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韓国

2018大邸4 大邸市民安全テーマパークで地下鉄火災シミュレータを体験した件

2019/09/15

2003年の地下鉄放火事件を受け、大邸郊外にはこの事件を教訓とし市民の安全意識を高めるための施設が作られた。大邸市民安全テーマパークだ。

そして東大邸からはここにも急行バス1本で行くことができる。前回ここを見そびれた私は、今回の大邸旅行でどうしても訪問したかった。バス停は例によって宿近くの「東大邸駅地下通路2番」、およそ50分程の道のりで運賃は1200ウォン。ちょっとした郊外旅行気分のルートになる。

終点でバスを降り進行方向に500mほど歩くと、大邸市民防災テーマパークが見えてくる。

大邱市民安全テーマパークには、地下鉄安全体験生活安全体験未来の消防士体験の3つの体験コースがある。私は「どうせ行けばなんとかなるだろう」といい加減な気持ちで出かけたのだが、現地で聞くと全てのコースが満員だとのこと。

うわぁ、やっぱり公式サイトで予約しておくんだったなぁとがっかりしたら、よほどがっかりぶりが哀れだったのか、受付のお姉さんがキャンセルをチェックしてくれ、なんとか地下鉄安全体験に参加することができた。ありがたいありがたい。一番参加したかったコースだ。

ちなみにサイトからの予約以外には、大邱シティツアーで参加する手もある。5000ウォンで市民安全テーマパーク以外にもいろいろなところに連れて行ってくれるので、これを利用するのも手だ。ただし催行される日は週に1回か2回と限られている。

地下鉄安全体験コースは、動画の上映から始まる。内容はもちろん2003年の大邱地下鉄放火事件に関するもので、ドラマと当時のニュース映像から構成されている。

この動画を見た後は、事件の被災車両を見る。これは実際に被災した1000系の118編成と130編成の3両だ。中央路駅で見た売店や公衆電話などの展示も悲惨な物だったけれど、実際の被災車両は更に衝撃的だ。

(見学終了後に分かったのだけれど、この車両は体験コースに参加しなくても反対側から見ることができる)

そして最後がメインとなる「地下鉄安全体験」となる。

ちなみに「体験駅」の隣は「市民駅」と「安全駅」なのだそうだ。市民安全テーマパークだものな。

「体験駅」には訓練用の車両が置かれていて、ここに乗り込む。スタッフが韓国語で何事かを言うと、体験者はみんなドアを開ける非常用コックを回し始める。

これは事件後、ドアを開ける非常用コックの存在がほとんど知られていなかったことが被害を大きくしたという反省に基づいているらしい。

この後はというと、火災が起きて車内と駅構内が真っ暗になり、その中を非常灯を頼りに避難する訓練が始まる。これは写真を撮るどころではない暗さなのだが、この動画を撮影した人もいる。すごいなぁ。

動画ではやや不謹慎な笑い声も聞こえてくるけれど、煙(水蒸気?)の充満する暗闇の中を誘導灯だけを頼りに歩くのは、かなり不安なものだ。特に誘導路の耐火シャッターのドアを開ける場所では、みんな開けても良いのかどうかためらうようで、私もドアを開けることを迷った。これだけの経験は、日本ではなかなか出来ないと思う。

地下鉄安全体験は約1時間程度で終わり、出口に向かう途中には心肺蘇生法の体験コーナーもあり、解説を受けながら練習することもできる。心肺蘇生法は多くの人が知ることで多くの命を救うことが出来る、極めて有意義な経験だ。私は日本で定期的に練習している。

館内には韓国で起きた災害についての展示、そして被災した地下鉄車両を見ることが出来るスペースもある。地下鉄安全体験に参加できなかったら、これだけを見て帰ることになったのだな。

館内には小さな土産物店やカフェもあり、裏手にはこどもの遊び場もある。

ここでお弁当を広げている人も多い。大邱市民安全テーマパークは八公山という山の麓にある。山頂へのロープウェイや桐華寺というお寺もある、市民の週末お出かけエリアでもあるようなのだ。韓国の人、お弁当を持ってのピクニック、好きだものなぁ。

ちなみにロープウェイ乗り場への道は、平日のせいか地味に寂れた感じでもあった。ちなみにこの周辺は「八公山登山村」と呼ばれていて飲食店が多い。「ロープウェイなのに何が登山だ」的ツッコミはここでは行うべきではないな。

もちろん私だって、無料の地下鉄安全体験をするつもりはあっても、八公山ロープウェイに乗る財力はない。なにより私は、この後大邱の北郊外ら南郊外にバスで移動し、そこでロープウェイに乗る可能性もあるのだ。1日2回は乗れないよ、ロープウェイ。

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