黒石市の温湯温泉から青森市までは約30km、道が空いていれば30分で到着する距離だ。
バイクはあっという間に青森市内に入る。まだ朝早く街は賑わっていない。市内を走り、レインボーブリッジを小型化したよう橋を渡る。
橋を渡って少し走ると、船が見える。青函フェリーだ。
青函連絡船が廃止されても、3つもの会社が青森と函館の間に1日20本以上のフェリーを走らせている。これだけ受容があるのなら青函連絡船を廃止する必要はなかったのではないかと思うほどだ。特に東日本フェリーの船は大きくて美しい。
ふと、「これに乗れば北海道なんだな」と思う。
しかし今回のツーリングの目的は、あくまで東北観光だ。東北を走るつもりでやってきたのに、「船があったから」と乗り込むのはどうだろう。
「目の前に船があったから乗りました」、では判断力のない子どもと同じだ。
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船内は想像以上に快適だった。 | |
青森/函館間の運賃は、東日本フェリーだけが2等運賃1850円、他の2社は1420円だ。これは設備の差なのだろうか?今回乗った「ビナス」は総トン数7198dの巨大な船で、1等どころか特等の設定まである。もちろん私は2等だ。 |
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ちなみに125ccバイクの搬送料は1120円。青森からフェリーに乗れば、3000円弱で北海道に渡ることができる。他の2社ならもっと安い。 バイクは車の駐車スペースの端に停車させられ、紐とコロで固定される。これなら多少揺れてもまずひっくり返ることはない。 |
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固定後、全ての荷物を持って客室階に上がる。 | |
1等や特等は個室だ。 僅か4時間の航海で個室は必要ない気もするのだが、世の中にはお金に困っていない人もいると聞く。ベッドで仮眠するのも良いのかもしれない。 |
ちなみに2等の乗客でもシャワーを使うことができるし。コンでさえいなければ、ゆったり体を横に伸ばすこともできる。
GN125乗りには2等での雑魚寝ががよく似合う、ような気がしないでもない。