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香港・深セン

2019香港/深セン3 海戦博物館から8番のバスに乗って,アヘン戦争博物館と”アヘンを沈めたあの池”を見た件

2019/09/02

今や高速道路の走る虎門大橋の下にある、アヘン戦争の激戦地だった虎門要塞と海戦博物館をじっくりと見学した後は、虎門にあるもう一つの博物館「アヘン戦争博物館」に向かう。

鴉片戦争博物館へは、海戦博物館から今度は8番バスに乗り「虎門病院」に向かう。

虎門医院からアヘン戦争博物館までは8番を降りて3Aというバスに乗り換える手もあるのだが、歩行距離は1km少し短くなるだけなので、8番バスの虎門医院バス停から歩いてしまうのも良い。

それにそろそろお昼ご飯を食べたかった私としては、ペットボトルの水すら10元のぼったくり屋台が軒を連ねている海戦博物館バス停周辺ではなく、更には若干街を外れたっぽいアヘン戦争博物館周辺だけじゃなく、できれば競争原理も働く街の中で安くておいしい物を食べたかった、という事情もあった。街中を1kmも歩けば良さげな店もあるだろう。




虎門医院バス停の付近は、繁華街と言うほどではないけれどそれなりに店舗はある。ただおいしそうな食堂が選び放題という程でもなく、その辺の店で揚州炒飯15元。味も値段も「まぁまぁ」の水準だけれど、海戦博物館バス停前ぼったくり屋台の数倍真っ当だ。

飲み物かスープを付けると8元増しとのことだけれど、8元も出してそこまでする意味も感じない。このスタイルは「港式」だからなのかな。


虎門医院からアヘン戦争博物館のある林則徐公園までは約1km、歩いて12分程とわざわざ乗り換えのバスを待つ距離じゃない。

どう考えてもここがアヘン戦争博物館の入口なのだけれど、要塞状の建物の上には「林则徐销烟池旧址」とある。林則徐と言えば18世紀の清の官僚であり、阿片の取り締まりを率先して行った人物。

清廉潔白だったと言われるその人柄からも中国では英雄であり、その記念館はここ虎門の福州、マカオ、そして左遷されたのにもかかわらず熱心に砂漠の水道建設を行ったウィグルのイーニン(伊寧/グルジャ)にもある。



「林则徐销烟池=林則徐の煙の池」というここは、広東省に赴任した林則徐が、イギリス人商人の持っていた阿片を没収して処分した場所だ。

林則徐が外国人商人から没収した阿片20000箱はその重さが1175トンもあったという。そんな膨大な阿片を処分するため、彼はここに1辺45メートルの池を2つ作り、濃縮ブラインや石灰を使って分解・廃棄した。1839年6月3日から25日までの間行われたこの阿片処理は、外国人にも公開されたのだという。そりゃ恨みも買うわ、だな。


ただこの池はオリジナルではなく1957年に再現されたものなのだそうだ。惜しいなぁ、ぼろぼろでもいいからどうせならオリジナルが見たかったよ。

ああ、なるほどなるほど。林則徐公園の中に鴉片戦争博物館があるのだな。博物館に行くには、例によってのセキュリティチェックを受けて林则徐销烟池のある公園に入り、そしてその中の博物館に入る、という仕組みのようだ。再現された池に価値があるのから、こうなるのだな。


館内に入ってまず見学者を出迎えてくれるのは、満開の芥子の花だ。ジオラマだけど。

林则徐销烟池隣にある「鴉片戦争博物館」なのだから林則徐とアヘン戦争についてどんどん解説展示をすれば良いと思うのだが、これが意外に虎門の歴史や故事にスペースを割いてお、更にはそれが結構面白かったりする。中国でも南シナ海沿岸は古くから外国との交流があり、良いことも悪いこともあったわけだ。



最近ではどの博物館もその見せ方をいろいろ工夫していて、資料とパネルを並べて「はい、博物館ですよ」的な場所は減り、光や音を活用したりジオラマを増やしたりして、見学者の興味を引く努力をすることが多い。そして私はその戦略にあっというまにやられてしまう。特にこんな「人形や模型でかつての生活風景を再現する」タイプにはめっぽう弱く、単純に「ああ、ここでの暮らしはこんな感じだったんだね」と喜ぶ。単純なものだ。

もちろんアヘンと鴉片戦争についての展示もしっかりとある。こっちはジオラマとパネル展示が中心なのだけどね。



中国でアヘン戦争と言えばこの絵だ。「没収したアヘンを池に捨てる」の図。林則徐の記念館やアヘン戦争を扱う展示では、必ずといって良い程見かける絵やジオラマだ。世界でもトップクラスの経済力と軍事力を持つイギリスが中国に売りつける阿片を、正義感の強い林則徐とその部下が没収して処分する。中国としては後まで語り継ぎたい、誇るべき歴史の一場面、なのだ。まぁ、実際その通りだし。

公園の中には廟もある。もしかして林則徐を祀ってるのかと思ったら「玉墟古廟」”Yusu Ancient Temple” と、それなりに歴史のある寺らしい。



更には野外にはなぜか農機具も展示している。こうなるともう阿片も戦争も林則徐も全く関係がなく、地域の資料館だ。博物館館内の虎門故事と言いこの農機具の展示と言い、この博物館と公園は「地域の歴史文化を紹介する」目的もあることは間違いない。


博物館の規模としては海戦博物館に遠く及ばないけれど、鴉片戦争博物館も、まぁ多少の見応えはあった。

更に言うならば、このアヘン戦争博物館は、虎門の更に北にある地味で誰も感心を示さない東莞市の文物保护单位「逆水流龟村堡」に近い。近いと言っても約4km、夕方の疲れた足で歩くには少し距離があるが、1km程歩けばバス一本で行くことが出来る。

私はバスが出る镇口社区までの道を歩き始めた。

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