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2019セルビア4 ニコラテスラ博物館を見学し、その後旧市街まで歩いたら謎のオブジェがあった件

2022/10/03

ニコラ・テスラは19世紀から20世紀を生きたセルビアの電気技師、そして発明家だ。

同時代を生きたトーマスエジソン程はその名は知られていないけれど、蛍光灯や空中放電で有名なテスラコイルなどを作った発明家で、更にはトーマスエジソンとは「電流戦争」で対立したり、エジソン勲章を断ったりしている。理論派であったニコラテスラと実学者だったエジソンの間には、いろいろ確執もあったようなのだ。

しかし、彼は祖国セルビアでは英雄であり、現在のベオグラードの国際空港は「ニコラテスラ国際空港」と呼ばれているし、100ディナール札にはニコラテスラの肖像が描かれている。そしてベオグラードにはそんなニコラ・テスラの博物館がある。


「博物館」とは言っても、ここは展示を自由に見て回ることはできない。まずはチケット売り場に並び、その後指定された時間のツアーに参加する。まずはホールでニコラテスラについての解説を受けるのだが、ガイドツアーの言語には英語とセルビア語があるので、ここはきちんと確認しておかないと痛い目を見ることになる。



建物の外観からも想像できるように、博物館はそんなに広くはない。ガイドツアーがなければ15分で見て歩くこともできてしまいそうだ。だからこそのガイドツアーなのかもしれないな。そして、このツアーのメインイベントとなるのが、テスラコイルによる放電実験だ。


テスラコイルは、その名の通りニコラテスラによって考案された高周波や高電圧を発生させる共振変圧器で、その原理は私には全く分からない。現代でも蛍光灯の検査装置として使われたりHIDの点火装置に使われたりしているらしいのだけれど、個人的には博物館の放電実験装置でしか目にすることはない。


博物館で見かけることが多いため、この放電実験もそんなに珍しいものではないのだけれど、そこは「ニコラテスラが考案したテスラコイルの放電をニコラテスラ博物館で見る」ことに意味がある、と考えたいところだ。

20分程度のオリエンテーションと10分程度の放電実験が終わると、あとは館内の展示を眺めることになる。どれもテスラに関する貴重な資料なのだろうけれど、彼についてもともと多くの知識を持たない私にとっては「へー、そうなんだ」程度の関心度だ。




ちなみにニコラテスラは背の高い美青年だったのだそうで、日本語版ウィキペディアによると「長身で美男であることからモルガンの令嬢などと恋愛したが、本人の性格などに起因して成就せず生涯を独身で過ごした。モルガンの資金援助打ち切りは娘との関係があると言われる」とまで書かれている。誰が編集したのか分からないけれど、技術者がここまで書かれるのもある意味すごい。

更に同ページには「幼少期は空想と数々の強迫観念に囚われていた。成人以後は異常な潔癖症で知られた。『宇宙人と交信している(心霊診断を行ったエドガー・ケイシーと交流があった)』『「地球を割ってみせる』など奇怪な発言や行動が多い」とも書かれている。これじゃエジソンとの確執もありそうな話だけれど、エジソンにはエジソンでいろいろな話もあり、まぁ、天才達は面倒、という気がしないでもない。


さてこのツアー、お値段はと言うと500ディナール。高いとは言わないけれど、展示の規模と内容を考えると、特にテスラに興味や知識のない一般人としては「とても安い」とも言いにくい。「旅先だし次に来る機会が予測できないからと見るのも悪くないかな?」程度の施設である気がしないでもない。まぁ個人的な意見だけど。

 

ニコラテスラ博物館を出て南西に歩く。1km程先には共和国広場や旧市街、そして旧市街を抜けるとベオグラード要塞があるのだ。紀元前6000年には人が住んでいたと言われる「ヨーロッパ最古の街」の旧市街を見ないわけにはいかない。

博物館を出て10分程歩いた場所、国会議事堂と聖マルコ聖堂の近くに、不思議な場所があった。”Osmatračnica sa Kajmakčalana”、直訳すると「カイマチャラン展望台(あるいは天文台)」となるようだけれど、これはどう見ても展望台ではなくオブジェだ。

「カイマチャラン」とはマケドニアとギリシャの国境エリアにある山、あるいは峠であって、このオブジェはこのカイマチャラン(あるいはカーマチャラン)で18日間ブルガリアと戦ったセルビア軍を記念したオブジェで、この石はカイマッカランの石で出来ており、第1次世界大戦に参加した全セリビアの将軍全員の名前が記されているのだそうだ。第1次世界大戦と発火点であったセルビアの歴史を刻む、ここでは重要なモニュメントになるらしい。


個人的には無名戦士も大事にした方がいいと思わないでもないけどね。


更に北西に歩くと、街が少しずつ賑わってくる。旧市街が近づいてきたようだ。

クリスマスシーズンのこの時期、旧市街では季節の装飾や小さなイベントが行われいて、ちょっとうきうきする。これは、地元の子ども達によるクリスマスソングの合唱だ。ちなみに今回から記事のタイトル書き方を「2018-2019」から短く書ける「2019」に変えてしまったけれど、旅の前半はまだ2018のクリスマスシーズンだ。


ここから先は歩行者天国の旧市街。「ヨーロッパ最古の街」の旧市街メインストリートをベオグラード要塞まで約1km、のんびり散歩をしてみよう。

送料込み3480円のFIRE7、売り切れたようです。

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