世界、大人の社会科見学!

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2018ロシア5 モスクワで強制収容所博物館、現代史博物館、宇宙飛行士博物館をはしごした件

2019/08/22

2泊3日のトランジット、その気になればモスクワに限らずロシアの結構いろいろな土地も見ることができるのだけれど、私は3日間をモスクワで過ごす。それは、移動日が続いて荷物を開いたりまとめたりが嫌だったせいもあるけれど、それ以上にモスクワが魅力的な街だからだ。それに今回はどうしても見ておきたい博物館があった。強制収容所博物館 "Gulac History Museum" だ。

"GULAC" はロシア語で ”ГУЛаг”、強制収容所を意味する。この強制収容所に関する博物館は、2001年歴史家のAntonov-Ovseenko氏によって設立され、2015年にアパートや自動車修理店等のあった今の場所に移転した。それなりに歴史があるのにその存在を最近まで知らなかった私は、どうしてもこの博物館を見たかった。そしてうれしいことに、この博物館は私の泊まってるバウマンスカヤのメルキューレからトラムで1本、約35分の距離にある。

車窓風景が楽しめて移動が少しのんびりしたトラムで35分の移動なんて、優雅じゃないか!!

50番のトラムを”4-y Samotechnyy Ln”で降り歩くこと350m、煉瓦色の建物が見える。強制収容所博物館 "Gulac History Museum"だ。今回ジョージアでスターリンの生い立ちに触れ、大粛正の背景もほんの少しだけ知ることができた私は、その大粛正でも使われた強制収容所についてもっと知りたい。今回のモスクワのメインイベントはここだったと言っても良い。


せっかくの博物館なのにあまり人気がないのは、その存在があまり知られていないせいなのだろうか。

いや、そうではない。強制収容所博物館は展示内容を変えるため、2018年の10月いっぱいまで閉館になっていた。

はい、私のモスクワでのメインイベント、終了!

そうなんだよなぁ、私はいつも最後の詰めが甘いんだよなぁ。休みの曜日だってあるだろうし行く前にはネットで一応チェックするのが当たり前なんだろうけれど、そういうことをついサボってしまう。博物館には「他にGULACについて学べる施設」としていくつかの博物館を紹介してあるのが、なんとも立派で私とは大違いだ。

ちょっとだけ調べてみると、強制収容に関する図書館だったり、ソ連エリートの暮らしと大粛正とテーマにした「堤防の家」だったり、人権活動家アンドレイ・サハロフについての展示だったりと、なかなか興味深そうなのだけれど、展示の規模等も分からないしなによりここに来るまでその存在も知らなかった博物館だ。どうしようかと迷ったけれど。素直に一応は考えておいたルートで次のポイントに向かう。次は15番のバスにのって約25分の移動だ。

ロシア現代史博物館。

かつて貴族達が集った「モスクワ英国クラブ」を利用した国立の博物館で、ソ連崩壊前までは「革命博物館」であったものが、ソ連崩壊に伴い「現代史博物館」となった。それなりに伝統のある規模の大きな博物館だ。


「現代史」「コンテンポラリー」と言われても具体的にいつ頃からを意味するのかは明確ではないけれど、欧州史では1989年前後の東欧革命までを「近代」、その後を「現代」と考えることが多いのだそうで、これには驚いた。

1989年と言えば日本でWIDEプロジェクトが始まった後、JUNETに至ってはもうその全盛期を過ぎ2年後の1991年にはなくなってしまう。そんなインターネット黎明期が「近代」なのかよ!だ。日本だったら「現代」といえば1945年の第2次世界大戦終了から、だよなぁ。まぁこの辺の言葉にはその国の歴史や事情が大きく絡むようで、ロシアの「現代」はソ連後期から崩壊後のロシア時代、といった感じのようだ。

ただ元革命博物館だけあって、ここでは一応帝政ロシア時代からの展示もないではない。


ああ、これはだめだ、ダメな奴だ。中国の「先行者」もダメだったけれど、これももっともらしくモニタが埋め込んであるだけの雑な機械だ。

展示の説明がロシア語ばかりなので、スマホの翻訳ソフトで概要を読むことになる。国外でスマホを使う最大のメリットは地図と翻訳、だ。かつてソ連時代アメリカと競った宇宙開発の歴史は、ロシアとしては自慢できる現代史の1ページなのだろう。その展示は充実している。

それなりに規模の大きな展示だけれど、そこは伝統のある国立博物館、まぁ毒にも薬にもならない的印象を受けなくもない。きっと収容所博物館とは空気が違うのだろうな。

そしてここからは少し足を伸ばして、宇宙飛行士記念博物館へ。

旧ソ連がアメリカと覇権を競うことができた分野の一つがこの航空宇宙産業、ここではそんな偉大なロシアの宇宙開発の歴史を知ることができる。

宇宙開発博物館ではなく「宇宙『飛行士』博物館」(Мемориальный музей космонавтики) なのは、この国がどこかヒーローを崇める空気を未だ持っているからなのかもしれない。


館内にはロシアのみならず各国の宇宙船なども展示されているけれど、やっぱり印象に残るのはガガーリンが乗ったボストーク1号の再突入用モジュールだった。ガガーリンはここではヒーローで、この博物館もガガーリンが地球を周回した20年後の1981年9月10日にオープンしている。再突入時の焼け跡も未だ生々しくて迫力がある。


これは宇宙ステーションミール。ここではその内部に入って見学することができるのだが、


実はこのミールの居住ユニット、そのバックアップ機が妙な経緯で北海道の苫小牧にあり、私はこの型のトイレを見るのは実は2度目だった。ちなみに苫小牧のミールバックアップ機は、今は可哀想なくらい見学者が少ない。ここでは人気なのにねぇ。

宇宙犬ロケット。1950-60年代、ソ連では人間を宇宙に送り出す前に57回に渡り犬をロケットに乗せ、その多くは生きて地球に戻ったと言う。もっとも中には大気圏に再突入する予定のないまま宇宙に送り出された犬もいて、良い話ばかりでもない。


各種ロケット。個人的にはこの辺はあまり好みではないのだけれど、好きな人も少なくないだろう。


そして観光客に大人気の宇宙食。分かるわかる。私も子どもの頃さほどおいしくもないフリーズドライのアイスクリーム宇宙食を、宝物のように大切になめたものだ。宇宙のような局地での衣食住は一般人には興味深いものなぁ。




なんと言ってもこのチューブに入った60年代のSFアニメに出てきそうな宇宙食がチャーミングなのだが、


似たような物を博物館の自動販売機で買うこともできる。きっとただのペースト食でそんなにおいしい物じゃないだろうけれど、宇宙船や宇宙飛行士に憧れる子どもにとっては、宝物の味がするだろう。加齢と共に心が汚れてしまった私にはもう理解できない味、だな。

私のモスクワ博物館巡りはまだまだ続く。

 

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