世界、大人の社会科見学!

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youtube動画 香港・深セン

2019秋香港/シャムスイポ④ デモの激しくなる香港で、明るい内に少しだけ繁華街を観光した件

2022/10/03

旅行開始当初、私は「香港3日でもシャムスイポだけで過ごしたってそれなりに楽しめるんじゃないか?」と思っていた。

2泊3日といっても実質は中1日の香港、実際過去の旅行ではシャムスイポでほぼ1日を過ごしたことだってある。食事だってそれなりにおいしい有名店も、香港らしい食堂もいっぱいある。

鴨寮街のナイトマーケットは廟街や男人街/女人街などより品揃えが私好みだし値段だってずっと安い。どうしてもショッピングセンターがよければ、店内の吹き抜けを走るコースター(現在は撤去)で有名だった西九龍中心もある。電脳市場だけだって私は軽く2時間は過ごせる。

オモチャや手芸用品、安い衣服の問屋もあり、カバンも安く手に入る。もちろん電子関係の物だって、国外のSIMだって香港では一番安い。シャムスイポ、良い街なのだ。

(上の写真には、昨年、一昨年の写真が混じっています。今回はまじめに写真を撮らなかったので…)

とりあえず、メイホーに隣接する、というよりメイホーにある生活館を見学する。ここではもともと公団団地だったメイホーYHAを作るにあたって、かつての香港の公団団地の50年代、60年代、70年代の様子を再現している。

公団団地の歴史のみならず、近隣、というよりほぼそのエリアとも言える石硤尾の大火の記録などもあり、かなり面白い博物館だ。しかも入場料無料だし「シャムスイポ、いいじゃないか!」運動を更に後押しする。



メイホー生活館、面白い。面白いけれど、やっぱりどこか別の場所にも行きたい。郊外や深センや最近山ほど行ったので、できれば、最近あまり行っていない都心にも行きたい。で、安全な昼間のうちに。デモの痕跡なんかも見られないかなぁ、と思わないでもない。都心、行っちゃおうかなぁ…

 

「激しいデモや警察との衝突は中環や銅鑼湾、油尖旺区で夜、特に週末の夜に行われる」、これが香港デモに対する私の認識だった。

実際はそんなことはなく、この夜は沙田で激しいデモがあり、大古では刃物で人が傷つけられるとか人が人の耳を噛み切るとか、酷い事態になるのだが、この時の私はそんな予測はしていなかった。

もちろん空港を閉鎖させるほどのデモがあったり、元朗で襲撃事件があったことを知らなかった訳じゃない。しかし、中心部繁華街以外での大規模デモや催涙弾発射はまだ例外的な事態だと考えていた。だから、「日曜の昼間くらいなら、バスで博物館に行ってもまぁ大丈夫だろう」くらいの気持ちでいた。そういう訳で、民主化運動の本拠地の一つとも言われた香港理工大学隣の、香港歴史博物館に出かけた。


香港歴史博物館は、規模の大きい、極めて秀逸な、そして入場無料の博物館で、香港旅行のハイライトのひとつと言って良い。

サッカーグラウンド2面以上の広いフロアに広がる展示は、常設展示だけで8テーマ。有史以前の地質から21世紀までの香港を、実に見事に展示・解説しており、日本語版もある10HK$のオーディオガイドを聞きながら見学すれば、脳がへろへろに疲れるまで香港について学ぶことが出来る。

個人的にうれしいのが展示の力点が近・現代に置かれていることだ。正直、どこに行っても代わり映えのしない石器や土器を眺めるより、その土地特有の文化についての展示の方が面白いし、更にはまだ「過去の歴史だから」と距離を置くことが難しい現代史についての展示の方が、旅先の経験としては生々しくて迫力を持つ。

今回の「観光」はここ香港歴史博物館でほぼ終了、だ。まぁ少なくとも年に1度は来る香港、こんな年もある。とりあえずデモに遭わないで済んで良かった。

帰路、バス停からメイホーまでに通る北河街のアンダーパス。

今香港には「レノンウォール(LENNON WALL)」と呼ばれるメッセージボードがあちこちにある。

もともとプラハのフランス大使館前にあるメッセージ、あるいは今風の落書きが描かれた壁が、プラハの春などの歴史的背景を受けて「レノンウォール」と呼ばれ、壁の所有者であるマルタ騎士団に描き込みが許されたなどの経緯もあって観光名所になっていたのだが、香港ではメッセージが書かれた付箋紙が数多く貼り付けられた壁を「レノンウォール」と呼ぶようになったらしい。

それとは別に、個人的なメッセージではなく、主派による印刷されたポスターなどが集中して貼られる場所もある。北河街のアンダーパスがまさにそうだった。


”Why do we Protest?” ”Why did we attack MTR?”、長文で自分たちの考えを文章で書き連ねた物もあれば、



明らかに日本のマンガ・アニメ文化の技法で描かれたものもある。


こちらに至っては、「マンガ文化の技法」どころではなく「マンガ」そのものだ。


通りすがりの旅行者が、今香港で起きている状況について軽率に何かを言うことは、あまり趣味ではない。もちろん私には私の意見があるし、自分の得ることができた情報から何らかの思いは持つ。しかり、とりあえず今はまだ「ここではこんなのもを見ましたよ」以上のことは書きにくい。

帰国日、香港13:00発成田行きUO646便に乗るためシャムスイポからE21バスに乗る。もちろん同じバス停から出るA20バスに乗っても良いのだけれど、バスの頻度はE21の方が多い。次のA20を待つくらいならお安いE21にのってしまえば良い、という発想もある。

HKエクスプレスは200番台のサテライトから出発すること多い。

公式には持ち込み不可だけれど事実上黙認されている機内の飲み物は、200番台ゲートのあるサテライトでも手に入る。Relayでは500ccのお茶が12HK$程、自販機でも似たような値段だ。私はいつもプラザプレミアムラウンジを出るときに「1本下さいね」と水を頂くことが多いのだけれど、今回はここでお茶を買ってみた。


ちなみにHKエクスプレス機内で水は250cc程度の小さなボトルが25HK$。


妙に喉が渇いた私は1本買ってしまったけれど、こんなことならRelayで2本買っておけば良かった、だ。

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