスに乗っていた。
今は新刊は手に入らないようだけれど、日本語では最も詳しいガイド本であるアウシュヴィッツ博物館案内の著者である中谷さんは、1997年からここアウシュヴィッツ=ビルケナウ博物館でガイドをしている。
このツアーに参加するには、かつては中谷さんの個人サイトから連絡を取る必要があったのだけれど、今ではそのサイトはなくなっており、博物館の公式サイトから予約するスタイルになった。個人で見学する場合は、"Visit for individuals" を選び、
そこから日付、そして案内言語に "Japanese" を選ぶだが、
https://visit.auschwitz.org/rezerwacja/termin.html?idg=1
だが、今見たところ、なかなか日本語のツアーが見つからない。
日本人のガイドは中谷さんひとりだから、予定が立たないことも長期ガイドツアーがないこともあるのだろうな。まぁ、どうしても知りたい人はここから連絡を取って、日本語ツアーの予定を尋ねるのがてっとり早いと思う。
クラクフからのバスは、定刻にアウシュビッツビルケナウ博物館前に到着した。
収容所内部(博物館)にはA4サイズ以上のカバンは持ち込めない。入り口前の荷物預かり所に有料で預けることになる。私は利用しなかったけれど、そんなに高価ではなかった記憶がある。
そして煉瓦作りの入場棟へ。ここがアウシュビッツへの入り口であり、当日券売り場や売店、トイレや食堂などがある。
日本人ガイドである中谷さんからは、8時50分までにここにいるように連絡が来ていた。